お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

放送中

放送中


  • 放送ログ
  • 音声あり

マスクで聞こえにくい。難聴者にも優しい会話の「壁」をなくす技術

森本毅郎 スタンバイ!

新型コロナウィルス対策で、アクリル板やガラス越しなど、「壁」ごしに会話するのが当たり前になってきましたが、そこで問題となっているのが「聞き取りずらさ、聞こえにくさ」です。その「聞こえの問題」を解決する技術が、最近、進化していました。

8月26日TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」(月~金、6:30~8:30)の「現場にアタック」で取材報告しました。

 

竹内紫麻の現場にアタックhttp://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20200826074052

radikoで放送をお聴きいただけます(放送後1週間まで/首都圏エリア無料)

 

最初に注目するのは「ウインドウトーク」という製品。開発しているNTTメディアインテリジェンス研究所、主幹研究員の小林和則さんのお話です。

★ガラスがなくなる!?

NTTメディアインテリジェンス研究所 主幹研究員 小林和則さん
ガラス越し、車の窓を閉めたまま会話ができれば飛沫感染を防げるということで作った製品でございまして、受話器のようなものをガラスに押し当てるだけで、あたかもガラスがなくなったかのように会話ができます。車の中で人が話した声でガラスがわずかに揺れますので、そのわずかな揺れを受話器のセンサーで拾いまして、それが外側にいる人のイヤホンの方に聞こえる。中にいる人は、ガラス自体が揺れて、ガラスから音がするという形。ドライブスルー型のPCR検査、クリニックでの発熱外来とか、利用ができると思っています。

この「ウィンドウトーク」は受話器型の機械にイヤホンマイクがついたモノで、受話器の部分を車の窓などに押し当てて使います。

窓を閉めたまま!車の外の人の声が車の中へ(NTTのFacebookより)

この状態で、車の外の人がイヤホンマイクにむけて喋ると、受話器の耳の部分が震えてガラスを揺らし、ガラスがスピーカーのようになって車の中に音声を伝えます。

車の中の人の声も、窓を閉めたまま!車の中へ(NTTのFacebookより)

反対側、車の中の人は、ガラスに向かって喋れば、受話器の口の部分がガラスの振動を拾って、車の外の人のイヤホンに音を伝える仕組みです。

窓を開けずに会話できるので、ドライブスルーの検査や発熱外来などに導入すれば感染リスクを下げられるとして、今、秋の発売目指し準備中ということでした。

一方で、今、最も身近な「聞こえにくさの問題」と言えば、アクリル板越しの会話や、マスクをしたままでの会話。先ほどの「ウインドウトーク」はアクリル板にも対応するそうですが・・

この身近な聞こえにくさの問題で、特に注目されている技術もありました。ユニバーサルサウンドデザイン株式会社 代表取締役 中石真一路さんのお話です。

★スピーカーから聞こえるクリアな音

ユニバーサルサウンドデザイン株式会社 代表取締役 中石真一路さん
対話支援機器コミューンは、話す方がマイクを使って、聞こえにくい方にスピーカーを前に設置して、話す人の声を聞こえやすく処理して、聞こえを改善するっていう機器になりますね。人間の脳ってのは、大きな音だから大きく反応するわけじゃないって言うのを医学的科学的も解明させて頂いてるので、高級オーディオの技術を使って音をクリアにして人に届けることで、聞こえにくい方も聞こえやすいし、一般のかたも聞こえやすいし、またうるさいところでも聞こえやすくなりますね。私の祖母と父が難聴、小さい頃から車でドライブしても、父は左耳が聞こえないので、助手席から話をすると「なんで」とか「あ」言われますので、非常に、父に話すの怖い思いをしていたんですけど。今、アクリルパネルとか、プラスアルファでみなさんマスクつけられてますので窓口ですごく聞こづらいんですよね。高齢者とか難聴の方じゃなくても、一般の方でも聞こえにくい。そこでもまたコミューンを導入いただくケースが非常に増えてますね

こちらがコミューン!(公式サイトから)

話す人がマイクを使うと、耳が悪い、聞こえにくい方の前に置いたスピーカーからクリアな声が聞こえる仕組み。難聴者同士ではなく、聞こえにくい人向けの一方通行の会話機械です。

もともと中石さんのお父様が難聴だったんですが、お父さんは補聴器をつけたがらなかったそうです。そこで聞こえを改善するため研究を始めたところ、音は大きければ聞こえやすいわけではなく、聞こえやすいきれいな音があることを発見。お父さんが補聴器をつけたがらなかったのも音が悪いからだったと思い、この「コミューン」を開発したそうです。

今、コロナで、会話がアクリル板やマスク越しになって、一般の人でも聞こえにくい状況。まして聴力に難のある方はさらに悩みが深いようで、これまでに比べ、問い合わせが3倍にまで増えているそうです。

現在は、主に薬局や病院の受付、または難聴者のいる学校などで使われているそうですが、今後導入していって欲しい所はまた別の所にあるそうです。再び中石さんのお話。

★介護現場を救う

ユニバーサルサウンドデザイン株式会社 代表取締役 中石真一路さん
介護施設さんですね。マスクつけた状態で大きな声出しても、なかなか言葉の認識はできませんので、大きな声出すと、やっぱり高齢者には威圧になりますし、コミュニケーションをあきらめてしまうんですね。介護施設さん、やっぱり予算関係で厳しかったりとか、欲しいんだけどもなかなかお金がなくてって言われてたんですけど、今こちらも「介護ロボット助成金」対象になって、東京都だと3分の2まで、他の行政さんも半分まで出ますので、こういったところを改善して、高齢者の方、入所者の方と介護士の方が弾むような会話を作って頂きたいと思ってます。それが結果として、さらに進行させないための予防にもなっていくと思います

様々な現場で活躍するコミューン(公式サイトから)

「コミューン」は安いもので8万9千円、高いものは20万超え・・・これに助成金が出るということで、介護の助けになり、長年の課題がクリアになれば嬉しいとのお話でした。