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他人の妻・夫を何と呼ぶ?悩みつつ、時代に合わせていこうと頑張るおじさん

東京ポッド許可局

「東京ポッド許可局」。6月23日の放送では、マキタスポーツさんが、言葉に関してある悩みを打ち明けました。

マキタ:今日皆さんに集まって頂いたのはね、悩みを聞いてもらいたくて。先日、配信イベントをやりましたね。そこでタツオがキモいビニール袋にキモい物体を入れて何か持ってきてましたね(笑)

鹿島 :テイクアウトジャパンね。

タツオ:キモいって言うなよ!

マキタ:黒い変なものをモサッと出してきたんですよ。

タツオ:これは説明が必要なので言っておきますけど、こういう時期なので美味しいテイクアウトを皆で紹介しようということで、この前「配信ポッド許可局」という動画イベントをやりました。そこで皆でお気に入りのテイクアウトを持ってこよう!ということで持ち寄りました。僕はペンネと、阿佐ヶ谷パールセンターにあるかまぼこ屋で売っている「ナスのはさみ揚げ」ですね。間にさつま揚げが入っているやつ。

マキタ:食べたら美味かったよ。

タツオ:3本買ってきたんですけど、ビニール袋にパックされて…というか、なんか金魚買ってきたみたいな感じになってたんですよね(笑)で、ナスも黒光りしていて。それをボトッと出したんですよ。

マキタ:本当だよ、ボトッと出したんだよ。俺はそれを見た瞬間に「ババアの宴会じゃねえかよ!」と言ってしまいましたよ。

鹿島 :俺は「ツチノコか!」と言ってました。

タツオ:例え合戦でした(笑)

マキタ:例えの交通事故が起こりましたね。それでその時にはスパッと切れた感じがしたんです。だけど家で持ち帰ってみたんですが、ちょっと緩やかに反省してるんです。僕は普段からそういう言葉を使っていたり、身内の中ではそういう言葉が当たり前になっちゃっているから、メディアに出たときに、「それがよく切れるから」ということだけで、その言葉を使って良いのかどうか。

タツオ:「よく切れる言葉だから」という理由で、家族では共有しているのね。

マキタ:本当にお恥ずかしい話なんですが、そういう言葉を使うのは気心が知れている前提ですからね。

タツオ:家族だからね。

マキタ:愛情を持って。もちろん愛情を持った上で「あそこん家のババアはさ…」

タツオ:言葉が強すぎるよ!本当に愛情あるのかよ(笑)

鹿島 :でも逆に、「笑った自分はどうなの?」っていう。そういう話でしょ?

マキタ:そうです。これはあなた方だから言うんですが、言葉の更新はやらなくちゃいけないことだと思うんです。ところが僕も50歳のおじさんとして普通に生きていると、なかなかアップデートし切れていない部分もあります。でもメディアに出る人間ならば、そこをアップデートしなければいけない責任もあります。

マキタ:で、言葉がいくつかある中でチョイスしなきゃいけない内に、話の速度も遅れていってます。あと例えば「妙齢の方」という言葉を言うときに「あれ?妙齢って言葉の原意って年寄りじゃないよな」と思っている内に噛んだりするんです(笑)

鹿島 :例えば言葉を言い換えて「おばあちゃんの宴会じゃないんだから」と言ったとすると、マキタさんの今までの切れ味が違ったものになっちゃうもんね。だからどうすればいいのかということだよね。

タツオ:「老人会の寄り合いじゃないんだから!」は?

マキタ:長いよね〜。「老人会かよ!」かな。

タツオ:でも、「老人ってどこから?」みたいなね。「老いてねえよ!」と。

鹿島 :年齢や性別はそうなりますよね。

タツオ:だからツッコミってそこのギリギリのバランスを常に見計らわないといけないよね。薄氷を踏むじゃないけど。一歩間違えると落ちちゃうもんね。「けしからん!」と。

マキタ:難しいんですよ。我々は皆が皆、「言葉のカイジ」みたいなものが(笑)綱渡りをして断末魔の声を上げながら奈落の底に落ちていかなきゃいけないところを歩いているんです。で、いくつか相談したいことがあるんです。この有識者会議では「おじさんアップデート論」をやってきたじゃないですか。

鹿島 :「おじさんこそアップデートしなきゃいけない」という話は許可局でやってきましたね。

マキタ:PKさんもよく言ってましたよね。だからやらなくちゃいけないとは思っていながらも、追いついていない自分もいるんです。「ババア」もそうなんですが、あと自分の奥さんのこと。

タツオ:それは難しいね!

