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あまりにもなさすぎて・・・。こんな企業がマスクを生産!

森本毅郎 スタンバイ!

マスクがなかなか買えない状態が続いています。マスクで感染を防げる防げないという話もありますが、エチケットとしてはしたい、と思う方も多いですよね。しかし、あまりにもマスクが買えないので、【自作マスク】をする人も増えてきました。そんな状況をなんとかしたい、と、マスクメーカーではないのにマスクの生産を始めたという企業が出てきています。そこで・・・。

「森本毅郎・スタンバイ!」(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)7時35分からは素朴な疑問、気になる現場にせまる「現場にアタック」!!

3月24日(火)は、『あまりにもなさすぎて・・・。こんな企業がマスクを生産!』というテーマで近堂かおりが取材をしました。

★女性下着縫製会社~富山県氷見市

まずは、富山県氷見市にある『あつみファッション』いう会社。株式会社あつみファッションの日名田 城宏さんのお話です。

日名田 城宏さん
「弊社は元々、女性の下着をメインとした縫製工場です。氷見市から依頼があったのが始まりで、在庫が少なくなったため布製のマスクを作れないかと言われ3月16日からマスクの生産を始めました。通常のマスクのように機械化された工程ではないので、一工程ずつ人がついてミシンを使っているので大変です。問い合わせや依頼の数に比べると全然足りていない。こんなに必要と思っている方がいるんだな感じました。」

氷見市にある縫製メーカー『あつみファッション』は、ブラジャーなど女性の下着の縫製を手がけている会社です。縫製工場なので、なんとか布製のマスクを作れないかと氷見市からの依頼に応える形でマスクを作り始めました。下着に使っている布が、マスクにも使われている不織布と同じ、ということで、その不織布を使って、マスクを生産しています。見た目は普通の白マスクのような感じです。

当然、本業もありますから、『あつみファッション』では通常の業務が終わったあと、従業員が残業してマスクを生産しています。ひもを縫い付けるなど、すべての工程作業を、従業員が手作業でミシンなどで行っています。手作業ではなかなか大量に作るのは大変ですよね。

作られたマスクは、地元の氷見市役所の職員向けに納入されましたが、介護関係や歯医者さんからも問い合わせがあり、マスク不足で困っている企業にも販売をしています。生産のメドがたち次第、一般へのネット販売も検討しているということです。マスク不足の氷見市のためになんとかマスクを作った『あつみファッション』でした。

★ファッション・スポーツ用品の紐の会社~愛知県豊川市

続いては、全国のためにマスク関連のものを作り始めたこんな企業です。愛知県にある大円工業有限会社の松山 紘之社長のお話。

松山 紘之さん
「普段、ファッション用のサンダルや靴の材料、なわとびの縄などを作っている会社なんですが、今回は、マスクだけではなくマスク用のゴムひもも不足していて全然製造が追いついていないということで、手作りマスクで使えるゴム紐の製造販売を3月9日から開始しました。最初は細々と作って販売するつもりだったんですが、地元の新聞に載ったところ、その日メールで400件の注文が来て、朝から電話も鳴り止まず注文が殺到している状況で、全員にお応えできるのかという不安は持っています。」

大円工業は戦前の創業で、普段からゴム紐の製品も作っていたので、なにか助けになればと思ってマスク用のゴム紐の製造を開始。大円工業のホームページから購入でき、1メートルあたり税込み60円で、5メートルから販売しています。

ところが今月9日に販売開始を知らせるとすぐに注文が殺到しパンク状態に。マスクの紐だけの販売なのにこれだけ需要があるとは・・・と本当に驚いていました。こちらも本業のあとで作っているので『できる限りがんばります』とおっしゃっていました。

★半導体製造装置の部品メーカー~神奈川県川崎市

そしてもう一社。次は神奈川県川崎市にある東京技術研究所という会社です。東京技術研究所の片岡 薫さんのお話です。

片岡 薫さん
「半導体製造装置に使われる部品で、配管などを温めるヒーターを作っている会社なんですが、ヒーターを作る際に、クリーンルーム(埃やゴミを限定した部屋)で着用するような生地の端材がたくさんあってマスクにも使えた。端材は元々は眠ってました、小さい製品を作る時には使うが、大きい製品が多いのでなかなか使い道がなくていっぱいありました。50メートル巻きが10本くらい。5000枚分です。」

東京技術研究所は普段、半導体製造装置に使われる部品をつくっている会社ですが、空気中にガラスが舞う環境で作業をするので、従業員はマスクが必須。毎日300~500枚のマスクを使っていましたが、品薄で手に入らなくなってしまい困っていましたが、倉庫にマスク5000枚分の端切れがあることがわかり、それを使って自分たちが使うマスクを自分たちで製造。取引先にも配ったことで口コミで広がり、真空パックなど出荷ルートを構築して、今ではホームページを通じて一般販売もしていて一人100枚まで買うことができます。

★布はあるのですが・・・

こちらも本業のかたわらマスク製産をしている形ですが、1つ困ったことがありました。再び片岡さんのお話です。

片岡 薫さん
「耳のゴム、耳紐の部分は当社では扱ってなかったので、それがもう手に入らない。市場にはなかなか出回ってなくて、ゴム紐のメーカーさんも国で(マスクを)たくさん作るという方針になっていて、そちらの分に追われている感じです。」

使われずに眠っていた端切れはまだあるし、端切れになる前の布もまだ在庫は大丈夫。でも、本業には必要ないので社内にはなかった、耳紐、これが手に入らなくなっているのです。やっぱりマスク紐のニーズはありました。(先ほどの大円工業さんをお教えしました。)

今回、色々な企業にお話を伺いましたが、どこも注文殺到状態で、まだ店頭に並ぶような状態ではありません。また、他にもマスクを作り始めた会社は意外と出てきているのですが、どこも注文が殺到して本業に差支えが出るほど、というところもありました。だから、あえてマスクの生産を始めたとは言わないでおくよ、という声も聞かれました。

それはつまり、それだけマスクが不足していて、必要で探している人がたくさんいるんだ、ということ。それを改めて実感しました。

「現場にアタック」近堂かおり

近堂かおりが「現場にアタック」で取材リポートしました。