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岩壁に向かった二十一年それは、己の為か隣人の為か。ゲスト:渡辺徹さん

ラジオシアター~文学の扉

毎週日曜、夜9時からお送りしている
【ラジオシアター~文学の扉】

今週も引き続きゲストは俳優の渡辺徹さんをお迎えして、菊池寛の「恩讐の彼方に」後編をお届けしました。

渡辺徹さん演じる市九郎は二十一年もの間、岩壁に向かい笑われても犯した罪を万分の一でも償おうと打ち込みます。
その間にどんどんと老い、肉体は衰えてゆくのに対して、心の衰えを感じさせない強い意志を感じる演技をされていました!
歳を重ねた市九郎の声に、若い頃には無かった力強さと迫力を乗せ、歳をただとったのではなく、歳を積み重ねていったのだと表現されている様な、魅力的な演技で最後の台詞まで耳が離せませんでした!

中嶋朋子さん演じる実之助は、積年の恨みを晴らすべく市九郎を追いますが、人々の為に、昼も夜も岩壁に向い鉄槌を振るい続ける市九郎の姿を見て、少しずつ人間としての変化を見せます。
序盤は市九郎に対して荒々しく憎しみに満ちた演技を、そして物語が進み憎しみが薄らいでゆく変化に富んだ演技をされていて、このラジオドラマ「恩讐の彼方に」後編を味わい深い物語にしていました。

この物語を通して改めて、許すとは何か?許されるとは何か?という人間の根源的な疑問を、もう一度考えさせられる名作でした!

By 西村成忠

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