マキタ:僕は現時点では「妻」と言っているんですが、本当は「カミさん」って言いたいんです。ただ「カミさん」と言うと、すごくマッチョな感じがするんです。

タツオ:俺は「嫁」って言う方がマッチョ感があって嫌かな。

マキタ:来ました、「嫁」

鹿島 :嫁問題はありますね。もともとは関西の芸人が言い始めて持ち込みましたよね。「嫁」って20代の頃とかは言わなかったよね。

タツオ:「嫁」って言葉はもともと、夫の両親しか使わない言葉ですからね。

鹿島 :「うちの嫁が」という昔の価値観で言うとね。

タツオ:だから「嫁」って地方の方言でしょ。

マキタ:その方言がメディアを通して主に芸人が使うから全国区になったんだよね。

鹿島 :今でいうと、「嫁って何よ。所有物?」みたいなことが生まれちゃうよね。その言い方の代わりがあるか。

タツオ:「自分の奥さんのことを何と呼ぶか」はまた別として俺は、マキタさんの所謂一般的に言われる「奥さん」を何て呼べばいいのか全然分からない。

鹿島 :今までだったら「マキタさんの奥さんが〜」と言っていたのが。

タツオ:「”奥”ってなんだよ」

鹿島 :「”奥さん”ってなんだよ」ってことね。本来は「パートナー」なんでしょうけどね。だけど、こういうトークでマキタさんが「うちのパートナーが〜」と言うと、ちょっとね。

タツオ:まぁ、慣れるのかな。

鹿島 :今の時点で言うと、単純に長いよね。

マキタ:長いね。「パートナー」は長い。

鹿島 :もう正直に言うよ。例えばタツオが「マキタさんのパートナーが〜」と言って、滞りなくトークが進んだとしても、俺は途中で「あっ、一瞬変えたな」と気になるわけよ。

マキタ:アハハハハッ!

タツオ:過渡期はそうだね。

鹿島 :良いんだけどね。このざわざわは慣れるしかないのかな。

タツオ:10年20年先は当たり前かもしれないけどね。だから俺たちは一個考えなきゃいけないことが乗っかってるんだよね。

鹿島 :100点で正しいのは「パートナー」だとして、違う言い方はないかというね。こういうトークで。

タツオ:何て言えばいいの?この言葉が作れたらすげぇバズると思うよ。

マキタ:「ピーとプー」

鹿島・タツオ:アハハハハッ!

鹿島 :余計波紋呼ぶよ(笑)

タツオ:放送できないみたいな(笑)

鹿島 :パートナーの路線で言ったら「相方」か。でも相方って出てるし、違うよね。

マキタ:「うちの相方」って言う人いるよね。

タツオ:気持ち悪い。

鹿島 :「パートナー」を訳したらそうなのかもしれないけど、ちょっと前のめり感が出てるよね。「どう、面白いだろ?」みたいな。

タツオ:それこそ「コンビの相方」というのもあるけど、奥さんも彼女も「相方」って言うから、「本当のコンビの相方のことは何て言うの?」っていう。「ビジネスパートナー」は長いよね。

マキタ:長い。「ビジパー」だよ。「ビジパー」の方が日本語として馴染みある感じがあるじゃん。

タツオ:それなら「プライベートパートナー」でしょ。「プラパー」は?

マキタ:「プラパー」良いね!

鹿島 :もっと、「妻」とか「嫁」みたいな2文字の言葉で。誰か作ればいいんだよ。

タツオ:でもそれは言葉の人が作るのかと言ったら、そうじゃないから。

マキタ:民間とかから湧き上がってくるのかね。これは皆様にも知恵をお借りしたいね。

タツオ:そうなると「連れ」しかないんじゃない?

マキタ・鹿島:「連れ」か〜。

タツオ:でも「連れ」って意味が広いんだよね。関西の人が言うと、友達や彼女や奥さんも入ってくるから。

鹿島 :「連れ合い」

マキタ:懐かしい言葉だね、「連れ合い」

鹿島 :おじちゃん、おばあちゃんが言ってた。

タツオ:「連れ合い」は良い言葉だね。風情がある。

マキタ:ちょっと埃を払って使いたいね。

タツオ:4文字になっちゃうけどね。

鹿島 :本当の田舎に行くと、おばあちゃんも「オレ」って言うから。

マキタ・タツオ:アハハハハハッ!!

鹿島 :話は変わるかもしれませんが。男女関係ないですから。

タツオ:それこそマキタさんの長女の年代ぐらいから、女性が一人称で「うち」って使い始めるというね。関西方言から入ってきたやつで。「私」だとフォーマル過ぎるし、「俺」や「僕」でもないし、自分の名前を呼ぶほどウブでもないし。そのときに「うち」って使い始めるんです。子供の頃、俺たちはあれはなかったですよね。方言ですよね。

マキタ:「うち」が流行り始めたのは、変なジェンダー性が省かれるからということ?

