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6月22日(月)小西康陽さんのプレイリスト(小西さんによるライナーノーツ付き)、そして次回カジさんが選曲をお願いしたのは!?

オーディナリーミュージック

カジヒデキさんと曽我部恵一さんが、その音楽的センスを信頼する方に選曲を依頼して、その曲を1時間お送りするTBSラジオ「オーディナリーミュージック」(月 早朝4:00〜)。今回曽我部さんが選曲をお願いしたのは、小西康陽さんでした。

M1. メッセージ・ソング / PIZZICATO ONE (6月24日リリースのライヴ・アルバム『前夜 ピチカート・ワン・イン・パースン』から)
【Amazon.co.jp限定】前夜 ピチカート・ワン・イン・パースン(SHM-CD)(特典:メガジャケ付)

以下、プレイリストは小西さんによるライナーノーツとともに。


この2020年の4月・5月、「ステイ・ホーム」の呼びかけの下、都内の劇場や飲食店、商業施設がことごとく休業することになって、ぼくは数年ぶりに音楽に、いや、レコードを聴くことに夢中になりました。その最中にこの番組『オーディナリーミュージック』の選曲のオファーがきましたので、これさいわい、またレコードを買う理由ができた、とばかり、聴いたり調べたり買ったり、の毎日。かつて、部屋の中にずっといると、いつの間にか悲観的なこと、ネガティヴなことを考えているじぶんは、鬱になってしまうのが怖くて、名画座で古い映画ばかりを観るようになったのですが、このとつぜんの「世界/同時/春休み」?のような期間、音楽とレコードのことを考えているのが楽しくてなりませんでした。

そんなわけで、今回の選曲はこの思いがけない休暇?の間の研究の「中間報告」のようなものかもしれません。あるとき、こんどピチカート・ワンの新作としてリリースされる『前夜 ピチカート・ワン・イン・パースン』の宣伝資料用の原稿を書きながら、ロッド・マキューンの曲をさまざまなアーティストが取り上げているレコードを集めたCDを聴いていて、聴き覚えのある声がグレン・ヤーブロウという歌手のものだと気づいて、そこからフォークのアーティスト、フォークやカントリーのグループからショー・ビジネス的なフィールドに移行したアーティスト、ショー・ビジネスのど真ん中にいた歌手たちが(当時の)新世代のソングライターの作品を取り上げたレコード、さらにカントリー・アンド・ウエスタンのフィールドで活躍していた歌手のレコードという具合に興味がひろがっていった、というわけです。

研究発表をご披露するにはまだ聴き方が足りないかもしれません。そして、あらかじめエクスキューズしておくなら、とにかく渋い曲、地味な曲、薄味な曲ばかり。といって心地よく聴き流すことができるほどの爽やかさ、軽やかさにも欠ける楽曲。なにしろ年配の男性歌手のヴォーカルばかりですからね。でも、正直に言いますなら、いまはこんな感じの音楽が、なぜかじぶんにはいちばんしっくりくるのです。

●前半

1. Jack Jones / Make It With You
まずは口当たりの良い曲からスタート。ジャック・ジョーンズは米国の歌手。ラス・ヴェガスのショーに黒いスーツに蝶ネクタイで出演して、年配の女性に人気を誇る、いわゆるショー・ビジネスの世界の人。ビング・クロスビー、フランク・シナトラ、ディーン・マーティン、と脈々と続くヴォーカリストの系譜にある歌手のひとり。芸能一家に生まれ、あのボンド・ガール女優ジル・セント・ジョンと離婚して、あの女優スーザン・ジョージ(!)と婚約していた、つまりセレブリティです。今回はそういうタイプの歌手のレコードばかりを選んでいます。
これは1972年にリリースされた『BREAD WINNERS』という、デイヴィッド・ゲイツ率いるロック・グループ?「ブレッド」のレパートリーばかりを集めて歌ったアルバムから選んだ口当たりの良い曲。日本では「二人の架け橋」というタイトルで知られているこの曲、誰がカヴァーしても素晴らしいですが、ワルツタイムに編曲しているというのはちょっと珍しいと思います。

2. Engelbert Humperdinck / Baby I’m A Want You
デイヴィッド・ゲイツ率いるブレッドの曲をもうひとつ。こちらは「愛の別れ道」という邦題で知られるヒット曲を英国のポップ歌手、エンゲルベルト・フンパーディンクによるカヴァー・ヴァージョンでお聴きいただきました。
エンゲルベルト・フンパーディンクはご存知の通り、イギリスを代表するシンガーのひとり。あのトム・ジョーンズを成功に導いたゴードン・ミルズがマネージメントについてから数多くのヒット曲を出しました。かつて日本テレビ系列で土曜日の夜にトム・ジョーンズとエンゲルベルト・フンパーディンクのTVショーを毎週交互に放送していて、どちらも女性ファンを熱狂させていたことを憶えています。
ぼくは「ラスト・ワルツ」という曲をはじめ、この人のレコードには好きな作品が多いのですが、とにかくヴォーカル・スタイルが過剰なほど情熱的で、真剣に聴くと1曲でお腹がいっぱいになってしまいます。いっぽうブレッドは12弦ギターのソフトなアコースティック・サウンドが持ち味。ちょっと相容れないように思えますが、ぼくには素晴らしいカヴァー・ヴァージョンに聴こえます。

