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看護師のボランティアグループ「キャンナス」▼人権TODAY(2020年2月15日放送分)

人権TODAY

毎週土曜日「蓮見孝之 まとめて!土曜日」内で放送している「人権トゥデイ」。様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

今回のテーマは・・・
“看護師のボランティアグループ「キャンナス」” についてです。

人権トゥデイ

「キャンナス世田谷用賀」代表の中嶋さん

★「キャンナス世田谷用賀」は、障害児童の医療的ケアがメイン

きょうは、看護師さんたちのボランティアグループ「キャンナス」について。「キャンナス」は、高齢者や障害のある方など、介護が必要なあらゆる方をサポートしているグルーブ。「ナースがCan=できることを、できる範囲で行う」という意味が、その名前に込められています。では、具体的にどんな活動を行なっているのか。世田谷地区で活動を続ける、「キャンナス・世田谷用賀支部」の代表、中嶋惠子さんのお話。

「キャンナス・世田谷用賀支部」代表 中嶋惠子さん
キャンナスは、忙しい家族に代わってお手伝いをする「訪問ボランティア・ナースの会」です。世田谷区には、小児専門の生育医療センター、重度身障児や医療的ケア児の通う特別支援学校、障害児童のデイサービスがあるので、ご家族の代わりに、送迎や栄養注入、薬注入などをする。お疲れのお母さんに昼寝をして頂いてる間に、生後半年の赤ちゃんを寝かしたり、オムツ交換したり、あやしたり、そんなこともやってます。

人権トゥデイ

「キャンナス世田谷用賀」代表の中嶋惠子さんにお聞きしました(中嶋さんも看護師としてキャンナスで活動しています)


中嶋さんご自身も看護師の資格を持っていますが、キャンナスには4人の看護師さんが所属しています。病院で働く傍、あいた時間にキャンナスのスタッフとして関わることが多いそうで、有償ボランティアという形で、1時間2000円をベースに業務を請け負っているそうです。
キャンナス自体は、現在全国に130を超える支部が広がっていて、それぞれ地域ごとに特色が異なります。例えば、高齢で介護を受けている人のために料理を作りに行ったり、掃除したり。「病院までの診察に同行して欲しい」「深夜に親の面倒を見て欲しい」などなど、あらゆる要望に応えています。

★通学の付き添いをキャンナスに依頼

そんな中で、世田谷用賀支部は、障害のあるお子さんのケアが多いのが特徴ということなので、実際に、キャンナスのサポートを受けているお母さんに話を聞いてみた。現在、小学生のお子さんが肢体不自由の状態で、お子さんが特別支援学校に通っているお母さんのお話です。

キャンナスの利用者(母親)
月曜から木曜まで、通学バスのバス停までの「送り」をお願いしている。特別支援学校は、普通の区立や私学の小学校に比べてスタート時間がかなり遅い。通常は8時前にはスタートするが、支援学校は朝9時位に始まるのが普通なので、フルタイムの働き方を変えないといけない。働くお母さん方にとってはそこがネック。スロースタートの中で、朝7時半からお願いできるのは非常にありがたい。

人権トゥデイ

キャンナスは、あらゆることをサポートしてくれます


この方のお子さんは車椅子で生活しているので、小学校まで一人で通うことができません。そこで付き添いが必要になるのですが、始業時間が遅いので、両親共働きの家庭だと会社に行くのが遅れてしまう。では「誰にお願いするか」となった時に、まず通常であれば、介護保険で賄えるヘルパーさんなどにお願いすることになるそうですが、実はヘルパーさんは、朝早い時間帯だと来られないことも多いようなんです。
ということで、困ったときはキャンナスの出番。医療保険や介護保険の細かい基準に縛られず、“既存の制度の穴”を埋めてくれるサービスとして、需要があるそうです。

★「看護師不足」の穴も埋める

さらに、利用者の方の話を聞いていると、「看護師不足」という穴も、キャンナスは解決してくれているようです。

キャンナスの利用者(母親)
特別支援学校でも、看護師さんがすごく不足している。決められた配置の看護師さんでないと医療的ケアをやれないし、学童でも区が契約している看護師がまだまだ配置できてない状況なので、親がその時間に行ってやるしかなかった。そこに中嶋さんに行ってもらって医療的ケアを行っていただくので、施設の中でケアをしてもらえるのが一番ありがたい。いま働き続けられているのも中嶋さんのお陰。自分の代わりにやってもらえるので、中嶋さんの存在がなかったら、キャリアを捨てて会社も退職という選択しかなかった。

介護保険や医療保険にある「訪問看護サービス」は、“居宅縛り”というものがあるそうです。つまり、せっかく看護師やヘルパーさんが家に来てくれても、家の中でしか動けない。ということは、散歩はおろか、学校や学童保育、放課後デイサービスなど自宅以外の場所でケアを受けることができません。この方のお子さんは、鼻にチューブ入れて、定期的に栄養を補う必要があるそうなのですが、そのような「医療的ケア」は、看護師や専門の医療スタッフでないと頼めない。そういったケアも、キャンナスのスタッフにお願いしていると仰っていました。

★看護師が増えて欲しい…

「キャンナスがあるからこそ、キャリアを捨てずに子育てできている」というお話でしたが、最後にキャンナスの中嶋さんは、こんな悩みを話してくれました。

キャンナスの利用者
看護師さんが増えてくれないのが一番。私はこの言葉が好きじゃないけど、「介護難民」っていう言葉がある。介護を受けたくても受けれない、介護を受けられない方が増えている。高いお金を取ってっていう会社はたくさんあると思うが、そうじゃなくてお金がなくてもサービスが受けられるような仕組みを作りたい。なんとか早く、多くの看護師さんに来てもらって、相談があった時にはすぐ飛んで行けるようになりたい。

現在、キャンナス世田谷用賀の看護師さんは、わずか4人。人が足りなくて、依頼されても断っていることも多いそうなので、もう少しスタッフを増やしたいと仰っていました。

(担当:TBSラジオキャスター 田中ひとみ)
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▼キャンナス世田谷用賀
03-6808-7414
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