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ルワンダで義足を作る活動▼人権TODAY(2020年5月30日放送分)

人権TODAY

毎週土曜日「蓮見孝之 まとめて!土曜日」内で、8:20頃に放送している「人権TODAY」。様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

遠いアフリカの地で義肢を製作

東アフリカのルワンダは、ほぼ赤道直下にある緑豊かな丘の多い国で、最近ではビジネスや観光でたくさんの人が訪れる国です。しかしルワンダでは1994年に民族の対立による「ルワンダ大虐殺」が起き、3か月の間に100万人以上が殺され、数十万の人々に障害が残ったといわれています。その虐殺により手足を失った人のために義肢を作って無償で配る活動を始めたのが、ルダシングワ真美さんです。

真美さんはおよそ30年前にスワヒリ語を学びに行ったケニアで、後に夫となるルワンダ人のガテラさんと出会いました。ガテラさんは、幼い頃に病気の治療ミスが原因で片足が不自由になり、ルワンダの紛争が終わって平和になったら、障害者の役に立つことをしたいと思っていたそうです。そして、真美さんは彼を日本に呼び寄せた時に、義足を作ることを始めようと決意します。

ルダシングワ真美さんと夫のガテラさん

ルダシングワ真美さん

たまたま彼を日本に呼んだ時に装具が壊れてしまったんです。壊れると歩けなくなってしまうので、どこで直してくれるのか、どこで作ってくれるのか探していた時に、横浜にある義肢製作所(義足を作るところ)と出会いました。義足を作っている様子を見せてもらい、私は個人的に「これを勉強すると彼の足を作れるようになるんだな」と思って、彼は彼自身で周りに障害を持ってる人の友達が多い。その現状を知っているので義足を作る技術がルワンダにあれば無駄にはならないという思いがあって、じゃあ・・・っていう感じで、2人の目が義足を作る技術に向いたのがきっかけです。

作られた義足

義足の子ども

「足」を求める人は絶えない

そして真美さん夫妻は、紛争後間もないルワンダで無償で義肢を作る活動を始めます。ルワンダ政府から提供された土地に義肢製作所を開設し、現地のスタッフとともにこれまでにのべ9000人を超える人たちの「手」や「足」「杖」を作ってきました。しかしまだまだ「患者」は多いそうです。

ルダシングワ真美さん

地雷を踏んで足を飛ばされてしまったとか、虐殺の時に手足を切られたりした人が多いです。虐殺という大きな出来事があったので、社会的弱者とか支援を必要としている人が非常に多いと思います。政府もそういった人たちに手を差し伸べることは当然やってはいるんですけれども、まだその数とか、あるいは支援の内容についてはまだ足りてないなと思う部分はあります。

また、製作所まで来られない人のために巡回診療で義肢を作ることもしていて、ラジオで告知をするとたくさんの人が訪れるそうです。
(※現地では、ラジオが一番早く確実な情報伝達手段だそうです)

義足をつける脚を測る

パラスポーツにも関心

真美さんは、2000年のシドニー・パラリンピックの開会式で、ルワンダチームの一員として入場行進をしています。ルワンダでの大虐殺が世界で大きく報道され、国が復興に向けて進んでいる様子をパラリンピックを通して世界に伝えるために参加したということです。また、足が不自由な夫のガテラさんもスポーツが大好きで、車椅子マラソンの競技で東京パラリンピック出場を目指していたそうです。残念ながら叶わなかったということですが、真美さんにパラスポーツに対する思いを聞きました。

ルダシングワ真美さん

今まで自分の足で走れていたものが走れなくなるとか、そういうことはあると思うんですけど、残ってる可能性はまだたくさんあるんじゃないか、足をなくしたからできる新しい事もあるんじゃないかと思うんです。自分の可能性に気づいてもらうために何がいいだろうと考えた時に、もっと障害のある人がいろんな形でスポーツができるようになればいいなって思います。それが障害を持った人に限らないで、健常者とも一緒にワイワイできるような。だから私のスポーツに対しての理想は、運動会みたいなものなんですよね。みんなが参加して面白いなって言えるようなものをやりたいなって思います。

※今年2月にルワンダの義肢製作所の建物などが、洪水の被害などを理由に政府によって強制的に取り壊されてしまいました。住むところもなくなってしまったそうで、現在は別の場所で規模を縮小して活動しているということです。

(担当:進藤誠人)

■取材協力
ムリンディ/ジャパン・ワンラブ・プロジェクト