3. The New Generation / You Light Up My Life
濃い口のヴォーカルをお聴きいただいたので、口直しにソフトなコーラスものを。これはザ・ニュー・ジェネレーションという名義の、たぶんスタジオ・ミュージシャン、セッション・シンガーが匿名で吹き込んだ、誰も知らない、というか、誰からも忘れられているレコードからの1曲。
アルバム1枚すべてキャロル・キングの作品をカヴァーしているのですが、制作が米国RCAレーベルの敏腕プロデューサー、エセル・ガブリエル、そして編曲はイギリスの人気アレンジャー、ジョニー・ダグラスということで手抜き無し、もともと曲は素晴らしいのでひじょうに良くできたイージー・リスニングの作品となっています。
エセル・ガブリエルはRCAの人気シリーズであった「Living」シリーズのプロデューサー。「Living Jazz」「Living Strings」「Living Voices」「Living Brass」「Living Marimbas」といったタイトルのシリーズは中古レコードをまめに見ている方ならごぞんじかもしれません。その中の「Living Strings」は英国での録音。経済的な理由なのか、演奏のクオリティの問題なのか、何か理由があったのでしょうね。そしてジョニー・ダグラスは「Living Strings」の実質的なリーダー(ちなみに「Living Jazz」の実体はサックス奏者のフィル・ボドナーでした)。
というわけで、このザ・ニュー・ジェネレーション名義の作品も、そうしたイージー・リスニングのレコードを求める購買層に向けて作ったということでしょうか。だって、当時の若い音楽ファンならば、こんなカヴァーものを買ったりせず、まっすぐキャロル・キングのアルバムに手を伸ばしたはずですし、じっさい彼女の『つづれ織り(Tapestry)』というアルバムは空前のベストセラーとなったのですから。ちなみにこの曲はキャロル・キングの1973年作『Fantasy』に収められていた曲。
ところで、いまこのライナー・ノートを書くために調べたら、エセル・ガブリエル女史は来年が生誕100年ということでした。

4. Andy Williams / Fire And Rain
キャロル・キングときたら、ジェイムズ・テイラー、という貧困な発想で選曲したのがこの「ファイア・アンド・レイン」。歌っているのはごぞんじ、アンディ・ウィリアムズです。
英国では「イージー・リスニングの帝王」とまでいわれた歌手ですが、よくよくレコードを聴いてみると、この人のヴォーカル・スタイルってけっしてスムースではないのです。たしかにソフトな声、ソフトな歌い方ですが、ヴォーカル・レンジが意外と広くないのか、高音で歌う箇所にくるといつも力んでいるのです。だからこそ、つぶやくように歌う、つまり音域の狭いメロディで作られているシンガー・ソングライターの楽曲はこの人に似合っていたのかもしれません。
ところでぼくは生まれて初めて観たロック・コンサート、というか外国から来日したアーティストのライヴ・コンサートが、じつはジェイムズ・テイラー1972年2月4日の札幌公演でした。じぶんで観に行きたい、と思ったわけではなくて、やはりポピュラー音楽のファンだった父親がチケットを取って連れていってくれたのです。なので、その時点ではまだレコードを持っていなくて、知っている曲といったらラジオで何度か聴いた、ポール・マッカートニーがベースでレコーディングに参加しているという「想い出のキャロライナ(Carolina In My Mind)」のみ。でも、知らない曲ばかりながらとても良いコンサートだったことは憶えています。クリーム色のスーツを着たジェイムズ・テイラーはアコースティック・ギターのサウンドホールをボール紙で閉じていました。
そして半年後、最初に買ったアルバムは『マッド・スライド・スリム』、つづいて『ワン・マン・ドッグ』を入手しました。この「ファイア・アンド・レイン」を収録した『スウィート・ベイビー・ジェイムズ』というアルバムはもっとずっと後になって、輸入盤で手に入れたのですが、素晴らしいバンド・アンサンブルの聴ける他のアルバムとちがって、この作品はA面・B面とも前半のトラックはほぼ弾き語り。正直に言えば、あまりくりかえして聴くことがなかったのです。ところがここ数年、すっかり聴こえ方、聴き方が変わって、やはりこのアルバムこそが最高傑作だと考えるようになりました。それにしても、名曲だらけのアップル・レコードに於けるデビュー・アルバムは20歳までに作った楽曲ばかり。そして『スウィート・ベイビー・ジェイムズ』は21歳のときのリリース。天才としか言いようがありません。
ちなみに、このアンディ・ウィリアムズによる吹き込みは43歳のとき。妻だったクローディーヌ・ロンジェと別居することになった年齢でした。人にはいろいろ事情がある、という話です。

