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日本の移民事情を伝える写真展▼人権TODAY(2020年2月8日放送分)

人権TODAY

毎週土曜日「蓮見孝之 まとめて!土曜日」内で、8:20頃に放送している「人権トゥデイ」。様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

移民の暮らしの現実を伝える

日本の移民事情を伝える写真展が先日、新宿のギャラリーで開かれました。この写真展は、難民支援協会のウェブマガジン『ニッポン複雑紀行』が3年目を迎えるにあたって開催されたものです。

会場の様子

『ニッポン複雑紀行』は、ライターの望月優大さんが編集長を務めていて「日本は複雑だ。複雑でいいし複雑なほうがもっといい」というコンセプトのもと、様々なルーツの人が暮らす今の日本の多様な現実を描き出し、難民も移民もそうでない人も誰もがともに暮らせる社会の魅力や乗り越えるべき課題を伝えています。

望月優大さん

これまで2年間で直接お会いしてきた方々の写真を展示しているのですが、1人1人の話を伺ってると、日本人と外国人の区別がすごく難しい。例えば日本の社会の中で、日本語がすごく上手にできていると「日本人ぽいね」と言われたりとか、自分は日本人だと思ってても、道端で警察の人に「外国人登録証見せて」と言われたりとか、見た目によって日本人であることが振り分けられたり偏見があったりして、そういう体験をしている方がたくさんいる。なのでウェブマガジンも今回の写真展もそうなんですが、そもそも日本人というのは、簡単に見た目とか国籍で判断できるようなシンプルなものではなくて、実は良い意味ですごく複雑で多様なものだということを知ってほしい。

“感じる”写真展

今回の写真展では、これまで「ニッポン複雑紀行」に掲載された記事にある写真の中から60点ほどが展示されていて、展示にはある工夫がされていました。

写真家の田川基成さん

ウェブマガジンの取材で撮った写真なので、それぞれの方が発したすごく力の強い印象的な言葉がたくさんあり、その言葉をうまく生かした形で展示をしたいと最初から思っていました。通常の写真展では、額に飾った写真の下に説明する言葉があるんですけど、この写真展はあえてそういった詳細な説明しないで、写真を見てそこに言葉が置いてあって、その言葉を読んで、展示から問いかけるものを感じて考えてもらえる。見る方に委ねるような形で展示しています。




難民支援協会の野津美由紀さん

日本の難民受け入れの状況は制度的にすごく厳しい。多くの方がかなり理不尽な状況の中で、日本で頑張って暮らしているけど、日本を第2の故郷と思って必死に生きている。一方で、難民の人たちが社会の一員として認識されてるかというと、社会の中ではなかなかそうではない。最近だと、麻生大臣が「日本は1つの民族で2000年続いてきた素晴らしい国だ」っていうようなことをおっしゃいましたけど、そういった所を変えていかないと、難民の人たちと共に暮らしていく社会というのは作れないのではないでしょうか。

(左から)田川さん、望月さん、野津さん

来場者の感想としては、
・見終わって外に出たら、まだその空間にいるような余韻が続いていて、元の日常には戻れない。
・写真の中の彼らと写真を通して対話するような場だった。
・多民族が当たり前の世の中になるといい。
などの声があがっていました。

これからますます日本に外国人がやってきて、暮らすようになります。様々な国の人や文化に関心を持つことで、無意識の差別をなくさなければなりません。

(担当:進藤誠人)

■取材協力
認定NPO法人 難民支援協会
ウェブマガジン「ニッポン複雑紀行」