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精神障害当事者のお話会を開催を模索する「ポルケ」▼人権TODAY(2020年5月2日放送分)

人権TODAY

毎週土曜日「蓮見孝之 まとめて!土曜日」内で8時20分頃から放送している「人権トゥデイ」。様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

今回のテーマは、「精神障害当事者のお話会を開催する団体「ポルケ」です。

精神障害当事者会ポルケとは

「ポルケ」の活動については昨年、「精神障害·発達障害者の被災経験から考える防災·減災のこれから ポルケフォーラム2019」というイベントを紹介しています。

お話会の様子

この団体は精神障害を抱える当事者たちが、自ら運動し、言葉を発信する目的で2016年に設立されました。
団体名の「ポルケ」はスペイン語で「なぜ?」や「疑問」という意味です。
代表の山田悠平さんも統合失調症を抱えています。
新型コロナウイルス感染拡大で、みんなが不安や苦しみを抱えている状況ですが「ポルケ」もまた、コロナ問題で独自の取組みをしています。
    
精神障害は「見えない障害」と言われ、健常者にはとらえにくく、わかりにくい障害のひとつです。
そのため偏見やネガティブなイメージをもたれやすく、こうした状況に対して、障害当事者の方々が自分たちの経験や思いを共有したり、社会に対して発言していこうと「ポルケ」は設立されました。
    
具体的な活動は障害当事者が集まって交流する「お話会」や障害のない人も参加できる啓発イベントを開催しています。
月に1回開催されている「お話会」は統合失調症、双極性障害、発達障害、強迫性障害など多岐にわたる障害の当事者だけが参加し家族や支援者にも話しにくい胸のうちを語りあう集まりで20代から60代まで幅広い年代の、毎回15人程度が参加して、これまで40回開催され、約130人の登録があるそうです。

「お話会」が具体的にどのように進められるか、「ポルケ」の山田悠平代表はこのように説明してくれました。

ポルケの山田代表

「お話会」の話題は当日の参加者の提案によって決まります。たとえば「自分の障害を周囲にどのように伝えているか」とのテーマがありました。精神障害に対しては偏見の問題があり、カミングアウトにはリスクが伴います。それについて経験をもとに一人ひとりが話をします。また職場での合理的配慮の伝え方や、診察時における医師とのコミュニケーションなどいろいろなテーマがあがります。苦い経験を含めて参加者が共有することで、どのようなコミュニケーションがよいのか、考えをめぐらします。多くは、悩み相談を兼ねていて、これが答えだと明確になるケースばかりではないですが、苦しみをひとりで抱え込まずに、考えの違いを認めあいながら話しあっています。

  

お話会が開催できない

     

このように月一回、「お話会」は開催されていましたがコロナウイルス感染拡大の問題があり、残念ながら4月の開催は中止になりました。
5月中旬にも定例の「お話会」が予定されていますが、状況により開催できるかは未定ということです。
コロナ問題以降、公共施設の貸し出しが休止されて会場として利用できず「お話会」のような当事者の会合が開けない状況があります。
    
山田代表によれば、「お話会」は当事者同士の安心できるコミュニケーションの場でもともと孤立しがちな当事者の不安を解消する取組みでもあるそうです。
精神障害は症状が固定化されておらず、波がありストレスによって突発的、反復的に体調への影響が出る人もいます。
コロナ問題による外出自粛要請や日常生活の変化も当事者にとって強いストレスになることもあり、そういう不安な気持ちを抱えている時に、「お話会」で当事者仲間と話をすることは大きな救いになるので、中止になって顔をあわせられない状況はつらいということでした。
    
このため「ポルケ」では「お話会」が開催できない場合のインターネットを活用したコミュニケーションの場を用意しているということです。
また、「精神障害がある人の新型コロナウイルスの影響後の生活に関するアンケート調査」を行なっています。
アンケートの結果をレポートにまとめ、行政などに働きかけていくそうです。
興味を持たれた当事者の方には、ぜひ協力して欲しいと呼びかけています。
    
山田代表から以下のようなメッセージをいただきました。

内閣府が発行している障害者白書の統計では、精神障害の人は410万人いるといわれています。人口比で相当数の人がいますが、障害についての理解は、残念ながらまだまだ不足しています。たとえば当事者会に参加しているメンバーには自分の親にも障害を伝えられていない人もいます。また近年、凶悪事件の被疑者に精神科通院歴があると、それをことさらクローズアップする報道も散見されます。私たちは精神障害について不当にネガティブな印象を一般化する風潮を変えていきたいと思っています。その一助となればと思い、障害理解の啓発研修に取り組んでいます。このような取り組みに一緒に関わってくれたり、応援してくれる企業や行政がもっと増えてほしいと思います。

    

「ポルケ」では当事者だけによる「お話会」のほかにも健常者も参加できる「学習会」や啓発のためのシンポジウム、映画上映会など、様々なイベントを企画しています。
こうしたイベントに積極的に参加したり、障害当事者の言葉に耳を傾けることで、みんなが精神障害に対する理解を深めていければいいと思います。
    
「精神障害当事者会ポルケ」に関しての情報や「お話会」への案内は以下のURLからご覧ください。

精神障害当事者会ポルケ https://porque.tokyo/

「精神障害がある人の新型コロナウイルスの影響後の生活に関するアンケート調査」
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSflMUt2D9da1mw9uW222bm_zN3TLIAxGT1Alxh1C0Gzil6KwA/viewform

(取材報告:藤木TDC)