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発売1年で2200万本。売れまくるライオンの新お風呂洗剤、なぜ人気?

見事なお仕事

企業の“見事な”取り組みや新情報をお届けする番組『見事なお仕事』。ポップカルチャーの総合誌「BRUTUS」の編集長でカルチャーに精通する西田善太さんならではの視点で、企業の“見事なお仕事”の内容と秘訣を、インタビュー形式で伺っていきます。

12月8日(日)のゲストはライオン株式会社の宮川孝一さん。宮川さんがブランドマネジメントを担当するルックシリーズから「バスタブクレンジング」を持ってきてくれました。「バスタブはもう、こすりません!」と宣言するTVCMが絶賛放送中のこの商品。年間2200万本売れる大ヒットを飛ばしたそのわけは?

ルックといえば、1970年代の懐かしいCM

西田 宮川さんは、家事は何担当なんですか?

宮川 私はなんでもやります。夫婦で手が空いている方が、ということになっていますので、その時々で、料理も掃除も。

西田 でも、頼まないのに急に掃除し始めたら「なんか悪いことしたんでしょ?」ってなっちゃうんじゃ……?

宮川 いえ、そんなことは!

西田 いやこれはですね、ライオンさんが1970年代かな? TVで放送していた西田敏行さんのCMの中のセリフなんですよ。「あらお父さん、なんにも言わないのにガラス磨き? またなんか悪いことしたんでしょ?」「素直じゃないんだものなあ!」って。印象的なすばらしいCMでしたね。それはいいとして(笑)、今日持参されたのは、ルックプラスのバスタブクレンジングという商品ですね。

宮川 はい、こすらずに洗える新方式のバスタブ洗剤を持ってきました。

西田 ぼく使ってみたんですけれど、シューっと青いミストをバスタブに吹きかけて、60秒待って、流すだけ。で、本当に綺麗になったんですよ。

宮川 ありがとうございます。

湯垢の攻略に7年。本当の敵は……

西田 男のお風呂掃除って、大雑把なのか、家族を怒らせることが多いんです。「まだコーナーがザラザラしてる!」とか「ぬめりが残ってる!」とか。でも服着たままお風呂掃除するってなかなか大変で、屈み込むと膝痛くなっちゃったり、肘が濡れちゃったり……。

宮川 ありますよね。

西田 けっこう丁寧にやってるつもりでも、どこをこすったかわからなくて。でもこれは、そんな心配もない。なぜこすらないで済むんですか?

宮川  秘密は二つあります。一つ目は、噴射口に特徴があって、バスタブ全体に満べんなく液体をかけやすい構造になっています。私たちはトリガーと呼んでいるのですが。

西田 未来っぽい形してるんですよね。

宮川 はい。従来品は、何回も繰り返しスプレーをしないと、全体に行き渡らせることができませんでした。バスタブクレンジングは、腕を動かしながらかけると、ワンプッシュで約1メートルに洗剤がムラなくミスト状に広がる工夫がされております。

西田 中身の洗剤だけでなく容器の構造も新しい。

宮川 そうです。これによって、洗い残しを防ぐことができます。もう一つは、こすらず汚れを落とせる洗浄力。これも独自の新しい技術を盛り込んでいます。

西田 どんな技術ですか?

宮川 お風呂の湯垢って、人の垢や皮脂が水道水中のカルシウムと混ざることで、より強固にバスタブにこびりついてしまうんです。逆に言うと、カルシウムを引っこ抜いてあげれば、汚れはふやけて浮いてくるので、シャワーの水圧だけで流しはがすことができる。この技術をバスタブクレンジングに採用しました。

西田 今までのお風呂洗剤はその方式を使っていなかった?

宮川 使っていませんでした。今回開発するにあたり、改めて汚れの正体を分析した結果、この弱点を見出しまして。

西田 汚れそのものではなく、それを押し固めている原因をやっつければいいんだと気がついた。これまでと敵が変わったわけですね。開発にはどれくらいの時間がかかったんですか?

