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「新曲『Living in a Ghost Town』発売記念! ローリング・ストーンズとレゲエの深い関係~キース・リチャーズ編」(高橋芳朗の洋楽コラム)

ジェーン・スー 生活は踊る

音楽ジャーナリスト高橋芳朗さんによる洋楽コラム(2020/05/01)

「新曲『Living in a Ghost Town』発売記念! ローリング・ストーンズとレゲエの深い関係~キース・リチャーズ編」

高橋:本日はこんなテーマでお送りいたします。「新曲『Living in a Ghost Town』発売記念! ローリング・ストーンズとレゲエの深い関係~キース・リチャーズ編」。

BGM Living in a Ghost Town / The Rolling Stones

スー:ローリング・ストーンズ、新曲が出たんだよね?

高橋:うん。先週金曜日、4月24日に8年ぶりの新曲「Living in a Ghost Town」をリリースしました。さっそく世界20ヶ国のiTunesチャートで1位を記録するヒットになっています。

スー:すごいよね! あのライブをやった前後かな?

高橋:そうそう。4月18日にインターネット配信されたチャリティ番組『One World: Together At Home』の直後です。それにしてもスーさん堀井さん、ストーンズは今年でデビュー57年、ボーカルのミック・ジャガーはいま76歳ですからね。

スー:よく動けますよね。一時期体調を崩していたときもありましたけど。

高橋:最年長のドラマー、チャーリー・ワッツに至っては78歳ですよ。堀井さん、いまお手元に写真あります? チャーリーは完全に堀井さん案件ですよ。ロマンスグレーのヘアスタイルが素敵で。

堀井:ああっ、好き! 好き好き!

スー:枯れ専の堀井さんにはドンズバだよね。

堀井:ああ、もう本当にありがとうございます。よく紹介してくれました。今後の生活が豊かになります。

スー:フフフフフ、よかったよかった。

高橋:この「Living in a Ghost Town」は一年ぐらい前にレコーディングしていて、いま制作中のニューアルバムに収録する予定だったんですって。でも、その内容が新型コロナウイルス禍で世界の多くの都市がロックダウンされている現在の状況と重なるところが多かったということから、急遽仕上げて配信リリースすることになったそうです。

スー:「Living in a Ghost Town」というタイトルから情景が目に浮かぶもんね。まさにいま、そこらじゅうがゴーストタウンみたいになってるからさ。

高橋:まさに歌詞がそんな状況を歌っていて。「俺はゴーストタウンに棲む幽霊。いままで楽しく生きてきたのに、すべてがロックダウンされてまるでゴーストタウンに棲む幽霊のような気分。どこにも出かけないでひとり閉じこもっている」という。まさにコロナ禍の世界の「たったいま」を歌ったコンセプトの曲をこのタイミングで出してきたのもすごいんですけど、約60年もの活動歴を誇るバンドがストリーミング時代の流儀をわきまえた「機を見るに敏」なフットワークで曲を出してきたのもすごい。そしてなによりも曲からあふれ出るバイタリティーですよね。ストーンズ、まだまだ元気だなって思いました。

スー:なんですか? 堀井さん、どうしました? チャーリー・ワッツが好きすぎる?

堀井:フフフフフ、いまチャーリー・ワッツに見守られているから。今日はね、ちょっと癒やされたいと思ってたまたまスタジオに置いてある私のおじいちゃん写真集を見ていたところだったんですよ。だからちょうどこの特集があってよかった(笑)。

高橋:堀井さんはスタッフが用意したチャーリー・ワッツの画像を真横に置きながらしゃべっています(笑)。話を戻すと、この新曲の音楽的なポイントとしてはレゲエにインスパイアされたと思われるリズムを使ってる点なんですね。ファンの方はよくご存知だと思いますけど、ローリング・ストーンズはレゲエが大好きなんですよ。1970年代以降たびたびレゲエの要素を取り入れた曲を作っているほか、ジャマイカでアルバムのレコーディングをしたこともあって。自分たちのレーベルからボブ・マーリーとウェイラーズというグループを組んでいたピーター・トッシュのアルバムをリリースしたこともあるんですよね。

今日はそんなストーンズとレゲエの関係をテーマに曲を紹介していきたいんですけど、なにせ数が多いのでバンドのギタリスト、キース・リチャーズの関連作品に絞って4曲お届けしたいと思います。初夏の陽気の東京にバッチリはまるゆるいひとときをお楽しみください。まずはやっぱりローリング・ストーンズの曲から始めましょうかね。キース・リチャーズがリードボーカルを担当している曲、1997年リリースのアルバム『Bridges to Babylon』に収録の「You Don’t Have To Mean It」です。

M1 You Don’t Have To Mean It / The Rolling Stones

スー:本当に今日の天気にぴったりな明るいカラッとしたレゲエですね。

高橋:めちゃくちゃ気持ちいいでしょ? 続いてもキースが歌うレゲエナンバーを聴いていただきたいと思います。今度はキース・リチャーズのソロ作品、2015年リリースのアルバム『Crosseyed Heart』から「Love Overdue」。これはゲストにレゲエ界の生ける伝説、リー・ペリーをフィーチャーしています。キースは結構レゲエの名曲をカバーしていて、たとえばジミー・クリフやメイタルズの曲を歌っていたりもするんですけど、これはいまはもう亡くなってしまった偉大なシンガー、グレゴリー・アイザックスの1975年の作品の素晴らしいカバーになります。