5.Willie Nelson / Both Sides Now
キャロル・キング、ジェイムズ・テイラー、ときたら、そう、ジョニ・ミッチェル。芸の無い連想ゲームを続けています。ジョニ・ミッチェルの登場もまた、当時の音楽の世界では大きな衝撃だったようで、「urge for going」「circle game」そしてなによりも「青春の光と影」の邦題で知られるこの「both sides now」といった初期の作品は多くの歌手に取り上げられています。このウィリー・ネルスンのヴァージョンは、今回の選曲の途中で知った曲。はじめはジョージ・ハミルトン4世のヴァージョンを選んでいたのですが、このダミ声で歌われるヴァージョンには心を奪われました。
ところでこの曲をタイトルにしたアルバム『Both Sides Now』はどうやらかなりのレア盤となっているらしく、昨年(2019年)にはアナログが復刻されたほど。そんなわけで、まだ所有していないレコードを選曲。いやあ、ウィリー・ネルスンを探す日がくるとは。いまレコードを買うのが楽しくて仕方ないのです。

6. Eddy Arnold / Wichita Lineman
さて、ロックとショー・ビズ、ロックとイージー・リスニング、若い世代と大人の世代の間で当時、大きな架け橋の役割を果たしたソングライターがジミー・ウェブではないか、と思います。ジョニー・リヴァースが「恋はフェニックス(By The Time I Get To Phoenix)」を吹き込み、リリースしたのが1965年ということですから、ビートルズの「イエスタデイ」と同じ年。この2曲がなかったら、ポール・マッカートニーとジミー・ウェブがいなかったら、ジェイムズ・テイラーもジョン・デンヴァーもライオネル・リッチーもいなかったのではないか。そう思っていますが、これはもちろん極論にして個人的な見解ですので、どうかお手柔らかに。
「恋はフェニックス」は歌詞のスタイルも斬新なら、和声の面でもさりげなく、画期的に新しかった曲。ピチカート・ワンのレパートリーなどは、ほとんどすべて「恋はフェニックス」の影響下にあるのでは。最近とくにそう思います。
もうひとつ、ジョニー・リヴァースの歌う「恋はフェニックス」をラジオで聴いて、すぐにカヴァーしようと決めたグレン・キャンベルというのも、たぶん新しい時代の流れを誰よりも早くキャッチしていたのでしょうね。ジョン・ハートフォードの「ジェントル・オン・マイ・マインド」に続くヒット曲がジミー・ウェブによる「恋はフェニックス」というのがすごい。なんて、50年以上も前の話でひとり興奮していますが。
そこからスタートしたジミー・ウェブとグレン・キャンベルのコンビによる新曲が「ウイチタ ・ラインマン」。こんな名曲を当時22歳の若者が書いてしまうなんて。ウイチタ 、とはカンサス州の都市の地名。「恋はフェニックス」もまた、カリフォルニアからアリゾナへ向かう歌詞。そしてこの作家と歌手のコンビには「ガルヴェストン」というヒット曲もあって、そちらはテキサス州の地名。ご当地ソング、それもアメリカ南部の街を歌う歌詞ですから、カントリー&ウエスタン畑の歌手もこぞってカヴァーを吹き込みました。曲が良いので誰が歌っても素晴らしいヴァージョンばかり。いちばんのお気に入りはトニー・ジョー・ホワイトのデビュー・アルバムに収録されていたヴァージョンですが、このエディ・アーノルドも素晴らしいです。エディ・アーノルドはカントリーの分野におけるヴェテラン・シンガー。かつて、やはり50年以上も昔ですが、菅原洋一さん、という歌手が「知りたくないの」という曲をヒットさせましたが、これは当時、エディ・アーノルドがヒットさせたヴァージョンを下敷きに日本語の歌詞を載せたものだったようです。そしてこの「ウイチタ ・ラインマン」は1969年の『Songs Of The Young World』というアルバムから。あとでご紹介する「リトル・グリーン・アップルズ」などもカヴァーしていて、ぼくのようなカントリー・アンド・ウエスタン初心者にはたいへん親しみやすいアルバムでした。
そういえば。ぼくがこの「ウイチタ ・ラインマン」という曲を最初に聴いたのは、たぶん1969年、TBSテレビの朝の番組『ヤング720』でグループ・サウンズの「ズーニーヴー」が歌ったヴァージョンでした。なんだか大人っぽい曲、という印象でした。

