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プロ品質で激安価格! 矛盾を現実にするワークマンの商品開発プロセスとは?

見事なお仕事

企業の“見事な”取り組みや新情報をお届けする番組『見事なお仕事』。ポップカルチャーの総合誌「BRUTUS」の編集長でカルチャーに精通する西田善太さんならではの視点で、企業の“見事なお仕事”の内容と秘訣を、インタビュー形式で伺っていきます。

1月19日(日)のゲストは、株式会社ワークマンの伊藤磨耶さん。作業用品のみならず、ファッション性も取り入れたアウトドア用品が注目され、日経トレンディ「ヒット商品ベスト30」で1位を獲得したワークマン。スタジオには、もうすぐ発売予定の「真空保冷ペットホルダー」を持ってきてくれました!  シンプルながらも高性能・低価格を実現できる秘密とは?

開発のヒントは現場にあり! シンプル・イズ・ベストの保冷ボトル

西田 今僕の目の前に、ペットボトルを入れた筒状の缶があります。こちらの商品のお名前は?

伊藤 「真空保冷ペットボトルホルダー」です。通称、「イージスボトル」。イージスはわが社のオリジナルブランドです。

西田 飲み物の温度をキープしてくれると。

伊藤 はい!  保冷・保温どちらの用途でも使えます。保冷ですと、だいたい6時間くらいは冷たいままで飲めますね。

西田 この商品の開発のきっかけを教えてください。

伊藤 夏の作業現場に凍らせたペットボトルを持ち込む方が多いということから生まれた商品です。凍らせると溶けるまでは飲めないし、溶けた後はぬるくなりますよね。そういう方のために、ホルダーに入れて冷たいまま好きなタイミングで飲んでほしいという思いで開発されました。

西田 なるほど、やっぱり開発のきっかけは作業現場にあるんだ。

伊藤 はい、そこは「ワークマン」なので(笑)。ですが、去年限定発売をしたところ、作業現場の方たち以外にも人気が出て。たとえば会社に水筒を持っていく方にも、「洗わなくてすむのが楽」って好評で。ペットボトルを飲む方も、いちいち冷蔵庫に入れる手間が省けますし、後は部活動をやるお子様にもおすすめです。

西田 6時間持つのなら、就業時間とほとんど一緒ですもんね。価格はおいくらですか?

伊藤 税込みで980円になります。

西田 1000円でおつりが出ちゃうんだ! 似たような商品、他社だと2~3000円はしますよね。

最初に決めるのは「値段」! ワークマン独自の開発スタイル

西田 ワークマンは、過度に飾らず値段を抑えている印象があります。その辺は、プライドやこだわりがありますか?

伊藤 普通の商品開発って、 商品を決めたあとに値段を決めるとおもいます。でも、当社では値段を先に決めてしまうんです。ワークマンで買うならこのくらいだろう、という値段の目安が商品のカテゴリごとに決まっていて、それをもとに価格を決めたあと、その中で出来る限り機能性を高めています。

西田 先に値段を決めるんだ。機能はシンプルなのに、すごく便利で、価格は抑えめ。ワークマンらしいですね。そんなワークマンが、去年の日経トレンディ「ヒット商品ベスト30」で1位。これは、商品じゃなくてワークマンという業態が1位ということですよね?

伊藤 はい、そうです。もともとは防寒着や安全靴といった作業用品のお店だったのですが、最近はアウトドア用品なんかも注目していただいて。

西田 注目されだしたきっかけは?

伊藤 2018年に「ワークマンプラス」という新業態を始めたことですね。アウトドアやスポーツ、レインウェアの専門店です。

西田 なるほど。外の寒い環境でも働ける機能的な服っていう点では、アウトドアスポーツ用品も作業着も同じなんだよね。そこに目をつけて、機能性だけじゃなくファッション性も取り入れたと。そうしたら、「あれ、意外とこれってアウトドアに使えるじゃん」ってパラダイムシフトが起きたわけですね。今の売れ線はなんですか?

伊藤 キャンプをされている方や、バイクに乗る方向けの商品が人気です。たとえば、防寒着のBIKERS(バイカーズ)は、防水仕様で暖かいのに動きやすいんです。防寒着以外では、夏用の空調服が人気です。簡単に言うと、扇風機がついている服ですね。

西田 服の中の空気を回して、涼しくしてくれる。

伊藤 そうです、このバッテリーで操作します。これも6時間くらい持ちますね。

西田 僕、どうしてもワークマンに作ってほしい商品があるんですよ。冬に取材で歩いた後に電車に乗ると、暑くてマフラーや手袋を外してそのまま忘れちゃうんです。なので、スイッチ1つで涼しくなって、スイッチ1つで防寒になる夢の上着を……。

伊藤 検討します(笑) でも、お客様の声というのは本当に大切なんです。プライベートブランドの商品はバイヤーの人間がアイデアを出すのですが、SNSの生の声なんかも参考にしています。

西田 現場を見て、それを商品に生かすからいいものが生まれるわけですね。プライベートブランドってどれくらいの割合を占めているんですか?

伊藤 通常の店舗だと、3割くらいがオリジナル商品ですね。最近はどんどん割合が増えてきています。

西田 ワークマンのオリジナル商品が売れているっていうのは、積み重ねた技術力と信用によるものなんでしょうね。過酷な現場でモノ作りをしてきた人たちが、体で証明してくれた品質をアウトドア用品に取り入れたわけですから。

「ワークマンってどこ?」と聞かれた7年前

西田 伊藤さん……磨耶ちゃんはなぜワークマンで働こうと思ったんですか?

 

伊藤 (笑)。大学生時代に接客のアルバイトをしていた時に、製造小売業界に興味を持ったんです。それでワークマンを知ったんですが、出会う方みんないい人ばかりで。たくさん人がいるように思われがちですが、店舗は基本フランチャイズなので、正社員は200人くらいしかいないんです。顔見知りが多いので、仕事はとってもやりやすいですね。でも、入社した時は両親から心配されました。

西田 それはどうして?

伊藤 私は福岡出身なんですけど、入社した7年前は九州ではあまり出店していなかったので知名度が低かったんです。

西田 「どこに入ったの? ワークマン? 何それ」みたいな。

伊藤 そうですそうです(笑)。「ワークマンってどこ?  大丈夫なの?」って。

西田 じゃあ、もう今は家族も安心だね。磨耶ちゃんが働くうえで、気にかけていることはありますか?

伊藤 なにかしてもらったら、必ずその場でお礼を言おうと気を付けています。自分が言われなかった時のことを想像して、こちらから心がけようと。たとえば、居酒屋でグラスを渡されたときなんかもすぐにお礼を言うようにしていますね。

西田 じゃあ、いまここで保冷ボトル渡してみますね。はい。

伊藤 ありがとうございます(笑)。

西田 本当だ(笑)たしかに、自分から感謝すればみんな言うようになるよね。いいお話を聞かせていただきました。ありがとうございます!

 

(編集:株式会社ツドイ)