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変わってしまった家族…悲しくもユーモラス!

ラジオシアター~文学の扉

毎週日曜、夜9時からお送りしている
【ラジオシアター~文学の扉】

今週も引き続きゲストに近藤芳正さんをお迎えして、フランツ・カフカの『変身』後編をお届けしました。

家族の中でどんどん変わってