お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

放送中

放送中


  • 放送ログ

どんぐりが繋ぐ物語【どんぐり】ゲスト:中林大樹さん

ラジオシアター~文学の扉

毎週日曜、夜9時からお送りしている
【ラジオシアター~文学の扉】

先週に引き続き、ゲストに俳優の中林大樹さんをお迎えして、寺田寅彦の「どんぐり」をお届けしました。
今回の物語、目頭が熱くなってしまわれた方も多いのではないでしょうか?
私もその一人です。

さて、前回に引き続き、リモートで収録風景を見学させて頂き、ブログを書いています。
中林さんも緊張がほぐれ、和気あいあいとした雰囲気で収録は進んでいきます。

今回注目して頂きたいのは、声です。
包容力のある旦那を演じられた中林さんの優しい声。
そして、妻の夏子と娘役を演じられた中嶋さんの声の表現力の幅に驚かされました。
ちなみに、劇中の娘が歌っていた歌のメロディーは中嶋さんオリジナルなのでそちらも注目です!

冒頭は、妻の夏子が喀血する衝撃の場面から始まります。
“ゆっくり休みなさい”と、中林さん演じる夫が夏子に優しく、そしてどこか不安げに声を掛けます。
2ヶ月ほどたったある日、夫は身重の夏子を植物園に誘います。
デートに誘われた夏子は嬉しくてメイクをしたりと身支度を始めますが、なかなか終わりません。
待ちきれなくなった夫はぶらぶらと歩き始めます。
身支度が終わり自分が置いて行かれたことに気づいた中嶋さん演じる夏子はメソメソと泣いてしまい、それに対して夫がなだめるのですが、この時の中林さんの優しい声から、どれだけ妻のことを愛しているか伝わってきました。

植物園に着いても元気をなくしたままの妻でしたが、“どんぐり”を拾い始めると途端に元気になり、子供のようにいつまでも拾い続けます。
中嶋さん演じる夏子と中林さん演じる夫の掛け合いから、仲睦まじい様子が想像でき、思わずいつまでも2人の幸せが続きますように、と願ってしまいました。

そんな願いとは裏腹に妻は帰らぬ人となってしまいましたが、幾年か経った頃、忘れ形見の娘を連れて同じ植物園を訪れます。
中嶋さん演じる娘の底なしの無邪気さでどんぐりを拾う姿と夏子の姿が重なり、中林さん演じる夫の気持ちになると、楽しいい思い出のはずがどこか寂しくいたたまれない気持ちになりました。
それは、中嶋さん演じる夏子、娘と、中林さん演じる夫の掛け合いが愛らしいものだったからなのではないでしょうか?

実は、中嶋さんは、作者の寺田寅彦さんの大ファンだそうで、対談の際にそのことを熱く語っていらっしゃいました。
中嶋さんのおススメの本は「茶碗の湯」で、何とも言えない日常からの物理的な事を語るところが面白いそうです。
私も気になってので、読んでみようと思います!

次回の「文学の扉」もお楽しみに。

by 高尾美有

※この放送は、9月8日に録音しました。

ピックアップ