お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

放送中

放送中


  • 放送ログ
  • 音声あり

東京新聞・紙面連動企画【コロナで解雇されるベトナム人実習生】

森本毅郎 スタンバイ!

「森本毅郎・スタンバイ!」(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)7時35分からは素朴な疑問、気になる現場にせまる「現場にアタック」

毎週月曜日は、東京新聞との紙面連動企画です。6月8日の放送では、東京新聞の調査報道紙面『こちら特報部』5月25日の記事【コロナで解雇されるベトナム人実習生】に注目。

日本では現在、技能実習生という制度のもと、多くの外国人が来日し、様々な仕事を支えていますが、中でも多いのがベトナムの方。それがコロナ不況で、次々解雇され、苦しい状況にあるのです。

その現状を、ベトナム人実習生と、その相談を受けている支援団体『日越ともいき支援会』代表の吉水慈豊さんの声で伝えた記事です。取材した東京新聞の大野孝志記者にお話をうかがいました。

 

近堂かおりの現場にアタックhttp://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20200608073736

radikoで放送をお聴きいただけます(放送後1週間まで/首都圏エリア無料)

 

 

★コロナ禍のベトナム人実習生の状況

まずは、ベトナム人実習生はどのような状況なのか?東京新聞の大野孝志記者のお話。

大野孝志記者
「外国人の技能実習生の方は、職場の寮に住んでいる方が多いので、職業と家を両方同時に失ってしまう、ということになるので、仲間の家に転がり込む、そうすると今度は「密」の状態になってしまって、新型コロナのクラスターになるんじゃないか、と恐れている方もいます。一万人に呼び掛けたら、三千人くらいの在日ベトナム人の方々が、支援して頂きたいと、声を寄せたそうです。吉水さんの電話は鳴りっぱなし。切ればすぐ鳴る、という感じで、一日150件くらいの受信がある、と言ってました。」

『日越ともいき支援会』に、ベトナム人実習生から寄せられる相談は、コロナ以前は、年間で4百人ほどでした。それがコロナの影響で、3月中旬から2ヶ月で、あっという間に3千人!電話が鳴りやまない、というのはオーバーではなく、取れない電話も多い。

★保護されても残る【シャッキン】問題

支援会では、支援が必要な方を、入管などと連絡を取りながら、保護していますが、保護すればもう安心というわけではないのです。保護されてもなお残る大きな問題、それは、借金。大野記者のお話です。

大野孝志記者
「技能実習生の方は、ベトナムなど母国を出るときに、渡航費など100万くらい借金するのがほとんど。驚いたんですが、支援を受けているベトナム人女性に、通訳の人が「シャッキン」と言うから「え?借金って通じるんですか?」と聞いたら、通じます、と。で、日本に来て家族への仕送りと共に借金も返さなきゃいけないので、仕事を失うと借金すら返せなくなってしまう、借金が残ってますから、仕事を失ったら、ビザを失っても失踪して働き続けるか、自殺をしてしまうかしかない、と支援をしている吉水さんは言ってました。命の問題に関わってくる、ということをとても強調してました。」

まさか、最初に覚える日本語が【シャッキン】なの?と思うと胸が詰まります。借金があるから、実習先から解雇されたら、失踪して違法に働くか、本当に追い込まれたら、死ぬしかないところまでいく。この現実に、吉水さんは、『実習生が日本で死ぬこと自体がおかしい。困窮する実習生たちは制度の犠牲者』と憤っていた、と。

★国策で受け入れた人たち。助けようがあるのでは?

最近では、こうしたベトナム人を助けるため、支援団体のところに、民間企業が寄付をする事も増えてきたそうです。例えば、全日空は、機内で提供するはずだったのに、減便の影響で、廃棄を待つだけだったラーメン、ジュース、など4万5千個をトラックで届けた。支援会の拠点のお寺の信者会からは、購入したコメ、砂糖、サラダ油、ベトナムの調味料などが。そして、ベトナム大使館はマスクやフォーを寄付。

では、国は何かしていないのか?再び大野記者のお話です。

大野孝志記者
「職を失った技能実習生は、今までは同じ職種の中でしか転職できなかったんですが、新型コロナであまりにも解雇される人が多いので、別の職種でも転職できるように制度を改めた。まぁただ・・これが無かったら、ほんとに息の根止められちゃう、生きるか死ぬかってなるんですけども、あの、1年の間に違う資格を得なければいけないなど、結構ハードルはあるんですけど、無いよりはマシというカタチですかね。国策で受け入れている人たちですからね。コンビニのバイトとか、工事現場とかで、ベトナム人や外国人の方見かけるんで、もう日本の社会を支えている一員だと思うんですけどね。助けようがあるんじゃないか、とは、私は思いますけれど。」

技能実習生は、法の主旨から、同じ技能、つまり同じ職種にしか転職できない。そこを、違う職種にも転職できて、食いつなげるようにと、支援団体の吉水さんらが国に働きかけて、やっとこの4月に実現したそうです。

ただ、これは1年限定の措置。その間に、日本語の試験など別の資格を取らなければならず、ハードルは高い。条件をクリア出来なければ、結局クビになって、国に送り返されてしまう。まだまだ優しくない面もあるようです。

技能実習生の制度は、日本の人手不足に対処するために設けられたもの。国策で招いておいて、景気が悪くなったら知らんぷり、というのはあんまりだ、助けようがあるのではないか、という大野記者のお話がズシンと響きました。

★寄付などのお問い合わせは【日越ともいき支援会】までお願いします。

日越ともいき支援会  電話 03(6432)4492
メール n.tomoiki@gmail.com

「現場にアタック」近堂かおり

近堂かおりが「現場にアタック」で取材リポートしました。