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ブレイディみかこから聞く、イギリスのワイルドなおっさんたちの日常

ACTION

TBSラジオで放送中の「ACTION」。金曜パーソナリティは、武田砂鉄さん。

6月12日(金)のゲストはライター・コラムニストでイギリス在住のブレイディみかこさん。ブレイディさんの著作『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(2019)は50万部を超えるベストセラーとなっています。今日はブレイディさんの最新作『ワイルドサイドをほっつき歩け -ハマータウンのおっさんたち』(2020)で描かれるイギリスの社会で揺れるおっさんたちの話を中心に武田砂鉄さんがお伺いしました。

武田:この本はブレイディさんの周辺のおっさんたちの群像を描いたものですが、このおっさんたちというのは所謂キーワーカーとかエッセンシャルワーカーという人が多くて、ブレイディさんのお連れの人もダンプの運転手をされていて。このコロナ期間でお仕事はむしろ忙しくなっている感じでしたか?

ブレイディ:そうですね。うちの連れもずっと働いていて、忙しいですね。この本にはスーパーマーケットで働いているおっさんも出てきてますが、彼もすごく忙しそうで。日本も同じだと思いますが、買いだめとか始まって。例えばトイレットペーパーは1人1袋までとか。ソーシャルディスタンスで店内に入れる人数も制限されたりして、店員さんがそれを声にして言わなきゃいけないですよね。それをすると汚い言葉を浴びせる人も出てきますよね。移民の人でスーパーマーケットで働いている人も多いので、差別的な言葉を吐かれたりすると、この本に出てくるおっさんは見た目が強面なので結構重宝されたり(笑)皆忙しく働いていたみたいです。

武田:このコロナの中で働き続けなきゃいけないおっさんたちを奇しくも描いていたのが今回のご本だと思います。前回の『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』は少年たちを描いて、今回はおっさんを描いていますが、最初からブレイディさんの本を読んでいる僕からすると、「ブレイディさんはおっさんを書かせたら強いんだよ!」という思いがあります(笑)おっさんたちを書くことに長年の思いとかはありましたか?

ブレイディ:担当の編集者が、私が以前書いた『花の命はノー・フューチャー』(2005)の文庫化を一緒にしてくださった人なんですね。で、その人がその中で出てくるおっさんの話が好きみたいで、そのようなものを書いてくださいと。で、その話を頂いたときは、自分も保育士だったので、子供の話のリクエストが多かったんですね。その中で、テーマがおっさんというのは自分の原点に戻る感じがあって、やってみたいなと思いましたね。

武田:ブレイディさんがベストセラーの前作で出られているテレビを見て、良い話としてテレビでまとめられているのですが、「いやこの人は本当はパンクなお姉ちゃんなんだぞ!」ってテレビに向かって叫んでましたね(笑)それが証明されている本だと思います。

武田:この本を読んでいるとブレイディさんが新自由主義の申し子的なレイチェルという女性と話したり、ゴリゴリの右翼のようなデビットという人とも対話したり、立場の違う人と対話をしていることが印象的だったんですが、それはこの階級社会の中で生きる自覚がそうさせているのか、本当にオープンマインドだからなのか、それがどっちなのかということも思いながら読んでいました。

ブレイディ:この保守派のデビットは本当に嫌な奴なのに、毎年共通の友達のパーティーで隣の席に絶対に座る羽目になるんですが、全然話も合わないし嫌な奴で(笑)このエッセイを読んでそんなことを思う人はいないと思うんですが、この人はもう亡くなってしまって、この人がどんだけ嫌だったかを書いているんですが(笑)、その嫌な思い出を書けば書くほど泣けてきて。こんなに号泣しながら書いたエッセイは初めてで。それで思ったのが、Twitterの世界なら嫌ならブロックできるんです。でも日常の世界はそうはいかないですね。例えば子供が一緒の学校に通っていたら、朝送るときにどうしても会っちゃうのでブロックはできないですよね。どんなに政治的イデオロギーが違ってたり性格が合わなかったりしても日常生活ではブロックはできないから、ハローぐらいは言ったり(笑)そこからもうちょっと話してみたりね。でも人間ってそれがないとダメですよね。個々の人間のつながりってそういうことで。だからオープンマインドとかじゃなくて。考えてみると家庭や職場もそうですよね。合う合わないじゃないですよね。共存したりなにか一つのことをしていくじゃないですか。そういうことが大事かなと、特にネットの世界を見ていて思いますね。

引き続き、イギリスに住むワイルドなおっさんたちのお話を伺いました。GUEST ACTION全編はradikoのタイムフリーで。

6月12日(金)のGUEST ACTIONを聴くhttp://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=202006112163355

radikoで放送をお聴きいただけます(放送後1週間まで/首都圏エリア無料)