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スポーツと疲れ。科学の進歩でどうなる?

森本毅郎 スタンバイ!

森本毅郎・スタンバイ!ロゴ

 

忙しい朝でもニュースがわかる「森本毅郎・スタンバイ!」(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)7時35分からは素朴な疑問、気になる現場にせまるコーナー「現場にアタック」。6月29日(水)はレポーター近堂かおりが『スポーツの疲れと科学の進歩』をテーマに取材しました!

現場にアタック(近堂かおり)

現場にアタックレポーターの近堂かおり

おととい、陸上のリオ・オリンピック代表選手が、発表されましたが、日本新記録を出して内定を決めたのが、陸上・女子200メートルの福島千里選手。日本記録0・01秒更新という新記録と同時に、話題になっているのが、福島選手がお腹にペタペタといくつか貼っていた、シールみたいなもの。あのシールは一体何なのか?福島選手の個人トレーナー、福光悠介さんに教えていただきました。

★鉱物を練りこんだ磁気シール

福光悠介さん
あれは天然鉱石が練りこまれているテープなんです。痛いところに貼って効果が期待できるものなんですけど、あとはツボに貼ってあげることで、パフォーマンスの向上にも使いますし、疲労回復に効果が期待できるものなので、福島選手は練習終わった後でもオフの日でも付けられていますね。疲労はいち早く取って次の練習、レースに集中する時間に充ててもらうことが非常に大事なことだと思っています。

あのテープは、8種類の鉱石を、練りこんで作った、福光さんオリジナルの磁気テープ。福光さんは北海道札幌にある整骨院の院長さんなので、整骨院での治療用に開発したもの。もちろん患者さんにも同じものを使います。貼ったからといって福島選手のように、足が速くなるわけでありません(笑)貼る目的のひとつが、「疲れを取る」こと。
この疲れを取る、というので、調べてみると、「疲れを取る」ことが目的の製品が、とにかくいっぱい。中でも、目を引いたのが、その名も「リカバリーウェア」!!説明文には「最高のパフォーマンスを追及するアスリートに」という一文もあります。どんなものなのか、これを販売しているベネクス 広報担当の 友部崇さんに伺いました。

★着るだけで疲れを取る!?

友部崇さん
ひと言で説明しますと、着て休むだけで、身体が回復するというものです。繊維が、中に、鉱物のナノプラチナが練りこまれていて、肌に触れるだけで、呼吸とかを司る自律神経の休む方の副交感神経に働きかけて、休みの質、休養の質が上がるというものです。

着ているだけで、疲労の回復!!夢のようですが、こちらも、また鉱物が練りこまれた「繊維」だそうです。これは選手専用ではなくて、市販されています!我々の疲れにも対応しています!ちなみにドイツの水泳オリンピック代表チームの、休む時の公式ウェアにも採用されているそう。そのリカバリーウェアの研究開発を一緒に行った、東海大学特任教授の松木英明先生は「疲れを取る」研究の難しさについて、こう話していました。

松木英明先生
一般的に疲れが取れたとか心理的な問題ではなくて、我々としては医学的にそういう物質が下がるということを証明できないと本当に疲れが取れるかどうかは証明できないので、リラクゼーションとか休養に関しては、色々な研究会が既に出来ていますし、そのうち、ちゃんと学会にはなるだろうと思っているんですが、特に、体育系の先生方では色々発表している方がいらっしゃいますね。そういう研究が進むと、スポーツ選手だけでなく一般の方にも応用できると考えていますけど。

「疲れ」は個人差もあるし、感覚的・心理的なものだから難しい、というのです。科学技術や計測機器の発展で、数字で証明することが可能になったので、今回のリカバリーウエアは論文発表までたどり着くことができた。今回は、唾液の中で疲れを現す物質の変化で、疲れを数値で証明しました。また、疲れについて、科学的に証明をしようとする先生も増えているということです。それにしても、繊維の「技術」の進歩と、科学的な「研究」の進歩で、もしかすると、「何時間走っても走りながら疲れが取れる」なんていう、マラソン選手にとって、夢のようなウェアが出来る日は近いのでは?と再び松木先生に聞いてみました。

★夢のウエアになるのでは!?

松木英明先生
いやいやそれは逆だと思うんですね。スポーツするときには向かないです。あくまでも、血行を良くして、新陳代謝を激しくしますからマラソンの選手は、相当な新陳代謝を起こしているんですね。ベネクスさんで開発されたのは、休養のときに着ていただいて、一般のスポーツウェアでは応用できないと思うんですが。

夢のような服はまだ、難しいみたい・・・。
技術が進んで、陸上で言うと、金メダルの高橋尚子さんの靴なども、どんどん良いものになって、サポート出来ていましたので・・・今は難しくても、いつか「走りながら疲れが取れる」夢のようなることを期待してしまいます。
ただ、この先どんどん、夢のような話が現実になったとき、その道具が使えなくなるかもしれない!?そんなお話をスポーツ生理学が専門の愛知医科大学の西村直記先生がしてくれました。 

★夢のウエアは禁止!?

西村直記先生
その辺のところが微妙な所です。一番有名なのが、競泳の水着ですよね。全身を包むような水着を着ることによって、飛躍的にタイムが上がりましたね。あれは、例えば、水の抵抗を落とす、浮力を上げるだとか、そういったものを利用して非常に効率よくタイムが上がったわけですが、今は禁止になってしまいましたね。北島選手が「泳ぐのは俺だ」とTシャツに書いてアピールしたように、あくまで選手の自分の能力のパフォーマンスで競うというのが、基本的なアスリートの姿勢ですので、道具の良し悪しで決まってしまうのは、アンフェアになる。

より高い技術で、よりサポートできるようになる・・・でも技術が進みすぎるとサポートでなくなってしまう。ある線を越えると禁止になりうる、微妙なところ。頑張って技術が進歩して、「走りながら疲れを取る」ような技術が開発されても、それを選手たちが着られるかどうかは・・・分からないですね。


TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」は月~金6:30-8:30放送中。
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