宮川 実は、7年ほど……。

西田 お風呂掃除に7年! でもその苦労が実って、2019年ヒット商品ランキング(日経トレンディ)では見事6位に選ばれていますね。

宮川 おかげさまで発売直後から予想を上回りまして、発売1年で2200万本売れました。

西田 つまり、それだけみんなこするのが嫌だったんだ。

宮川 そうですね、お湯を張り替えるたびに腰を折ってゴシゴシこすらなきゃいけないのは、家事のなかでもけっこうな負担ですよね。でも入浴後に湯を抜いてシューっと吹きかければ、着替えている間に60秒経ちますので、シャワーで流してお掃除完了。これだけなら、これまで掃除が面倒でシャワーで済ませていた方も、気軽に温浴を楽しめます。

 

もう短パンは色抜けしません

西田 たとえばぼくのいるマガジンハウスという会社の場合「読者を大切に」って標語が大きな会議室に貼ってあったりするんですが、ライオン社内で叩き込まれていることってありますか?

宮川 それはもちろん「今日を愛する」というメッセージです。

西田 ああ、いい言葉ですよねえ。今日を愛せるようになるためにも、掃除はラクチンにしたほうがいい。

宮川 ライオン全体ではそうで、お掃除洗剤ブランド「ルックプラス」は「がんばらなくてもキレイ」が共通目標です。これをメッセージに、新しいお掃除をどんどん提案していこうと。

西田 他にも「がんばらなくてもキレイ」なるものが?

宮川 あります。同ブランドの、防カビくん煙剤という商品もおすすめです。

西田 あっ! これ好きです。水を入れてね、煙がブワーって出てきて。

宮川 お風呂の中で焚くと、目に見えないカビの原因菌を除菌して、黒カビの発生を防いでくれます。

西田 カビを落とすのに塩素系漂白剤を使うときは注意が必要で。日曜日にすっごいお気に入りの短パンを履いて、「あ〜綺麗になったなあ」と思って浴室を出たら、ところどころ色抜けしてるんですね。

宮川 ああ、ありますよね……。

西田 この夏は「変わったデザインだね」って言われてたんですけど。

宮川 (笑)。カビ取り掃除も負担のかかる作業なので、防カビくん煙剤を2ヶ月に1回お使いいただければ。カビが生えないので、掃除もいりません。

西田 未然に防げるってことですよね。これはすばらしい。これで短パンに白い斑点が入る心配もない。

ルックブランドチームで宮川さんが大事にしていること

西田 宮川さんのブランドマネージャーってお仕事は、技術開発とは違う? コンセプトを開発するんですね?

宮川 はい。ブランド全体の価値と利益を伸ばしていく総合的な役割です。

西田 率いているチームで課題が出てきたり迷ったりしたとき、または宮川さんが仕事の障害乗り越えるときに、大事にしていることってなんでしょう?

宮川 「思い入れを大事にする」ってことでしょうか。自分がやりたいと思ったことは、信念と覚悟を持って最後までやり遂げる。

西田 力強い! 宮川さんぼくの上司になってよって思っちゃった。やさしい雰囲気をされていますが、本当は怖い人だったり?

宮川 そんなことはないと思うんですが(笑)。思い入れが強すぎて思い込みになってしまわないようには気をつけています。せっかくの仲間のアドバイスも拒絶してしまったり、変化のチャンスを逃してしまわないように。

西田 なるほど、思い込みはある種身勝手だけど、思い入れには心がこもってる。

宮川 チームやお客さまの意見を聞いて、集合知にまとめあげて、仕事の質を高めていくと。そういう姿勢が大事なんじゃないかなと思っています。

西田 「思い込みでなく、思い入れを大事に」。これ、ぼくが考えたことにして、会社で使ってもいいですか?

宮川 ぜひ。実は私も他の人から聞いた受け売りなんです。

西田 いいですねえ(笑)。使わせてもらいます。

 

編集・執筆:今井雄紀(株式会社ツドイ)