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ピンチをチャンスに!大学生発「コロナ対策グッズ」

森本毅郎 スタンバイ!

きょうは、全国の大学生が生み出している、様々なコロナ対策のアイデアについて、9月3日TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」(月~金、6:30~8:30)の「現場にアタック」で、レポーター田中ひとみが取材報告しました。

 

田中ひとみの現場にアタックhttp://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20200903073850

radikoで放送をお聴きいただけます(放送後1週間まで/首都圏エリア無料)

 

まずは、佐賀県の小・中・高校生を対象にした学習塾の取り組みについて。運営も講師も全員が大学生という、「医大塾」の代表、木谷恵里加さんに聞きました。

★手作りの「ついたて新聞」で受験対策

「医大塾」代表 木谷恵里加さん(佐賀大5年生)
私たちの塾は、事務机を並べて生徒が向かい合わせになってしまうので、そこに衝立を用意している。せっかくなら、新聞記事を貼り付けて生徒の目に入るようにした。アクリル板も考えたけど重いし、段ボールだとお金もかからないのでスーパーでもらった。ワクチンとか日米同盟、本の紹介、地元・佐賀のニュースなど、中高生に目を通して欲しいものを貼っている。小論文が課される受験だと普段からアンテナを張ってニュースを見ておくことが大事なので、ただの板より何か貼ってた方が「お得」だなと思った。
森本毅郎スタンバイ!

手作りの衝立

森本毅郎スタンバイ!

目の前のついたてに記事が貼ってあるので、自然と目が行きます

木谷さん自身も、佐賀大学・医学部に通う学生。当初、アクリル板は予算的に難しいということで、段ボールをブックエンドで挟んで「手作り衝立」を作っていたそうです。でも、段ボール剥き出しでは見た目も悪い…。一方これまで、教室の掲示板に、新聞記事を貼り出していたそうですが、残念ながらほとんどの生徒はスルー状態。

そこで考えたのが、衝立を掲示板代わりにしてしまおう!という発想。実際に机に座ると目の前に記事があるので、見ざるを得ません。すると、勉強の合間にも自然と目がいくし、新しい記事に貼り替えるたびに清潔な衝立に生まれ変わるので、コロナ対策にも受験対策にもなるという、色んな意味で「お得」なオリジナルの衝立を実質ゼロ円で、佐賀の大学生たちが考案していました。

★「3密IDカード」で距離を保て!

そして一方、福島県では、自腹で3万円を切って、画期的なコロナ対策機器を開発した大学生がいました。会津大学・コンピューター理工学部4年生の、大川原駿さんのお話です。

会津大学・コンピューター理工学部 大川原 駿さん(4年生)
僕が開発したのは「三密回避IDカード」という機械。普段は「社員証」のように首にかけておけて、「いまどこに人がいるのか」を感知するセンサーが付いている。このセンサーが熱源を感知するので、相手との距離を測ったり、CO2センサーを使って濃度の高低を判別して、いま密閉状態ですよ、密集状態ですよっていう風にディスプレイの表示が変化して警告を与える。画面いっぱいに「密です!」と書かれる。ソーシャルディスタンスって、2メートルってどれ位なのか、目に見えない。見えるようにすれば、安心できるじゃないかと考えた。

この「3密回避IDカード」は、一見、少し厚みのある社員証。紙ではなくディスプレイになっていて、普段は、自分の名前や所属、顔写真が表示されていて、普通の社員証として機能します。

森本毅郎スタンバイ!

「3密回IDカード」を開発した大川原駿さん。首にかけて使用

森本毅郎スタンバイ!

通常は社員証として機能します(紙のように見えますが、電子書籍などに使われる光沢感を抑えたディスプレイです)

ですが、複数の人と近付いたり、2メートルのソーシャルディスタンスが保たれない状態になると、ディスプレイが「密です!」という表示に切り替わって、警告してくれます。

森本毅郎スタンバイ!

密になると、「“密”です」に表示が変わります

しかも、このカードにはスピーカーがついていて、密の状態が続くと「電話の着信音」が聞こえてくるそうです。よく、会議や飲み会でその場から抜け出す口実で電話がかかってきたふりする人がいますが、その原理で、IDカードからダミーの着信音が流れることで、電話のフリをしてその場から立ち去れます。

でも、この機能必要かな?とも思ったんですが、「離れて!っていうと相手が傷つくかもしれない」ということで、大川原さんの配慮が行き届いた“優しさ設計”になっていました。

ちなみに現状のものは試作品で、CO2の計測機能などは、今後実装していくそうですが、将来的には、会津若松市と一緒に実証実験を行った上で、協力企業を募って、実用化に結び付けたいということでした。

★コロナ禍をイノベーションのチャンスに

そして実は、この大川原さんの作品は、会津大学で4月に行われた「ITコンテスト」で準優勝を獲得した作品なんです。このコンテストの発起人である、会津大学・コンピュータ理工学部教授で元副学長の、程子学さんに、なぜ、このコロナ禍で「ITコンテスト」を企画したのか、聞いてみました。

会津大学・教授 程 子学さん
最初は何かやらなきゃいけないな、と思いました。これしよう、あれしようって悩んでた。ただ、こういう今こそピンチをチャンスと考える。ものすごい勉強の機会。ただ、アイディアは面白かった皆。部品とか揃えるのは大変だけど、案外楽しんでるんじゃないかな、さすが学生だと感動した。コロナ以前の世界より、どんどん新しい発明、発見が出てくる。自分の手で、もしかしたら人類を救うというチャンスが皆にある。
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コロナ禍にオンラインで開催された、会津大学のITコンテスト「コロナウイルスにITで立ち向かおう!」の募集チラシ

他にも、接触せずにボタンを押せる「タッチレス技術」や、オンライン授業のサポートツールなど、全部で20件を超える応募があったそうです。

▼こちらで全作品が確認できます。
https://note.com/aizu_gaku/n/na8daa7ab4bad

コンテストは緊急事態宣言中の開催で、大学に行けない期間行われましたが、教授の程さんは、こういう時だからこそ、学生ならではの柔軟で斬新なアイデアを期待したいと仰っていました。ピンチをチャンスに。コロナ危機の今こそ、イノベーションの好機かもしれません。

田中ひとみ

田中ひとみが「現場にアタック」でリポートしました!