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20人に1人が苦しむ「むずむず脚症候群」の原因と治療法

森本毅郎 スタンバイ!

むずむず脚症候群は、その病名の通り、主に脚がむずむずするという病気です。日本では、20人に1人が患っていると言われています。病名からすると、脚がむずむずするだけ、という感じを受けますが、むずむず脚症候群のために眠れない、椅子に長時間座れない、かきむしってしまう、といったことで困っている方も多い。

そんなむずむず脚症候群ですが、ここ数年で治療法も進化していて、患者さんの負担も少なくなってきています。

2月3日(月)松井宏夫の「日本全国8時です」(TBSラジオ、月曜あさ8時~)で、むずむず脚症候群の症状や治療などについて紹介しました。

★むずむず脚症候群とは?

まずむずむず脚症候群の症状についてです。むずむず脚症候群はじっと座ったり横になったりすると主に脚に
「むずむずする」、「ぴりぴりする」、などの強い不快な症状が現れます。

こうした感覚は、脚の表面ではなく脚の内側、深い部分で起きるのが特徴で患者さんによっては「ほてる」、「しびれる」のほかに「虫が這う」などの言葉で表現する人もいます。これらの症状は、動かないでじっとしている時に現れたり、強くなったりしますが、一方で、脚を動かすことで、症状がやわらいだり消えたりします。

また特徴的なこととして夕方から夜にかけて症状が強くなることが多いということがあります。そのため、不眠を引き起こしてしまいます。

加えて、就寝中に足首が無意識に“ピク、ピク”と蹴るような動作が20秒間隔で起こる症状を伴うことも多いのです。それがあると、より眠れずに不眠症になってしまいます。これが結果として日中の眠気や疲労を起こして、日常生活に支障をきたすことになります。

そんなむずむず脚症候群の患者さんは、日本でおよそ20人に1人くらい、300万人~500万人くらいいらっしゃるとみられます。特に60代~70代に多く、女性の方が男性より1・5倍多いといわれています。

★むずむず脚症候群の原因は?

大きく分けて2つあります。1つは、原因が特定されていない「特発性」、もう1つは「他の病気や薬が原因で起こる「二次性」。他の病気や薬が原因で起こる二次性は、その原因を治療することで、むずむず脚症候群の症状が改善すると考えられます。問題となるのは原因不明のものです。

原因不明の「特発性」ですが、その中でも有力な説が3つあります。

1つ目は、「神経細胞の異常」です。脳の中で神経どうしの連絡役となっている神経伝達物質「ドパミン」がうまく働かなくなることによって、症状が現れるという説が有力です。

2つ目は、「鉄の不足」です。鉄は、体内でドパミンを作るのに使われています。鉄が不足するとドパミンの量が減少し、情報伝達がうまくいかなくなると考えられています。

3つ目は「遺伝」です。同じ家族や親族の中にむずむず足症候群を発症した人がいると、発症しやすいとの研究報告があります。2000年以降に遺伝子の研究が急速に進み、この病気に関係する遺伝子がいくつか見つかっています。

★むずむず脚症候群の治療は?

まず、むずむず脚症候群と疑われる場合には、神経内科や睡眠外来など専門の医師にかかります。むずむず脚症候群では、脚の症状が起こることで睡眠が妨げられるため、症状の程度に応じて治療が行われます。症状が軽い場合は、まず日常生活の改善が大切です。

脚の症状でなかなか眠れないからと寝酒をすると、症状を悪化させるので、寝る前の飲酒は控えるようにします。また、コーヒーや紅茶、緑茶類などに多く含まれるカフェインをとりすぎると、症状を悪化させたり、睡眠に悪い影響を与えるので、タ方以降はカフェインは控える必要があります。

一方で、シャワーなどの刺激で症状が軽くなって、寝つきやすくなる場合があります。熱いシャワーのほうがよいか、冷たいほうががよいかには、個人差がありますので、自分自身でチェックしてみてください。

★症状が重い場合の治療法とは?

症状が強く現れている場合や、日常生活の工夫だけでは十分な効果がない場合は、薬物療法を行います。

まずは鉄を含む錠剤=鉄剤です。鉄不足がむずむず脚症候群の原因となっている場合は、鉄剤を服用します。また、普段から鉄を多く含む食品を積極的にとるように心がけます。

次に、ドパミン系薬剤を使う方法です。飲み薬の「プラミペキソール」と、貼り薬の「ロチゴチン」の2種類があります。こうした薬は、ドパミンの伝達機能を改善する働きがありますが、使いすぎると、副作用が現れやすくなります。

その副作用は「プラミペキソール」の場合、むずむず脚症候群の症状が脚だけでなく手に広がったり、胸のむかつき、吐き気などが現れることがあります。また、「ロチゴチン」の場合、張り薬なので、貼った場所にかゆみなどが現れることがあります。副作用を防ぐためにも、睡眠障害に詳しい専門医の指導を受けて、遮切な方法で薬を使用することが重要です。

★ドパミン系薬剤で効果が出ない場合は?

ドパミン系の薬で思ったような効果が出ない場合や、痛みが強い場合は、神経に直接働きかけて症状を和らげる「非ドパミン系」という薬を併用する場合もあります。飲み薬の「ガバベンチンエナカルビル」という薬を使用します。

むずむず脚症候群の疑いがある人は300万人~500万人と言われていますが、そのうち、病院を受診した人の割合はわずか4・5%。受診した人の30%がむずむず脚症候群と診断されましたが、70%は皮膚炎や坐骨神経痛などと適切な診断を受けられていないケースも少なくありません。むずむずする脚の症状で睡眠障害に苦しんでいる人は、神経内科や睡眠外来の睡眠の専門医を受診し、正しい診断に結び付けてください。

 

松井宏夫の日本全国8時です(リンクは1週間のみ有効)http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20200217080130

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