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小樽、パリ、ワインに恋して ~本保芳明さん

コシノジュンコ MASACA

2020年3月15日(日)放送
本保芳明さん(part 2)
1949年北海道生まれ。東京工業大学大学院を修了後、運輸省に入省。初代観光庁長官、世界観光倫理委員会委員、国連世界観光機関アジア太平洋代表など、観光政策に関わる要職を歴任され、2016年から国連世界観光機関(UNWTO)駐日事務所の代表を務めていらっしゃいます。昨年、瑞宝重光章を受賞。

出水:北海道の小樽のお生まれなんだそうですね?

JK:いいわね、小樽。エキゾチックで。別格ですよ!

本保:海と山に囲まれた狭い街ですね。辰野金吾さんが作った日銀のビルがあります。明治時代にすごく栄えたんですよ。

JK:東京駅と同じ建築家。似てますよね。あれが小樽の街を作ってる。その印象がね。日本じゃないみたい。

本保:明治のころ、北海道の金融街だったんです。それで金融街の素敵なビルが今も残っていて、小樽の景観の基本を作ってくれているんです。プラス、運河はご存知ですよね。港があって、そこに物資を運ぶのに運河があったわけですが、運河と建物でなんとなくエキゾチックな雰囲気ができているんです。

出水:本保少年は小樽でどのように育っていたんでしょう?

本保:私実は、祖父の家で生まれまして。祖父は小さな網元だったんです。ですから幼いころは、いわゆる“やん衆”というんですが、港で働く人々が出入りしていたのを覚えています。

出水:中学・高校の学生時代は?

本保:一言で言えば・・・ダサい青年でしたね(^^;)モテる男の子って、勉強ができてスポーツができて・・・でしょ? でもスポーツと音楽が全然ダメで(苦笑)勉強はわりとできて、昔の通信簿をみたらほとんどオール5なんですが、体育と音楽だけは絶対5が取れなかった(笑)大学に入ってからは、囲碁部。

JK:私も本保さんに囲碁教えてもらったんだけど、すごいのね! 囲碁の天才! でも何で囲碁だったの?

本保:ヒマだったから(笑)っていうか、ちょっとは勉強の息抜きが必要かな、と。囲碁の宣伝をすれば、あれはスポーツなんです。頭脳スポーツっていいますけど、スポーツだから、若いうちに身につけたほうが高いレベルにたどり着きやすい。それに最近は、若くないと活躍できないんです。かつては囲碁と将棋の世界は大名人というと40代だったんですが、今はもう20代。

JK:あらっ! 井山さんっていくつ?

本保:やっと30歳です。もっと活躍しているのは20歳です。

出水:ええ~Σ(・□・;)

JK:本保さんにとって、人生のマサカって思い出すことはありますか?

本保:ジュンコ先生とお知り合いになったことじゃないですかね(笑)

JK:いやいや! でも確かに、全く異業種ですよね。

本保:ほら、我々はドブネズミと呼ばれる霞が関の官僚だったのが、突然華やかな世界のジュンコ先生と知り合って・・・初めて知り合ってからご自宅に呼ばれてお昼ご飯をごちそうになったことがあるんですが、世界のジュンコ先生がサービスされるんで緊張して、緊張して(^^;) 本当にいろんな方をご紹介いただいて、私自身の目もずいぶん広いものを見られるようになって、視野が広がったなと思います。

JK:観光の役にたったかしら(*^^*) 私も本保さんのおかげで、官僚の方々との道がばぁっと引かれて。あまりカタそうな人じゃなくて、なんだ、結構話ができるじゃない、って。

本保:世界のファッションデザイナーで、こんなに官僚集団と知り合いがいる人は、ジュンコ先生以外いないと思いますよ(笑)でも本当にうちの仲間がお世話になって、いろんなことを教えていただいて・・・応援もしていただいて! たとえば、羽田空港でファッションショウをしてお披露目をするなんて誰も考え付かなかった。それから、ご主人の鈴木専務とお知り合いになったことが大きな財産で、多分マサカのひとつは、そのご縁でご主人が、建築物、それも工事現場のプロの写真家になられたことじゃないかと思うんです。

JK:そうそう。写真っていっても、高速道路の工事現場とか、東京駅の改装とか。

本保:それから上海の森フィナンシャルセンターとか。ああいう大きな公共建築物ができると、周りの風景も全体のようすも変わってくるんですよね。すごくインパクトがあるんですが、そのインパクトを鈴木さんが上手に切り取って、こうやって街が変わり、働く人々がいきいきするんだっていうのを描き出してくれて。すごい写真がたくさんありますよね。

JK:JRのレールを取り付けるのって真夜中にやるんですよね。それも撮ってるんですよ。NYのグランドセントラルとか。全部、本保さんつながり。全部レールに乗ってポンポンポンッと(笑)本当に感謝します。

本保:そういう写真のおかげで、実は表に初めて顔を出す人とか、自分たちの作ったものが作品として世に出るという体験を初めてする人がたくさんいて、すごく喜んでいるんです。自分のやっていることが認められて、世界の人に見てもらえるんだって。だから、専務には大感謝です!