タツオ:分からないですけどね。でも一昔前「ぼく」と言ってた女の子はいて。

鹿島 :いた、いた。

マキタ:いましたね。当時はからかったもんですよ。

タツオ:女性って一人称が少なかったはずなんですよ。男だったら「僕」「俺」が使えましたから。だけど女性って「あたし」か「私」しかなかったから。だからそこにはまるものがほしかったのかなと思うと、「うち」が定着したのはすんなり理解できたんだけど。

 

鹿島 :思うのは、マキタさんももがいているというか。アップデートしようとしているだけ偉いと思うよ。

タツオ:確かに、開き直る人もいるもんな。

鹿島 :これからのおじさんって「昨日まで良かったんだからいいじゃないか」と開き直る麻生さんみたいな人か(笑)、「今日からは変わりたい」と思うおじさんかに分かれると思うんです。僕らは後者でありたいですね。だって過去のことを考えてくださいよ。散々後ろめたいことも言ってきただろうし、「気付いていたんだろうな」と思うこともあるでしょ。だから、「じゃあいいじゃないか」じゃなくて、「今日から変わらなくちゃ」という意識を持たなきゃね。

マキタ:そうなんです、フォームを改造しようとしているんです。

タツオ:じゃあ、「ババア」は何て言えばいいの?

マキタ:まだないんです。あの言葉、よく切れるんですよ。

タツオ:「おばあさん」だと切れ味が鈍るよね。

マキタ:そうね。「ばあちゃん」もなぁ…。

タツオ:「ジジイ」も「おじいさん」だとね。

マキタ:たけしさんの時代だと「ばあさん」や「じいさん」と言ってましたけど、自分には馴染みがないですね。たけし言語な感じがしますね。

鹿島 :「後期高齢者さん」(笑)余計泥沼にハマる(笑)でも「後期高齢者」って言い方もすごいよね。

タツオ:すごいよ。終わりが前提だもん。

鹿島 :昔のパ・リーグみたいなさ(笑)人の人生を前記・後期で分けるなよって話だよな。

マキタ:「昔のパ・リーグ」ってそれこそ(笑)

鹿島 :その例えも分からねえよな(笑)

タツオ:国家公認で「後期」って言うのは残酷だなと思うよね。

鹿島 :そこから変えないと。

タツオ:「この人たちはほぼ終わりです」と言ってるようなものだよね。「早く終われ」って言われている気がして、親とかに使えないよ。

マキタ:あともう1個悩んでいる言葉がありまして。「LGBT」という言葉がありますね。

マキタ:で、昔だったらあえて申し上げますけど、「オカマ」という言葉があって、例えばツッコミワード的に「オカマじゃないんだから」と普通に飛び交っていたわけじゃないですか。で、もうよろしくない言葉だと自覚はしているんです。ただ、アップデートし切れているわけではないので、この言葉を出すときに戸惑うんです。「LGBT」って言葉は長いし、舌がもつれますね。

タツオ:難しいよね。そのフレーズを使わないとか。

鹿島 :多分、個人名でいくしかないんじゃない?

マキタ:なるほどね。

タツオ:そっか、固有名だったら大丈夫か。

マキタ:「おすぎさん!」みたいな。

タツオ:でもツッコミでさん付けは気持ち悪いかもね。それは昔の感覚なのかも。

鹿島 :「おすぎじゃないんだから!」って言うと、「おすぎってなんだよ」になっちゃうか(笑)だからまず、そこからフリーにならなきゃいけないよね。

鹿島 :僕も6〜7年前に出した本を読むとヒヤッとするんです。「なぜオカマレスラーは人気なのか?」とかね。ピーコさんのファッションチェックってあったでしょ?「ピーコさんはなぜ、おばちゃんたちに人気なのか?それは自分たちの敵ではないから」みたいな。当時としてはその見立てで良かったと思うんですが、今はダメですよね。「オカマレスラーはなぜ人気なのか?」という分析はもういらないですよね。

マキタ:自分でそう思っているのは偉いですよね。

タツオ:「その表現の選択肢自体を捨てなきゃいけない」という侘しさはあるよね。

マキタ:そうですね。「心自体を変えたい!」と思ってるんですけど、そういう場面って咄嗟なことが多いですよね。それで迷って、迷っているうちに時間が経って、適切な時間から出てしまい、合わせてしがみつこうとして噛んでしまい、イップス的なことになってしまう自分がいるんです。

