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涼しさと優しさと厳しさと【小川未明短編】

ラジオシアター~文学の扉

毎週日曜、夜9時からお送りしている
【ラジオシアター~文学の扉】

今週は、小川美明の短編『つめたいメロン』『どじょうと金魚』『ねこ』の朗読を、中嶋朋子さんがお送りしました。

この物語の作者・小川未明は日本を代表する童話作家で、『日本児童文学の父』とも呼ばれていました。
まず最初の短編『つめたいメロン』は、段々と暑くなってきているこの季節にぴったりな爽やかな風の疾走感と、メロンの冷たさが涼しげなお話でした。
この短編朗読を聞いていると、中嶋さんの声と物語の世界観が相まって、梅雨特有の湿気とジメジメとした空気を吹き飛ばして夏の木陰に誘われる様な、そんな不思議な魅力とワクワクを感じました!

次の『どじょうと金魚』はこれぞ短篇!!と思わせてくれる作品でした。
冒頭の、どじょうと子供の不思議な言葉の掛け合いから、物語に引き込まれました。
そして、高価な『金魚』とそうでない『どじょう』生活力のある『どじょう』とそうでない『金魚』。
この対比は自分なりの解釈で考える事のできる想像の余地が残されており、最近疲れ気味な心を自由な想像で洗濯する事ができました!

最後の短編は『ねこ』です。
厳しい世界観を感じる物語でありましたが、人の都合にふり回されながらも、子猫を産み育て幸せを願って子から離れて行く様子が、繊細な文章で描かれていました。
残酷さ悲しみ愛、優しさが世界の縮図の様に詰め込まれたお話でした。この物語の残酷さも優しさも、中嶋さんが演じられた無邪気な子供の声が引き立てており、耳が離せませんでした。

今週の文学の扉は中嶋朋子さんの朗読は全て同じ作家さんの短編でしたが、来週は『新美南吉』さんの短編を朗読されます。
今週とはまた違った文調と世界観が楽しめるに違いありません!


(↑アクリル板のみだと僅かに声が反響してしまう為、朗読用にこんな装備を作りました!Byスタッフ)

by 西村成忠

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