出水:本保さんは1983年にはスイスのジュネーブにお住まいだったそうですね?

本保:今の日本政府観光局の事務所がありまして、そこの職員としてジュネーブに行きました。その後3年間パリにも暮らしたことがあります。

JK:その間に覚えたことあるでしょ? 目覚めたこと。

本保:もちろんフランス語、と言いたいんですけど・・・ワインですかね(^^)

JK:もう有名だもの! 本保さん何してるの、って訊くと、ワインの本を見てるよ、とかね(笑)

本保:もともとお酒が好きなんですけど、ワインって独特の雰囲気があるお酒ですよね。お酒そのものを楽しむだけじゃなく、食事と一緒とか、全体との雰囲気とか、そういう広がりがあって。なんかカッコいいところありますよね。

JK:ワインが接点で仲良くなるって多いですよね。ブルゴーニュがいいとかボルドーがいいとか。

本保:そうですね。ワインにこだわることが文化的、みたいなところがあったり。

JK:ワインのことを語らないと大使になれない、って、とある大使が言ってたわ。だってほら、大使館とかに良いワインが置いてあるじゃない? それをお客さんに説明できないといけないから。

本保:ボルドーワイン関係の仕事をしているんですが、ボルドーワインをもっと普及させたいということで、現地に本拠を置いているボルドーワイン騎士団っていうのがあるんです。そこの日本代表みたいなこともやっています。

出水:ワイナリー巡りもされていらっしゃるんですか?

本保:あります。大きくて立派なのはボルドーですよね。でも何となく雰囲気があるのは、ブルゴーニュやシャンパーニュの畑。本当にいいところがたくさんあります。美しいんですよ、とにかく。すごく手入れしてますから、きれいですよね。

JK:私の知り合いで、イタリアのアーティストが自分のワイン畑と自分のオリーブ畑を持ってて、自分のワインと自分のオリーブオイルを作るって。趣味が高じてエラいことになってるわよ。

本保:多分それがヨーロッパで一番カッコいいライフスタイルだと思います。フランスのシャトーを持つことが夢、っていうお金持ちがいっぱいいます。めったに買えるもんじゃないし、なかなか売ってくれないんですよ。

出水:世界中を旅された中で、ここは素敵だったなというのはありますか?

本保:絶対に好きなところはパリですね! 美しさと文化、この2つを考えるとパリ以外は考えられないですね。

JK:文化度の違いですよね。フランス料理もおいしいし、フランス料理以外もあるし。パリで成功すると世界を制覇した気分になれる。

本保:パリに3年勤務してましたでしょ? あまりにも良くて帰るのがつらくて、一瞬タクシーの運転手にでもなって残ろうかとも思いました(^^)

JK:そうなの?! よくそんなこと考えるわね!

出水:どうでしょう、今後ご自身がやってみたいこと、挑戦してみたいことはありますか?

本保:今の仕事の関係でいえば、持続可能な観光。世界の潮流で、日本もそれに向かって動いているんですが、正直ってまだまだ日本は途に就いたばかりといったところがあります。一方インバウンドでお客さんが増えて、オーバーツーリズムといいますが、少し混雑し初めて、お客さんが増えすぎてこまるとか・・・最近だとコロナウイルスの影響でお客さんがぐっと減ってきていますが、また昔の姿が戻ってきてよかった、みたいなところも少しあるんですよ。持続可能な観光の日本での展開、それとアジア太平洋での支援も行っているので、そちらでの普及もできたらいいなと思っています。

JK:そういう意味では今は冷却期間というか、クールにみるときですね。

本保:そうですね、見直す時期かもしれませんね。この新型コロナウイルスの問題は大変で、世界中でも日本でも取り組みがなされていますが、振り返ってみると、実はSARSとかMARSとか鶏ウイルスとか、数年に1回起きている問題ひとつ。それに加えて2011年の東日本大震災の影響もあります。そういう危機を何度も乗り越えて現在にいたっていることも事実ですし、乗り越える過程で勉強し、蓄積もしてきているんですよね。そういう意味では、また冷静に、過去にやってきた実績を活かして取り組んでいくことが重要かなと思います。

=OA楽曲=

M1. Retour A Paris /  Charles Trenet

「コシノジュンコ MASACA」
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