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どこに行っても「姿勢が良いね」と言われる…バレエダンサーの愚痴 完全版

宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど

9月まで「ACTION」の中で放送していたコーナーが番組になりました。様々な職業・立場の方々に「宮藤さんに言ってもしょうがない」愚痴を聞いていきます。知らなかった苦労を知ることで、明日からきっと、優しくなれる。 そして、それぞれの職業から考える世の中への要望も聞くと、社会の構造的問題も見えてくる!

10月9日の放送は、K川T也さんの「Kバレエカンパニー」に所属するバレエダンサーの皆さんの愚痴!当番組は、一応、匿名の座談会形式でお送りしています。今回は、放送に入りきらなかったトークも入れた完全版です。

■I橋ショウヤさん
13歳からバレエを始め、歴は15年。
2年間カナダにバレエ留学していた経験も。
現在、「ファーストソリスト」。

■S野ケイさん
5歳から始め、バレエ歴は20年。
ケイさんも「ファーストソリスト」

■K山レンさん
10歳からバレエを始め、キャリアは17年。
ベルギーに留学し、ヨーロッパツアーに参加したことも。
現在は「ソリスト」

宮藤:バレエダンサーの方々…さすがの姿勢の良さで。わたくし整体師に本当に姿勢を何とかしないとヤバイですよ!って言われたんで、いきなり劣等感です。

バレエダンサーをやろうと思って育ったら、こういうビジュアルになるんでしょうね。ラジオ番組のADになりたいですって言った人、このビジュアルにならないですもんね。何かになりたいと思う気持ちって大事なんだなって、アクリル板ごしに見つめられて思いました。

さて本題。バレエダンサーの方々の「宮藤さんに言ってもしょうがない」話とは?

宮藤:ファーストソリスト、ソリスト…どういう違いが?

ケイ:いわゆるプリンシパルは主役級のダンサー。その下にプリンシパルソリストがいて、次にファーストソリスト。準主役級のキャラクター。ソリストになると、主要な役を与えられて、主役を任されることもあるんですが、別の脇を固める役も任される。さらにファーストアーティスト、アーティスト…と。

宮藤:上下じゃないのかな。ずっとソリストでも、主役をやることもあるってことは…何でしょう?落語家とか相撲の番付とも違いますよね。

ケイ:数でいったら、栗山君が、この中で一番主役をやって…あ…K山くん!K山レンさん!

レン:実は、僕は一番下のアーティストのときから主役を与えていただいたこともありました。合った役であれば。

宮藤:でも、ファーストソリストとか目指してるんですよね。誰が決めるんですか?

3人:K川さん!

宮藤:全ての階級の一番上に君臨してるのが、とにかくK川さんなんですね。K川さんが「ユー、ファーストソリスト!」と言ったら、そうなるんですね!すごい!あとは、K川さんはオーチャードホールの芸術監督なんですよね。うちの松尾さん、シアターコクーンの芸術監督で、M尾さん…ですね。それなりに君臨してますよ。劇団員と研究生に分けてます。僕、劇団員ですけど。ファーストとかはついてないですけど。

宮藤:ケイさんは入団当初、ちょっと苦労されたことがあると書いてあります。

ケイ:そうですね。僕は、結構クセのあるタイプの演者だったので、自分のカラーを強く出したいっていう意地も強かったですし、自己主張の強いタイプだったんです。なので、いわゆるこのアーティストの郡部(コールド)で周りにいるときに浮きやすかったんですね。やっぱりソリストの人たちと同じぐらい自分もカラー出したいっていう。身の程知らずなところがあったので、結構先輩たちに、その練習後にチクチク言われることが多かったですね。

宮藤:言われるの?

ケイ:「周りと形が全然違うよ」とか。でも僕はこっちの方が絶対かっこいいと思うから!と思って続けてたんですけど。今はもう、全部聞くスタンスになれましたが、当時は入りたてで、前に突っ走ることしか考えてなかったので。

宮藤:バレエダンサーの現役の…上限ってあるんですか?

レン:K川ディレクターは、48歳…今も現役としてダンサーとしても踊っていらっしゃるんですけど、すごく驚異的な数字だと思います。

ケイ:レジェンドレベルのパフォーマンスだと思います。

ショウヤ:宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど、バレエのせいだと思うんですけど、Mになってしまったと言いますか…

一同:(笑)

宮藤:稽古?稽古のせいで??

ショウヤ:いろいろ厳しく注意を受けるんですけれども、それを欲してる自分がいまして…

宮藤:M…言われたい…?

ショウヤ:他の2人も共感してると思うんですけど、もっと言われたいかな…

宮藤:えぇえ~…俺、真逆だなぁ。すごいな…。ここに「体が痛くない日がほとんどない」「毎日のようにどこか痛い」って書いてありますけど、僕は、皆さん痛くないから踊ってるのかと思ってたけど…つま先立ちのやつ、痛い?

ケイ:でも、指先まで延ばすのは女性しか履かないんですけど、男性でも、飛んだり回ったりが多いとどんどん負担がくるので、毎朝起きるたびに身をよじって「あぁっ!!」ってなってます。

レン:踊っているときは、痛みを見せないようにしないといけないんですが、実際は体はボロボロで。タイツの下は、膝とか足の甲とか、アザだらけだったりします。ジャンプの着地で床をすったり、膝をついたりするので。

宮藤:その上…言って欲しいんでしょ?

ショウヤ:そうですね・・・なにも痛くない時だと、足りてないな…と。

宮藤:その上、K川さん、厳しいんでしょ?