7. B.J.Thomas / if You Must Leave My Life
そのジミー・ウェブが、グレン・キャンベルとフィフス・ディメンションに続いて力を注いだのが英国の俳優、リチャード・ハリスの作品でした。「マッカーサー・パーク」「今宵こそ(Didn’t We)」そしてこの「離れて行く前に(イフ・ユー・マスト・リーヴ・マイ・ライフ)」。渾身のアルバム『A Tramp Shining』は名曲揃いですが、やはりさまざまなカヴァー・ヴァージョンを探しては楽しんでいます。
イタリア系のヴォーカリスト、アル・マルティーノの『Wake Up To Me Gentle』というアルバムは素晴らしいタイトル曲(プロモーション用フィルムが最高です!)をはじめとして、ロジャー・ニコルズの「アイ・キャン・シー・オンリー・ユー」やバカラック-デイヴィッドの「恋の面影」など名曲揃いなのですが、やはり2曲のジム・ウェブ作品が珠玉。あるいはジャズ・シンガー、バディ・グレコによるカヴァーも素晴らしいです。ああ、それなのに、今回は部屋の中でレコードが見つからなかった、という理由でB.J.トーマスのヴァージョンをお届けすることにしました。
このB.J.トーマスのカヴァーは、あの大ヒット曲「雨に濡れても(Raindrops Keep Falling On My Head)」をフィーチャーしたアルバムに収録されています。オリジナルのリチャード・ハリスの女々しい、とさえ言えるようなソフトな語り口とは対極のパフォーマンス。この歌い方を聴いてしまうと、ああ、これしかない、というような説得力です。今回、アルバムを一枚通してじっくり聴き直したのですが、ほんとうに最高のシンガーですね。歌い過ぎるくらい、お得意の節回しをこれでもか、と披露しているのですが、この人だとまったく嫌味に聞こえないのはファンだからでしょうか。
とはいえ、大学生のとき、当時持っていた10枚くらいのアルバムからお気に入りばかりを集めたベスト・セレクションのカセットテープを作ったことがありましたが、このアルバムからは「雨に濡れても」しか選んでいなかったはず。まだ耳が若かった、ということでしょうか。もう一度、ベスト・セレクションを作ってみたくなりました。

BGM. Chet Atkins / Both Sides Now
ナレーションのBGMはチェット・アトキンスのギター演奏を選びました。エセル・ガブリエルがニューヨークのRCAレコードのチーフA&Rだった頃、ナッシュヴィルのRCAのチーフA&Rはこのチェット・アトキンスが務めていた、という話。契約アーティストがA&Rを兼任する、というのは、なんだかプロ・スポーツのようですね。
それにしても、この「ステイ・ホーム」の2ヶ月間に新しく買ったレコード、あるいは以前から持っていたけれど聴き直してみたレコードのことごとくが米国RCAの作品だったのには驚きました。カントリーやイージー・リスニングが多いから、なのかもしれませんが、とにかく好きなアーティスト、好きなレコードが多いのは巨大なレーベルだったから、というだけの理由でしょうか。もうすこし、レコードを買い集めてみなくては、というところです。

●後半
8. B.J.Thomas / Little Green Apples
後半のスタートもB.J.トーマス、やはり同じく『Raindrops Keep Falling On My Head』というアルバムから。この「青い果実」あるいは「小さな青いリンゴ」という邦題を持つ「リトル・グリーン・アップルズ」という曲、以前この番組で作者のボビー・ラッセルによる歌唱ヴァージョンを選んだことがありましたが、近頃とにかくこの曲、そして同じボビー・ラッセルの作った大ヒット曲「ハニー(Honey)」のカヴァーをすべて集めたい、というバカバカしい衝動に駆られてしまい、ムダ遣いばかりをしています。
まあ、だいたいほぼひと通りは聴き尽くしたのですが、この「リトル・グリーン・アップルズ」のカヴァーは大きく分類して3タイプ。まずはカントリー界の人気歌手、ロジャー・ミラーのヴァージョンを開祖?とするアコースティック・ギター弾き語り系。つぎにO.C.スミスのヴァージョンを基本とする、グルーヴィーなR&Bタイプの編曲。そしてトニー・ベネットのヴァージョンで聴くことができるようなスウィンギーなアレンジ。あの大編成のストリング・セクションを配したフランク・シナトラのカヴァーもロジャー・ミラー系ですし、クラブDJに大人気のベルギー出身のパーカッショニスト、ファッツ・サディのヴァージョンはトニー・ベネットの応用編。そしてこのB.J.トーマスによるカヴァー・ヴァージョンは明らかにO.C.スミスの焼き直しなのですが、やはり圧倒的な歌の説得力でB.J.トーマスが選ばれました。
それにしてもこのボビー・ラッセル作曲による「リトル・グリーン・アップルズ」そして「ハニー」の2曲、どちらも1968年のヒット曲ですが、たぶん1968年から1970年くらいの間に、それこそシナトラ、ディーン・マーティン、フランキー・レインはじめ、世界中のビッグ・ネームに挙って取り上げられ、作曲者にとってはまるで恵みの雨のスコールのような状態だったはず。最近でもロビー・ウィリアムズによるカヴァーなどがありましたが、とはいえ誰も作曲者のことは思い出したりしない。それはまるで伝承曲に近くなっていく。大ヒット曲ほど、そういうものなのかもしれません。

