TBSラジオで放送中の「ACTION」。月曜パーソナリティは、宮藤官九郎さん。
7月20日(月)のGUEST ACTIONは「宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど」。今日のゲストは、CD・レコードショップの店員さん。フジハラさん(24歳・歴1年半)、ナツキさん(24歳・歴7年)、カズヨシさん(44歳・歴21年)をお招きして、宮藤官九郎さんがみなさんの愚痴伺いました。
カズヨシ:宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど、僕が業界に入ってから売り上げが右肩下がりなんです。
幸坂:業界に入ったのはいつ頃ですか?
カズヨシ:20年前ぐらいです。その前にも大学生ぐらいからバイトはしていました。
宮藤:じゃあ2000年ぐらいからずっと売り上げが下がってきたってことですか?
カズヨシ:そうですね。入る前はCDもいっぱい売れてて、自分もいっぱい買っていたんですが、そういう感覚で業界に入ったら話が違っていて、どんどん売れなくなっていきましたね。
宮藤:あの頃ってレコード屋さんやCD屋さんがどんどん潰れていった頃ですよね。一番売り上げがヤバかった頃はいつですか?
カズヨシ:2008~9年頃ですね。
宮藤:俺が頑張ってバンドやってた頃だ(笑)どおりでCD売れないわけだ(笑)
幸坂:カズヨシさんが業界に入った2000年ごろの売り上げを「10」とすると、2008~9年が「3」、そして最近が「6」とのことですね。
宮藤:盛り返してきているんですね。みなさんはどうですか?
ナツキ:コロナが入る前は外国人のお客さんがかなり買ってくれましたね。皆、日本でレコードを買いたがるみたいです。アジアの人たちは自分の国だとレコードが高いらしいですね。日本のほうが安いと。それとちょっと前に和モノやヤマタツのレコードが流行っているという流れもあって、日本のレコードが売れやすいというのはありますね。
宮藤:レコード専門店も増えましたよね。配信で聴くか、レコードで買うかですよね。レコードってジャケットがでかいから部屋に飾れるし、あとレコードプレーヤーで聴くのが良いんですよね。あのブチブチ音も含め良いんだよなぁ。
ナツキ:宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど、若い人で洋楽に興味がある人が少なすぎます。
宮藤:でもフジロックやサマソニが好きな人って一定数いるじゃないですか。俺なんかはラインナップ見ても一番上のアーティストぐらいしか分からないことが多いんですが、若い人は結構押さえていたりしますよね。
ナツキ:その流れもここ数年の話ですね、フジロックやサマソニが完売するようになったのは。CDは売れなくてもライブの価値が上がっていて。だから洋楽が好き云々ではなく、「フェスに行きたい」という人が多いのかなと思いますね。
宮藤:じゃあこれから、配信ライブとかで逆にまた洋楽が広がるかもしれませんね。
ナツキ:狭まる可能性もあるので、そこはどうなるか分かりませんね。
幸坂:ナツキさんの働かれている洋楽のフロアに20代の人が来ると「おっ!」と思うくらい、若い人が来ないとのことです。
ナツキ:そうですね。自分と趣味が合いそうな服装をしている近い年齢の人が来るだけでテンションが上がっちゃいますね。宮藤さんも今、ラフ・トレードのキャップを被られていますけど、そういうのを見るとテンション上がっちゃいますね。っていうくらい親近感が沸く人がいないんです。
フジハラ:宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど、レコードの試聴中に調子に乗ってスクラッチをするお客さんがいます。
宮藤:松永さんですね(笑)松永さん、帰ってほしいですね(笑)試聴って要はレコードに傷がついていないかを確かめるということですよね。
フジハラ:それもありますし、音の感じを聴いていたのだと思います。それで多分、DJをやっている人が自分がプレイするときの感度を確かめたかったのだと思います。見ていたら急に「キュッ!」ってやり始めて、「マジかよ!」って思って(笑)それでそういう人って大体見た目が怖いので、何も言えないんですよね…(苦笑)
幸坂:あとフジハラさんは、「知識をめちゃめちゃ披露した上で、店内BGMを変えさせるお客さん」もいるそうです。
宮藤:今かかってる曲を止めさせて、「これを流せ」と(笑)
フジハラ:そうです、店頭から持ってきて「これが良いんだよ~」とベラベラ喋って、「流してみ!」と言ってBGM変えさせて、また語り出すんです。
宮藤:それは相手するんですか?
フジハラ:一応僕はしちゃってますね…。
引き続きCD・レコードショップの店員さんたちの愚痴を伺いました。GUEST ACTION全編はradikoのタイムフリーで。
―――――タイムフリー期間は終了しています―――――