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戦後初のベストセラー「日米会話手帳」

檀れい 今日の1ページ

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女優の檀れいが毎回、その日にまつわる話題や風物詩などを交えてお届けする「檀れい 今日の1ページ」。今日は、戦後の日本の最初のベストセラーと言われる「日米会話手帳」についてご紹介しました。

今から75年前、1945年(昭和20年)の今日9月15日。
戦後初のベストセラーと言われる、ある本が出版されました。
…年末までのわずか3ヶ月で360万部が発行されたベストセラーの名は「日米会話手帳」です。

その名の通り、日本語と英語の簡単な会話が書かれているもので「日常会話」「買物」「道をたずねる」の3部構成。
日本語の「ありがとう」は英語で「サンキュー」などの英語の意味が書かれた32ページの出版物です。日本語と、それに対応する英語、そして発音はカタカナ。

「お気の毒です」は「アイム ソリ」
「さよなら」は「グッバーイ スロング」

「スロング」は「so long」
ネイティブのような感じがありますね。
大きさはタテ9センチ、ヨコ13センチほどで横書き。
ページ数が少ないので、本というより小冊子や説明書のようです。
値段は発売当時80銭。急激なインフレが進んでいた状況なので、現在の価値とは単純に比較できませんが、昭和20年のハガキが1枚5銭だったので80銭はその16倍、現在のハガキ63円から計算すると千円ほど、もしくはもう少し安いかもしれません。
紙などの物資が不足していた時期に360万部というのはすごいことですよね。

さて、日本人と英語についてです。
戦時中は英語が「敵性語」とされ、野球では、ストライクは「よし」、ボールを「だめ」と言い変えた。…これは事実のようですが、法律で禁止されたわけではありません。あくまでも排斥運動、つまり自粛であり、一般的に使われていた「ニュース」や「ラジオ」など英語由来の言葉すべてが使われなくなったわけではありません。

すでに大正時代から昭和初期には、アメリカをはじめとする海外の文化をレコードや映画、具体的には「ジャズ」や「チャップリンの作品」などで楽しんでいたという背景もあります。また高等教育機関や私立の学校では英語は教科のひとつとして存在。知識人は当然、英語をたしなんでいたとされます。
一方、終戦後わずか1ヶ月で「進駐軍がくるから英会話を学ぼう」とガイドを出版する切り替えの早さは、何でも取り入れ受け入れる日本人らしさをあらわしているのかもしれません。当時の新聞広告には「今すぐ役立つ」とのフレーズもあるそうです。

ちなみに「日米会話手帳」のヒットを受け「ポケット日米会話」などよく似たタイプの英会話本がいくつも作られたそうです。


ラジオは、AM954kHz、FM90.5MHz。
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