9. Rod McKuen / Love’s Been Good To Me
ロッド・マキューン。かつて、日本で石坂浩二さんのナレーションによる、サン・セバスチャン・ストリングスの『海』『空』『大地』といったシリーズがリリースされていた時期にはロッド・マッケン、という呼称が使われていましたが、この番組ではロッド・マキューン、という呼び方を採用しました。
この、世界の音楽業界でもっとも不可思議なアーティストの、訳の分からない魅力に捉えられてから、もう何年になるのでしょうか。たぶん、本人名義のオリジナル・アルバムだけでも100枚以上。おびただしい数のライヴ・アルバムや、企画盤、詩の朗読、インスト集、ベスト盤。ディスコ・ヴァージョンの12インチ・シングル。他の歌手にに丸ごと歌わせた作品集。さらには自分の持つレーベル「Stanyan」からリリースした、さまざまなアーティストの再発盤。そうした関連作を網羅するなら、優に250枚以上のアルバムが存在する、フランク・ザッパやサン・ラーにも匹敵する作品数。まったくコレクター泣かせの、いや、コレクターがいるのかどうかも怪しい、ぞっとするような謎の人物。ようやく魅力が理解できたような気がして、さあ、もっと集めて聴くぞ、と思うのですが、いつも何枚か聴くと退屈になってしまう。どれも同じ。どれも薄味。どれもナルシスティック。それなのに、何年かの周期で、また狂ったように集め、狂ったように聴く時期がやってくる。幸いなことに、ぼくはレコードしか集めていませんが、著作物、出版物まで集めているコレクターはどんな気持ちなのか。81歳で逝去したとき、ようやくコレクションも終わった、と考えたかどうか。
とはいえ、フォーク・ミュージックのフィールドから音楽業界に参入し、ジルベール・ベコーやジャック・ブレルといったフランスのアーティストを紹介し、詩集がベスト・セラーとなり、映画のテーマ曲もいくつかヒットさせて、1960年代後半、まだ髪の長いヒッピーたちの作るロック・ミュージックに戸惑う大人向けの歌手たちは、この文学的かつ通俗的なソングライターを厚遇した時期があったのです。
ところでこの度、ピチカート・ワンのライヴ・アルバムを出すことになって、岡村詩野さんはじめ何人かの方の取材を受けていて、ひとつだけ、じぶんとロッド・マキューンの共通点に気づいて驚きました。それは「自作曲を歌うシンガー・ソングライター」であるのに、「自分で楽器の伴奏はしない・ライヴのときはマイク1本だけ」という点。職業作家が歌を書き、プロフェッショナルな歌手が歌う、というショー・ビジネスの世界。それに対して、自ら曲を書き、自ら伴奏をする、というボブ・ディランやビートルズ以降、現在では音楽業界の主流となっている「ロック」の世界。そのどちらでもなく、そのどちらでもある音楽家がロッド・マキューンであり、この度のライヴ・アルバムにおけるピチカート・ワンであるということ。翳りのあるハンサムであるロッド・マキューンと、わたくしとでは、外見的には似ても似つかないのですが。
肝心の楽曲に対するコメントをしていませんでしたが、お聴きの通り、鼻歌のような、ごくリラックスした曲。この人の作曲家としての2大ヒット曲のひとつ、アニタ・カー率いるサン・セバスチャン・ストリングスの「海は友だち(My Friend The Sea)」と同じサビのメロディをもっている、というのが、この曲を選んだ理由です。

10. Frank Sinatra / A Man Alone
フランク・シナトラは子供の頃から苦手な歌手でした。父親が好きだったのか、キャピトル・レコード時代のアルバムとリプリーズ・レコード時代のアルバムはかなりの枚数が揃っていて、ときどき興味を持っては針を落とすのですが、どうしても好きになれませんでした。簡単にいうと、音程が不安定、リズムのキレが悪い、滑舌も良くない、というのが中学生の耳で聴いてもわかってしまったから、なのですが。
けれども今回、ピチカート・ワンの『前夜』というライヴ盤のトラックダウンをしている最中に、いちばんくりかえし連想したヴォーカリストは、その「音程が不安定、リズムのキレが悪い、滑舌も良くない」歌手その人。んー、これは困った、というのが正直なところでした。
さて、この番組で選んだのは、その全曲をロッド・マキューンが書き下ろし、プロデュースした1969年の『A Man Alone』というアルバムの表題曲です。このアルバム、驚いたことに、意外と悪くないのです。その理由はたぶん、全曲を作ったソングライター自身が音域のごく狭い、つぶやくような歌い方でしか歌えない人だから。まるで鼻歌のようなメロディ運びゆえに、御大のヴォーカル・パフォーマンスも欠点が目立たないのです。さらにはオーケストラをバックに詩の朗読など、歌わずに存在感だけを披露するトラックもいくつか。これはプロデューサーの作戦勝ちです。

