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「孤独なのに周りに強い関心がある?」知られざるタコの生態について

ACTION

TBSラジオで放送中の「ACTION」。金曜パーソナリティは、武田砂鉄さん。

5月15日(金)のゲストは、琉球大学理学部教授の池田譲さん。池田さんはタコの研究をしており、先月には著書『タコの知性』を刊行されています。そんな池田さんからタコの知性やコミュニケーションについて、武田砂鉄さんがお話を伺いました。

武田:ご本にも書かれていますが、タコって丸みを帯びていてキャラクター的には可愛らしいですよね。なんでキャラクターとしてタコって愛されるようになったのでしょうか?

池田:やっぱり私達日本人がよく食べているので身近だというのはあるかもしれません。魚もそうですが、食べることで身近だというのが一番大きいと思います。


武田:タコは食べるものとしてものすごく親しんでいますが、彼らは何を考えて、どんな生態系なのかということは一切考えたことがなかったので、この本を読んで色々驚きがありました。タコの知性というのは、どの辺りに一番感じますか?

池田:もちろん、お店で売られているタコからは知性はあまり感じませんが、実際に飼育をしていて彼らの動きを見ていると非常にしたたかなところがあるなと感じます。例えば、ある日タコがいなくなってしまって、逃げちゃったのかと思い、部屋中を探したことがあったんですが、実は水槽のわずかな底の隙間に上手く隠れていたんですね。このように、こちらを欺くようなことを簡単にやってしまうんですね。そのときは只者ではないなと感じますね。

武田:イカは集団で行動するけど、タコは1人で行動するということで、僕はイカよりタコでありたいと思うんですが(笑)、1人でいながらも周囲には強い興味を持っているというのは面白いですよね。

池田:「蛸壺にこもる」という言葉がある通り、単独の印象が強いですよね。でもどうやらそれだけではなさそうというのが最近の感じるところで。もちろん孤独な種類もいるんですが、タコって非常に種類が多いので、中には仲間と一緒にといった社会性を身に付けたものもいそうだなと感じてますね。

武田:ご本の中に、「沖縄の海を潜っているとタコに見られている気がする」と抽象的な書き方をされていますが(笑)、それはどういった感覚でしょうか?

池田:これは現地に行ってタコを探したり、実験室で水槽で飼っているときもそうですが、視線を感じるんです。「誰か見てるな?」と思ったら、タコが2つの目でじっとこっちを見てるんです。なので抽象的ではなく、はっきりとこっちを見ていて。孤独なはずなのに外にはものすごい関心を持っていることを感じさせる一面は日常的にあるんです。

武田:こっちを見ているタコに、こっちが見返すと反応はどうなりますか?

池田:ぱっと隠れるんですよね。岩陰とかに。基本的には野生の生き物なので、捕まったらまずいというのがあると思うんですが、しばらくするとまた視線を感じるんですよね。それで見ると、タコがこっちを見ているんです。だからずっと外に関心を持ち続けてるんですよね。

武田:「タコには表情もあるんじゃないか?」という考え方も出てきていると書かれていましたが、その研究はどのぐらい進んでいますか?

池田:それはまだ始まったばかりですね。表情の話というのは、他の動物を研究されている人がいて、そういった人と出会う中で私も表情について考え出したんです。ですから、タコに関しての表情の研究例はまだあんまりないですね。

武田:タコの表情を研究するというのは、どういうアプローチで行うんですか?

池田:基本的に表情として想定しているのは、タコの体色変化ですね。これが表情と私は考えています。やり方としては、外敵の魚を見せるとか、同じタコを見せるとかで、どのような体色変化が起こるかを記録していって、それを細かく分析するというアプローチを考えています。

武田:また、ボディパターンでもコミュニケーションを取っている可能性があるということで。こちらも研究中ですか?

池田:そうですね。ボディパターンでのコミュニケーションについては、ずいぶん昔から話はあったんですが、タコ同士が何を話しているのかについては非常に難しくて、今でもはっきりとした答えは出てないですね。

武田:先生のイカの本を読むと、「イカにはヒエラルキーがあって上下がある」と書かれていましたが、タコにはどうですか?

池田:他の人の研究ですが、飼育をしたときに強い個体と弱い個体が出来上がってくるみたいですね。なのでタコにもヒエラルキーはあると言っていいと思うんですが、ちょっと難しいのは、イカと違ってタコは集団を作っていない動物なので、その優劣が恒久的なものなのか、一時的にそのときだけ出来上がるのかの判断は難しいですね。

引き続きタコの知られざる習性について伺います。GUEST ACTION全編はradikoのタイムフリーで。

5月15日(金)のGUEST ACTIONを聴くhttp://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20200515163305

radikoで放送をお聴きいただけます(放送後1週間まで/首都圏エリア無料)