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「2020年の夏を彩るおすすめ新作アルバム〜AOR/シティポップ編」(高橋芳朗の洋楽コラム)

ジェーン・スー 生活は踊る

音楽ジャーナリスト高橋芳朗さんによる洋楽コラム(2020/07/31)

「2020年の夏を彩るおすすめ新作アルバム〜AOR/シティポップ編」

高橋:本日のテーマはこちら! 「2020年の夏を彩るおすすめ新作アルバム〜AOR/シティポップ編」。夏のリスニングにおすすめのアルバムをここ最近の新譜から紹介していくシリーズ、先週のR&B編に続いて今週はAOR/シティポップ編をお届けしたいと思います。すべてアルバムとしてじっくり聴き込めるものを選んでいるので、もしこれからかける曲が気に入ったらぜひアルバムまるごとチェックしていただきたいですね。

では、さっそくいってみましょう。一曲目はHONNEの「loving you is so easy」。7月3日にリリースされたニューアルバム『no song without you』の収録曲です。HONNEは2015年にデビューしたロンドン出身の男性デュオ。彼らは大の親日家でユニット名の「HONNE」は日本語の「本音」からきています。

スー:すごい! まさかと思っていたら本当にそうなんだ!

高橋:うん。ちなみに自分たちで主宰しているレーベルの名前は「Tatemae Recordings」です。つまり本音と建て前(笑)。

スー:アハハハハ、最高!

高橋:彼らはアートワークにも日本語を使っていたりするんですよ。音楽的にはかつてのAORサウンド/シティポップサウンドを現代のエレクトロミュージックを通して表現していて。毎回甘いメロディのグッドミュージックを届けてくれるんですけど、今回のアルバムも安定の素晴らしさです。

M1 loving you is so easy / HONNE

スー:かわいい曲だね!

高橋:アニメ仕立てのミュージックビデオもすごくかわいいのでぜひ併せてチェックしてみてください。二曲目はヤング・ガン・シルヴァー・フォックスの「Kids」。こちらは3月にリリースされたニューアルバム『Canyons』の収録曲です。ヤング・ガン・シルヴァー・フォックスは2015年にデビューしたイギリス人とアメリカ人の男性デュオ。往年のAORサウンドを忠実に再現した音楽性でその筋から厚い信頼を得ているアーティストなんですけど、今回のアルバムもパッと聴きはほとんどドゥービー・ブラザーズやスティーリー・ダンの未発表アルバムみたいで。

スー:アハハハハ! そこまで言う?

高橋:スーさん言うところの「懐メロの新譜」ですよ。

スー:なるほどね。わかったわかった。

高橋:70年代西海岸サウンドの驚異的な再現度の高さ、じっくりご堪能ください。

M2 Kids / Young Gun Silver Fox

スー:フフフフフ、すごいねこれ!

高橋:うん。AORに詳しい人だったら元ネタを考えながら聴いてみるのも楽しいと思います。

スー:もう曲が始まってから最初の3音ぐらいで「これは懐メロの新譜だ!」ってなるもんね。

高橋:続いて三曲目。これもまたおもしろいアーティストなんですけど、トニー・ベネットならぬドニー・ベネットの「Girl of My Dreams」。5月22日にリリースされたニューアルバム『Mr. Experience』の収録曲です。ドニー・ベネットは2011年にデビューしたオーストラリア出身のシンガーソングライターにしてマルチプレイヤー。80年代のAORやディスコを深い愛情とある種の諧謔精神をもっていまに伝えるアーティストで。そのあたりはサウンドのみならずアートワークやミュージックビデオも確認していただければよくわかると思うんだけど……ジャケットもインパクトあるでしょ?

スー:この人、何歳ぐらいなんだろう?

高橋:それが年齢不詳なんですよ。ただ、悪ふざけしつつも曲自体はめちゃくちゃよくて。これから聴いてもらう曲も口笛入りメロウAORの傑作といっていいでしょう。ボーカルも決してうまくはないんだど、聴くほどに癖になる不思議な魅力があるんですよ。シュールなミュージックビデオと併せてお楽しみください。

M3 Girl Of My Dreams / Donny Benet

スー:ちょっと心もとない歌い方が最高に好き!

高橋:ドニー・ベネットにはこの機会に人気者になってほしいのでもう一曲さわりだけ聴いてもらいたいんですけど、2018年に「Konichiwa」なんてタイトルの曲を出しているんですよ。

スー:あっ、かっこいい!

高橋:そう。バッキングはおそらくマクファデン&ホワイトヘッドの「Ain’t No Stoppin’ Us Now」あたりをモチーフにしていると思うんですけど、いきなり歌い出しから甘い声で「コンニチワ〜」って(笑)。ただこの曲、いまをときめくザ・ウィークエンドが最新アルバム『After Hours』のインスパイア源のひとつとして挙げていて。

スー:ええーっ?

高橋:さっきの「Girl of My Dreams」同様、これもミュージックビデオがなかなかの怪作になっているのでご一緒にぜひ。ドニー・ベネットはほかの曲も一聴の価値アリです。

スー:うん、これはちょっとチェックします!

高橋:最後はクロスケの「Moscato」。こちらは3月に日本盤がリリースされたアルバム『The Tales of Rose & Wine』の収録曲です。クロスケは2018年にデビューしたインドネシア出身のミュージシャン、クリスチャン・アリオ・ウィボウォのソロプロジェクト。インドネシア発のシティポップとしては以前にこのコーナーでも取り上げたイックバルが日本でも人気ですよね。

スー:うん、覚えてる覚えてる。

高橋:この曲はそのイックバルの一連の傑作にも肩を並べるキラーチューンに仕上がっています。

M4 Moscato / Kurosuke

スー:本当に今日は「懐メロの新譜」が目白押しでしたね。

高橋:フフフフフ。冒頭でも触れた通りすべてアルバムトータルで聴き込めるものばかりなので気に入った曲があったらぜひアルバムごとチェックしてみてください。

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当ラジオ番組では「日々の生活に音楽を」をコンセプトに、音楽ジャーナリスト・高橋芳朗さんによる洋楽選曲を毎日オンエア。最新1週間のリストは以下です。

7月27日(月)

(11:10) Whatever Happened / Dane Donohue
(11:29) Here I Go Fallin’ in Love / Franne Golde
(11:37) Under the Jamaican Moon / Leah Kunkel
(12:13) Da Doo Rendezvous / Valerie Carter
(12:49) City Lights by the Moonlight / 惣領智子

7月28日(火)

(11:04) Emitt Rhodes / Somebody Made for Me
(11:27) Nilsson / Good Old Desk
(11:37) Roy Wood / Nancy Sing Me a Song
(12:09) Todd Rundgren / It Takes Two to Tango
(12:22) Billy Joel / You Can Make Me Free
(12:48) 杉真理 / サンシャインラブ

7月29日(水)

(11:03) Tired of Waiting for You / The Kinks
(11:28) Don’t Look Away / The Who
(11:37) Sorry She’s Mine / Small Faces
(12:15) Tell Me to My Face / The Hollies

7月30日(木)

(11:05) Twisted / Lambert, Hendricks & Ross
(11:24) My Little Grass Shack in Kealakekua, Hawaii / The Hi-Lo’s
(11:37) Let’s Fall in Love / The Four Aces
(12:14) Sometimes I’m Happy / The Four Freshmen
(12:52) All of You / The Four Lads