11. Jack Jones / I Think it’s Going To Rain Today
オープニングに登場したジャック・ジョーンズをふたたび取り上げました。
きょうの番組の1曲目に選んだ「Make It With You」を収録した『Bread Winners』は1972年のリリースで、アルバム・スリーヴでの写真は長髪にいかにも1970年代といったスタイルの、襟の大きなシャツを着てくつろいでいますが、こちらは1969年の『L.A.Breakdown』というアルバムの収録曲で、ジャケットの中の歌手はキッチリと髪を整え、スーツにネクタイをしています。
ヘア・スタイルやファッションの変化よりも先に、音楽的な変化の兆しの方がアルバムには現れていて、この『L.A.Breakdown』という作品ではランディ・ニューマンの曲を3曲取り上げています。ぼくの勝手な推測では、このアルバムの前後から、歌手であるジャック・ジョーンズ自身がレパートリーの選択に大きく意見を出していたのではないか、と思うのです。次の『Time For Us』というアルバムでは自作曲も収録していますし、1971年のミシェル・ルグラン作品集はルグランとジャック・ジョーンズの共同プロデュース、1975年のシャルル・アズナヴール作品集『Write Me A Love Song, Charlie』はジャック・ジョーンズ当人のプロデュース作品です。余談ながらこのアズナヴール曲集、いつもジャケットを見るたびにロッド・マキューンのことを強烈に意識しているのかな、と考えてしまいます。ロッド・マキューンはアメリカの音楽業界にジャック・ブレルを紹介した人。そしてマキューンのデビュー・アルバム、そして1967年のヒット作『Baeutiful Strangers』というアルバムのジャケットに写るポーズは、ごくカジュアルな服装で地面に腰を下ろし、膝を抱えて座る姿、まるで同じなのです。余談が過ぎました。
日本では1977年にリリースした『Full Life』という作品の評価が高いようで、そういう自分も高校生のとき、この作品をリアル・タイムで入手したのですが、それはブルース・ジョンストンがアルバムの約半数の楽曲をプロデュースし、ブライアン・ウィルスンの作品などを取り上げている、という理由からだったと思われます。たぶん、ブルース・ジョンストンを起用したのも、ジャック・ジョーンズ本人の采配。曲を多く自作するわけでも、編曲を行うわけでもないけれど、曲を選び、人を選ぶことで歌手としての自分をプロデュースするというスタイルを採ってきた人なのかもしれません。
たとえば、ぼくが今後いっさい曲を作らずに、誰かの作った曲を選んで、誰かに編曲やプロデュースを依頼して、ジャケットのアート・ディレクションもおまかせ、スタイリストの選んだ服を着て「ありがとう」と微笑んでいるだけで、じぶんのイメージを作り上げたり、守っていったり、あるいは時代に合わせてコントロールできるか、と考えると、ジャック・ジョーンズのようなタレントの懐の深さがわかるような気がします。
さて、ランディ・ニューマンの曲について。この曲の歌詞の素晴らしさは説明するまでもありません。ヒューマン・カインドネス・イズ・オーヴァーフロウイング。なんというパンチライン!
それにしても、ランディ・ニューマンの曲を他のシンガーが取り上げるとき、不思議なのは大胆に改変を施したヴァージョンがほとんどまったく存在しないこと。ピアノだけで表現されている伴奏のフレーズや、あるいはこの「 I think it’s going to rain today」でもとくに印象的なブリッジのストリングスのフレーズ。誰にも替えられないのか、楽譜にきちんと書かれているのか。とくにピアノの弾き語りで歌うシンガー・ソングライターの人たちは、これからもっとランディ・ニューマンの音楽を掘り下げていくべきでは、と思います。
ふたたび、この『L.A.Breakdown』というアルバムの話に戻りますが、ここ数年に聴いたレコードの中でも、この作品は大きな発見と呼べるものでした。知られざる名盤、と宣言してもかまわないかもしれません。ランディ・ニューマンの曲が3曲、「Love Story」と「Linda」と「 I think it’s going to rain today」、いずれもランディ・ニューマンのファースト・アルバムに収録されているレパートリー。あとはラリー・マークスによる表題曲、そして「’Round Midnight」をはじめ、ジャズのスタンダードが5曲、名アレンジャー、ゴードン・ジェンキンスによる曲がA面B面の終わりに1曲ずつ。なんだか別々のセッションを集めただけの寄せ集めなのか、と訝しく考えてしまう選曲ですが、全曲を通してパット・ウィリアムズによる美しいスコアで、まるでトータル・アルバムのように聴こえるのです。そして聴けば聴くほど、ランディ・ニューマンの曲の存在が強くなる、あきらかにこの3曲のランディ・ニューマン作品を中心に考えられたプロダクションなのでは、と思わずにはいられないのです。これは「もうひとつのバーバンク・サウンドの傑作アルバム」と大きく評価したい一枚。でも、疲れているときに聴くと、すぐにスヤスヤと眠ってしまうかも。これはそんなレコードです。