M2 Love Overdue feat. Lee “Scratch” Perry / Keith Richards

※動画はリー・ペリーが参加していないバージョンになります

スー:これはかなり本格的というか。フレイバーづけられていない本気のレゲエですね。

高橋:うん、キースのレゲエに対する造詣の深さがよくわかる曲だと思います。このリー・ペリーとのコラボもそうですけど、キースは1970年代のころから本場ジャマイカのレゲエアーティストと積極的に交流を行なっているんですね。今度はそんなキースが参加したレゲエシンガーの作品を紹介したいと思います。

さっきのリー・ペリーともゆかりの深いマックス・ロメオの「Wishing For Love」。1981年リリースのアルバム『Holding Out My Love to You』の収録曲です。キースはこのアルバムでプロデュースを手掛けつつギターも弾いていて。これから聴いてもらう曲はアルバム中でもベストといえる仕上がりの曲で、とろけそうなほどに甘いレゲナンバーです。

M3 Wishing For Love / Max Romeo

スー:いやー、なんかもうジャマイカの浜辺にいるような気分になってきたね。

高橋:ね。放送終わったら白ワインでも飲もうかな(笑)。

スー:フフフフフ、私はジュースにしておきます。

高橋:最後もジャマイカのレゲエアーティストの曲を聴いてもらいたいと思います。こちらは1970年代から80年代にかけて活躍した3人組ボーカルグループ、アイタルズの「In a Dis Ya Time」。1976年の作品です。これはキース・リチャーズのお気に入りのレゲエナンバーなんですけど、スターバックスコーヒーが立ち上げたレーベル「Hear Music」が以前に人気アーティスト自ら選曲した『Artist’s Choice』というコンピレーションシリーズを出していて。

スー:あー、あったね!

高橋:そうそう、エルヴィス・コステロ編、ジョニ・ミッチェル編、ノラ・ジョーンズ編、ボブ・ディラン編などが出ていましたね。そのなかにローリング・ストーンズ編もあるんですけど、各メンバーが3〜4曲ずつ選曲をしていて。そこでキースが選んでいる曲のひとつがこのアイタルズの「In a Dis Ya Time」になります。ライナーノーツにはメンバーのコメントも掲載されているんですけど、キース曰く「自分にとって完璧なレゲエトラック」と絶賛しています。

M4 In a Dis Ya Time / The Itals

スー:窓を開けてベランダでボーッとしたいね、これは。

高橋:なんだか眠くなってきた(笑)。というわけで「ローリング・ストーンズとレゲエの深い関係~キース・リチャーズ編」として4曲聴いてもらいました。ストーンズは最初に話した『One World: Together At Home』でのパフォーマンスも素晴らしかったし、この新曲の出来からしてもニューアルバムはかなり期待できるんじゃないかと思います。あ、堀井さんにはチャリー・ワッツがジャズアルバムを出しているのでそちらを楽しんでいただけたらと(笑)。

堀井:曲を聴いてるあいだチャーリー・ワッツのことド検索していました。

高橋:アハハハハ!

スー:今日はキース・リチャーズの特集だっつーの!

堀井:「休日は妻と乗馬を楽しむ」とか「持っているスーツは200着」とか。

スー:フフフフフ、キース・リチャーズの身にもなってよ!

高橋:じゃあいずれチャーリー・ワッツの特集も考えたいと思います(笑)。

―― ◇ ―― ◇ ―― ◇ ―― ◇ ―― ◇ ―― ◇ ――
当ラジオ番組では「日々の生活に音楽を」をコンセプトに、音楽ジャーナリスト・高橋芳朗さんによる洋楽選曲を毎日オンエア。最新1週間のリストは以下です。

4月27日(月)

(11:06) Handle with Care / Traveling Wilburys
(11:26) You Got It / Roy Orbison
(11:37) Learning to Fly / Tom Petty & The Heartbreakers
(12:11) Cheer Down / George Harrison
(12:22) So Serious / Electric Light Orchestra
(12:52) 車も電話もないけれど / ユニコーン

4月28日(火)

(11:07) Head Over Heels / Tears for Fears
(11:26) When Love Breaks Down / Prefab Sprout
(11:36) If You Leave / Orchestral Manoeuvres in the Dark
(12:13) Lay Your Hands On Me / Thompson Twins
(12:51) 以心電信 / Yellow Magic Orchestra

4月29日(水)

(11:07) More Today Than Yesterday / Barbara Acklin
(11:25) This Love Is Real / Jackie Wilson
(11:36) The Waiting Is Not In Vain / Tyrone Davis
(12:11) Love Land / The Lost Generation
(12:24) Here Is a Heart / Ginji James
(12:50) Deep French Kiss / ORIGINAL LOVE

4月30日(木)

(11:06) Each and Every One / Everything But The Girl
(11:36) All Gone Away / The Style Council
(12:13) Thinking of You / The Colourfield
(12:24) Like Nobody Do / Louis Philippe
(12:48) 全ての言葉はさようなら / Flipper’s Guitar

5月1日(金)

(11:06) Miss You / The Rolling Stones
(12:17) Da Ya Think I’m Sexy? / Rod Stewart
(12:23) Fun Time / Joe Cocker