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本谷有希子×武田砂鉄による「性格の悪い」話

ACTION

2月28日(金)のゲストは小説家で劇団を主宰されている本谷有希子さん。武田砂鉄さんとは昨年トークイベントを行い、そこでは「神田うのさんの魅力」や、「『セブンルール』に出ている本谷さんのやる気のあるときとないときの差」の話をしたそうです。今日はどんな話をするのでしょうか…?

武田:最初に対談でお会いしたときに、「気持ち悪いと思うことについて考える姿勢が一緒だ」と言われたことを記憶しているんですが、それは何なんですか?

本谷:たとえば物事や世間を見ているときに「何か気持ち悪いな」と思ったときに、その「『何か』ってどういうことなんだろう?」という書き出しから小説を書くこともありますね。

武田:その「何か」というのはぼやっとしていていいけど、それを頭に入れたままスタートするみたいな?

本谷:しかもぼやっとさせたまま終わる。だから、その「何か」は「そういうことである」というところには絶対に導かない。

武田:じゃあ解決しなくていいんですね。

本谷:そう。その「何か」という感触や手触りをそのまま伝えるみたいな。一言で「つまりこういうことである」って、もっと上手にできる人がいっぱいいるから。

武田:池上彰さんが大体やってくれますから(笑)

武田:いろいろ書いていったり考えていったりする中で、その「何か」が見えてきちゃいそうなときはどうするんですか?

本谷:見えることはないですね。「もっと気持ち悪くなればいい」と思うときはありますが。

武田:本谷さんの小説を読むと、その意気込みを感じるときありますね(笑)

本谷:「もっと不快になれ」って(笑)不快にしたいというのはありますね。

武田:その不快に対する興味というのはずっとあったんですか?

本谷:どうでしょう…。でも砂鉄さんもそうでしょ?

武田:勝手に決めつけないでくださいよ(笑)

本谷:でもセンサーが働くでしょ?「こいつ嘘つきだ!」みたいな。

武田:そうですね。日々何を考えているかというと、そういうことばかり考えてますね(笑)

本谷:だから私も、子供の頃からどちらかというと、物事の明るい側面というよりは暗い側面を見るほうが好きでした。

武田:それって言い方を変えたら、性格が悪いということになるかと思いますが、その性格の悪さは今自覚されていますか?(笑)

本谷:してますよ(笑)まず親族からすごく言われます。何故かは分かりませんが(笑)あと配偶者にも。一番近くにいる人が言うんだから性格が悪いのであろうと。でもそれは自分の中で財産だと思っているから。この性格の悪さが。

武田:それを人に指摘されるとニヤリとすると。

本谷:でも砂鉄さんが「性格いいですね」と言われたらどうですか?

武田:あんまり良い気はしないです…(苦笑)

武田:この前お話したとき、「共感するということがあまり好きじゃない」と。「共感するという言葉を3回使った日にはその場で仕事を断る」と言っていて、その対談では2回で使うのを止めましたが(笑)「同意する」みたいなことに対して嫌悪感がどこかにあるんでしょうか?

本谷:未だにあると思いますね。共感されないほうが今の時代難しいと思っていて。「絶対共感されないだろう」と思ったものにも、共感する人はいると思うんですね。

武田:「逆にそっちか〜」と言って共感サイドに持っていく人はいますからね。

本谷:よく考えるのは、共感されることって今は非常に簡単な気がしていて。私は「共感おばけ」と呼んでいるんですが、「どうやって共感おばけに捕まらないか」ということを考えながら書いたりしてますね。

武田:「その共感おばけの姿勢に共感します」って言われますよ。どうするんですか?

本谷:うわ、来た!(笑)だから本当に共感って無敵なんですよ。倒し難いですよね。私、Instagramとか全くやっていないんですが、たとえば「『いいね』が1もつかないものを出してみたい!」とかやりたいんですが、絶対「いいね」ってつくんですよね。

武田:絶対つきますね。なんてことのないただの床でも、「その木目の感じ好きです」とかでね(笑)

本谷:武田さんも「いいね」に捕まらないようにはしませんか?

武田:自分が喋ったことや書いたことに対してどれぐらい共感をもらえるかということばかりを考えている書き手ってわりといますよね?そればかりを考えちゃうと、自分の頭の中が他者への共感で埋め尽くされちゃうということがあると思うので。そうならないように、まぁあんまり注意しなくても大丈夫ではありますが。

本谷:あ、「いいね」が多いと嬉しくなりませんか?

武田:ある程度この仕事をしていると、「性格が悪い」ことがキャラクターになるので。「いよっ、その性格の悪さ!」とかになっちゃって。

本谷:それで飯食ってますもんね(笑)名人芸ですね(笑)

武田:「そろそろ疲れたからあいつの皮肉でも聞こう」とかになるのは、「それはそれでいいのか?」と悩むところはあるかもですね。

本谷:結局誰かを癒やすことになるんですよね。

武田:嫌なやり方してきますね…(苦笑)

性格の悪い2人のお話は続きます。GUEST ACTION全編はradikoのタイムフリーで。

2月28日(金)のGUEST ACTIONを聴くhttp://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20200228162945

radikoで放送をお聴きいただけます(放送後1週間まで/首都圏エリア無料)