12. Billy Eckstine / Don’t Leave Me
戦前から活躍する素晴らしい歌手、「ミスター・B」こと、ビリー・エクスタインによるニルソンの名曲のカヴァー・ヴァージョンです。ミスター・B、といえば、ブルージーで濃厚なヴォーカルでたぶん強いセックス・アピールを誇ったヴォーカリスト、という先入観がありますけれども、1970年代に移籍したサザン・ソウルやスワンプ・ロックで知られるエンタープライズ、というレーベルでの第2作『Feel The Warm』は、やさしさと力強さと枯れた味わいに満ちた、それは素晴らしいヴォーカル・アルバムの傑作です。収録曲も「Make It With You」にはじまって、ロジャー・ニコルズとポール・ウィリアムズの「愛のプレリュード(We’ve Only Just Begun)」、そしてラストはスティーヴン・スティルズの「愛への讃歌(Love The One You’re With)」と誰もが好きな曲ばかり。しかしこのハリー・ニルソンの「Don’t Leave Me」は珠玉の1曲。一度聴いたら、何度もくりかえし聴きたくなるような魅力を持っています。編曲はアーティー・バトラー。そしてプロデュースは歌手自ら、とクレジットされています。ジャケット・デザインも大好き。前園直樹グループの『火をつける。前園直樹グループ第一集』というアルバムのジャケットを作ったとき、この『Feel The Warm』を意識していたわけではありませんでしたが、無意識に模倣していたのかもしれません。ジャケット裏のミスター・Bの写真も最高です。掛け値無しの名盤。
ところでこの曲の作者であるニルソン、という人もまた「自作曲を歌うが、楽器は弾かない」歌手でしたね。そして、なぜか大ヒット曲は「うわさの男(Everybody’s Talkin’)」「ウィザウト・ユー(Without You)」と、いつも他のソングライターの曲。そしてRCAレーベルからレコードをリリースしているアーティストでしたっけ。蛇足ながら、思い出したことでした。

13. Matt Monro / You Made Me So Very Happy
ひとりの部屋で聴くならともかく、ラジオでオンエアするにはあまりに静かな曲が続いたので、ほんのすこしサーヴィスのつもりで選曲したのが、英国のビッグ・ネーム、あのジェイムズ・ボンドの映画『ロシアより愛をこめて』のテーマ曲を世界中で大ヒットさせたマット・モンローです。これは1967年、モータウン・レコード傘下のタムラ・レーベルの女性歌手、ブレンダ・ハロウェイが最初に歌った曲ですがあまりヒットせず、その2年後にブラス・ロックのバンド、ブラッド・スウェット&ティアーズがカヴァーして大ヒットさせた曲。マット・モンローだけでなく、当時この曲をカヴァーした数多くの歌手はみな、こちらのB.S&T.のヴァージョンを下敷きにしていたはずです。
この曲を収録した『Close To You』というアルバムは1970年にリリースされていますが、まるで当時のポップ・ヴォーカルのショー・ケースのような選曲。表題にもなっているバカラック=デイヴィッドの「遥かなる影(Close To You)」、ボビー・スコット作曲でホリーズが歌った「兄弟の誓い(He Ain’t Heavy, He’s My Brother)」、スティーヴィーの「For Once In My Life」、ジョン・デンヴァーの「悲しみのジェット・プレイン(Leavin’ On A Jet Plane)」、ロッド・マキューンが映画『ミス・ブロディの青春』のテーマとして書いた「ジーン(Jean)」、フォーク・シンガーのティム・ハーディンが書いて多くの人が歌った「この小さな願い(If I Were A Carpenter)」、そしてフレッド・ニールの作った曲で、ニルソンが映画『真夜中のカーボーイ』の主題歌としてヒットさせた「うわさの男(Everybody’s Talkin’)」。当時はこんなレパートリーが並ぶイージーな、つまり聴き手にとっても耳触りがよく聴きやすい音楽で、同時に作り手にとっても、手がたく、しかしこの上なく安易(イージー)なレコードというのが無数に発売されていました。
しかしぼくはそういうレコードをこの上なく愛しています。思えば、2011年にリリースした『11のとても悲しい歌』というアルバムも、まるでそんなイージー・リスニングのアルバムのように誤解されてもおかしくない選曲、『ONE and ten very sad songs』という英語タイトルもちょっとそんな安易なヒット曲集を思っていました。だって「イマジン」とか「Bang Bang」「黒いオルフェ」などが並ぶ選曲。ロックをはじめとして、ヒップなものを好む音楽ファンなら、まず手を出さないようなレパートリーが並ぶレコード。
むかし、ピチカート・ファイヴというバンドで『カップルズ』という最初のアルバムを出したときに、音楽評論家の高橋健太郎さんが「ロックのまわりを正確に避けて通っている」というような批評を書いてくださったことがあって(手許にその文章を掲載した雑誌がないので、文言は正確ではないかもしれません。悪しからず)、この番組の選曲を考えているときに、ふいにその言葉を思い出したのでした。
つまり前園直樹グループの活動も、『11のとても悲しい歌』というアルバムも、あるいは今回の『オーディナリーミュージック』の選曲も、つまりはずっと同じ「ロックというものを正確に避けて通って、そこから「ロック」というものの輪郭を浮かび上がらせる」というスタイル。じぶんもまた熱狂的なロック・ファンなのかもしれません。