ケイ:はい…とても厳しいですね。

宮藤:でも、厳しくされるの好きなんでしょ!皆さん(笑)

レン:厳しくて怖いところもあるんですけど、求めちゃってますね。言って下さることがすごく的確ですし。決めるのはK川ディレクターなので、そこについていきたいし。むしろ厳しくしてもらいたい…。

宮藤:厳しいってことがそんなにオープンになってるっていうのがすごいですね。でも、指導してもらってる感謝もあるわけですもんね。憧れてるわけですもんね。このラジオ聴かれても平気ですね!

ケイ:宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど、どこに行っても姿勢がいいねと言われるんです。

宮藤:言いましたもんね…僕も。だって、触れないわけにいかないくらい姿勢いいんですもん!!

ケイ:周りと浮くので、溶け込むように、わざと背中を丸くして、「一般人の背中」で歩くようにしてます。

一同:(笑)

ケイ:丸めて、わざと首を出して。

宮藤:真似してるんだ!我々の!

ケイ:いじられたりするので。学生時代、そればっかり言われてたので。

レン:宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど、コロナの影響で、舞台の数がめちゃくちゃ減りました。

宮藤:コロナ前は、何ステージくらいあるものなんですか?

レン:Kバレエは、年間50公演ほど。演目は年間4~5演目。コロナの影響で、2演目が中止になったりだとか、公演数で言えば、20公演くらいキャンセルになって。

宮藤:何をしてたんですか?4~6月あたりって。

ショウヤ:毎日ではないですけど、この3人とかで、オンライン筋トレみたいなことはしてました。みんなで一緒の空間にいるような団結力をもって。

宮藤:えらいですね!よく気持ちが腐らなかったですね。

レン:今度の、10月以降の「海賊」で、お客さんの前でようやく出ていける。

宮藤:どういうストーリーなんですか?

ケイ:七つの海を制した海賊たちが、嵐に見舞われて難破。海賊の首領コンラッドが、メドーラという少女に命を救われて、そこで芽生えたラブストーリーと、それを邪魔しに来る奴隷商人ランケデム。さらにはコンラッドに忠実に仕える部下のアリと、裏切るビルバント…そういう愛憎劇ですね。

宮藤:複雑な話ですね。見ていたらわかるんですか?

ケイ:はい。音楽と、ダンサーたちが醸す演技。トータルバランスで伝わっていくと思います。

宮藤:バレエだから、セリフがあるわけじゃなくて。

ケイ:表情や間。しゃべっているように伝えるのが、僕たちの仕事です。

宮藤:そんな複雑な話だと思ってなかった!そうなんだ。裏切るっていうダンスがあるっていうことでしょ?表現って、そういうことですもんね。稽古とか練習のときは、どうしてるんですか?

レン:稽古のときはマスク着用で。つらい動きでも、マスクして踊ってますね。

宮藤:では最後に、バレエに関して世間に訴えたいこと、ケイさん、代表でお願いします!

ケイ:宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど、新しいコンテンツを良しとしない風潮をなくしていってほしいです。

ケイ:バレエを発信する形。今このコロナを受けて、YouTube でバレエで YouTube 進出する方も増えてきましたし、オンラインでそのバレエの練習、コーチングをしてあげるっていう。あとオンライン公演っていうのも出てきました。別に、これ良しとされてないわけではないなと思うんですけど・・・これからどんどんこういうの増えていくと思うんで、全部のこういった活動を皆さんにね、応援していただけたらとは思いますよね。

宮藤:日本って、海外から見てどうなんですか?バレエ界は遅れてるとか進んでいるとか、革新的だとか、保守的だとか、

ショウヤ:バレエ教室の数でしたら、日本はかなり多い方だと思うんですよ。でも、プロのバレエ団として世間に親しみがよりあるというのは海外の方かなと。

レン:そうですね。すごく、本当に日本のバレエ人口自体はすごく多いんですよ習い事としてもすごく今、バレエを習われてるお子さんとかがすごい多かったりするんですけど。海外の方が、職業として、ダンサーとしての地位が確立されてるというか。もっと身近で、劇場も、みんなが映画館に行くような感じで。そういうところが、もうちょっと日本はちょっと敷居が高いだとか。まずやっぱちょっとバレエに興味を持ち持ちづらい状況になったりすると思うので、持ってもらえるようにたくさん発信できていけたらなとは思っています。

宮藤:あれでもほら、『ブラックスワン』とか映画見て、バレエって厳しい世界なんだなって、すごい一握りの人しか活躍できない世界なのかなって勝手にイメージしてたんですけど。そんなことないんですか?

ケイ:でも知らず知らずのうちにきっとそういう修羅場をくぐり抜けてようやく辿り着いたのかなと思います。

宮藤:でも、あぁいうことはあったわけですよね?

ケイ:いや、あぁいうドロドロはしてないですよ!!

宮藤:靴に画鋲入れられたりとか…?

ケイ:ないです!周りでも聞いたことないです。

宮藤:じゃぁ、何があってもそういうシナリオを書かないようにします!!

 

グッと身近に感じたバレエダンサーの方々が出る『海賊』。
Bunkamuraオーチャードホールにて、
10月15日(木)~10月18日(日)まで。
詳細は、K川T也 Kバレエカンパニーのオフィシャルサイトを見て下さい。

なお、会場で観る以外にも、オンライン配信や映画館でのライブビューイングもあるそうです!