鹿島 :マキタさんや俺の世代ってそういうところあるよね。僕はこの5〜6年で娘ができて、例えば娘を注意するときに「女の子なんだから」という言葉がどうしても頭には出てくるんだけど「違う、それは関係ない」と思って口には出したことはありません。それは自分なりにすごくスローモーだけど、アップデートできている部分だと思いますね。娘には「女の子だから〜」と言ったことはないですね。それはこの5〜6年間のお陰だと思いますね。もう女の子とか男の子とか関係ないもんね。

マキタ:「男だからメソメソするな!」が適切じゃないということですね。

鹿島 :それが普通だった時代はあったんだけどね。

タツオ:この前、原稿を書いていて。皆さんは「夫に死なれた女性」をなんて言いますか?

マキタ・鹿島:未亡人。

タツオ:で、「未亡人」が差別表現に当たると。これをなんて言い換えればいいのかなと思って、辞典で調べたんです。例えば三省堂国語辞典だと「孀、寡婦、後家」と書いてあって、「全部ダメじゃねえか!」って(笑)

マキタ:アハハハハッ!

鹿島 :それはもう、三省堂さんが新しい言い方を考えてくれないとね。

タツオ:それで新明解国語辞典を引くと、「主人の死後も生き続けていることを謙遜して言う語」とあるので、そもそも自分で言う言葉であると。

鹿島 :「そもそも”主人”ってなんだよ」っていうことだよね。

タツオ:「主従関係どうなんだ?」っていうね。ここでは、第三者が「あの人は未亡人」とは言わないということですね。あくまで自分が当事者として謙遜して言う言葉なので。それは分かるんですが、夫に死に別れた言葉で「widow」と書いてありましたね。外国語で。それで古くは「びぼうじん」と書いてありました。ひらがなで。

マキタ:なんだ、「びぼうじん」って…?

タツオ:だから言い換えようがないんです。「夫に死なれた女性」だとニュアンスもクソもないし。

マキタ:「パーロス」だね。

タツオ:「パートナーロス」…?(笑)ずいぶん軽くなるね!もちろん国語辞典でそういうものを載せるというのは、100年前や50年前の文章を読んだときに「寡婦ってなんだろう?」と思って引いたときに出てくる用にわざと書いてあると思うんです。今は使っちゃいけない言葉として。だから「パートナーを先に亡くした人のことを何と言うか?」ということだよね。

鹿島 :マキタさんが悩みを打ち明けたから、僕もぶっちゃけますけど、娘の話をすることもどうかなと思うんですね。だって「結婚して家庭を持つということが普通なのか?」という。それが前提になっちゃいますよね。だからたまに躊躇しちゃうんです。「あんまり家庭の話や子供の話をするのはどうかな?」って。俺はネタとして面白いと思うから話すんだけど。

タツオ:それは全然良いんじゃないんですか?結婚する人もいれば、しない人もいるということが自然じゃん。「結婚するべきだ」とは一言も言ってないじゃん。

鹿島 :ちょっと考えすぎかな?

マキタ:すごい良い意識だね。

タツオ:アップデートされてるね。

鹿島 :今回の自粛期間だって、例えば僕は10年前ぐらいまでずっと一人暮らしをしていたわけですよ。この自粛期間を一人で過ごしていた自分を重ねて考えると、娘の話とか家族の話をしたら不快に思う人もいるのかなって。同じ自粛期間でも違うじゃないですか。「話し相手がいたから良かった」って。

タツオ:でもそれを考えると、逆に四六時中パートナーと顔を突き合わせなきゃいけない人が、独り身の楽しさについて誰かがラジオで語っていたら「不愉快だ!」となるわけだから。それはそういう人もいるってことで良いと思います。「こうすべき!」とか「これが良い!」と言っていなければハラスメントにならないと思いますよ。

鹿島 :なるほどね。掬ってもらえて良かった。

タツオ:ただ、怒る人にそういったロジックが通じない問題はありますけどね(笑)腹が立っている人は何が何でも言うから。

鹿島 :もちろん「結婚が前提だ」で話を押し進めると違うもんね。

タツオ:確かにそういうところは難しいよね。何て言い換えれば良いんだろうね。

マキタ:考える間もなく合理的な言葉があったら普及すると思うんです。

タツオ:マキタさんのパートナーのことを言う2文字ぐらいの言葉があれば良いんですが。「妻」「奥さん」以外の言葉で。

鹿島 :「昭恵さん」じゃないですか?(笑)

タツオ:マキタさん家の昭恵さんがさ(笑)

鹿島 :自由の象徴としてね(笑)

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