14. Kris Kristofferson / For The Good Times
ラスト・ナンバーはなぜかクリス・クリストファースンにしよう、と決めていました。大好きな「うつろな日曜日(Sunday Morning Coming Down)」にしようと思ったのですが、この番組は月曜の朝でした。いや、本当はそんな理由ではなくて、カントリーの世界から出現した「まるでロック・ミュージシャンのようなスター」の曲が、今回の締めくくりにはなんとなくふさわしい。そう考えたのでした。
勤務していた会社のヘリコプターで御大ジョニー・キャッシュの邸宅の庭に降り、そこで御大に直接デモ・テープを渡した、という破格の人。しかしこのエピソードからもわかるように、ロックではなく、まぎれもなくカントリー・ミュージックのフィールドでデビューした人。そのシンプルでセンチメンタルな作風は、たしかに昔ながらのカントリーなのですが、そこにはロックに似た何かがあったのでしょう。それは歌詞に表れているものなのか、それともクリス・クリストファースン本人のキャラクター、持ち味から感じられるものなのか、そこのところは判らないのですが、その後の華麗なキャリアは並みのロックスター以上でした。
とはいうものの、華やかな人生がスタートする直前の、このファースト・アルバムに収録された「俺とボビー・マギー(Me And Bobby McGee)」「Help Me Make It Through The Night」「うつろな日曜日」そしてこの「For The Good Times」この4曲こそはソングライターとしての代表作。いきなり創作上のピークでデビューする、というのは音楽家として幸福だったのかどうか。
「自由とは、失うものが何もないこと」という「俺とボビー・マギー」の歌詞。
「終わってしまったけれど、人生は続く。そして古い世界は変わり続ける」という「For The Good Times」の歌詞。ずっと若いときに自らが書いた言葉を、映画スターとして成功した後でふたたび歌ったり聴き直したとき、クリス・クリストファースンは何を思ったのか。そんなことを考えます。

BGM. Chet Atkins / Jean
後半のナレーションのBGMも、前半と同じくチェット・アトキンスの『Solid Gold ’69』というアルバムから選びました。ロッド・マキューンの2大ヒットのもうひとつ、映画『ミス・ブロディの青春』のテーマ・ソング。むかしは、なんのひねりもないメロディだよな、と思っていた曲ですが、それはつまり、誰にでも覚えやすく、歌いやすい。どんな年齢の、どんな力量の歌手にも歌える。そして、そうした歌手たちのファンもまたいっしょに歌うことができる曲なのだ、と気づくようになりました。

あのバート・バカラックとハル・デイヴィッドがB.J.トーマスのために書いた「雨に濡れても」って、とても洒落たメロディなのに、音域はたった1オクターヴの間に収まっている。口笛でも吹ける、鼻歌でも歌えるメロディ。さすがです。なぜかバカラックの話で締めくくることになりました。お聴きくださいまして、ありがとうございました。


番組は、radikoのタイムフリー機能で放送から1週間はお好きな時に聴くことができます!朝ごはんを食べながら・本を読みながら・ドライブのお供に・Bluetoothのスピーカーで、それぞれの日常でお楽しみください。

小西康陽さん選曲http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20200622040000

radikoで放送をお聴きいただけます(放送後1週間まで/首都圏エリア無料)

次回・6月29日(月)はKONCOSの佐藤寛さん、7月6日はbetcover!!のヤナセジロウさんの選曲でお送りします。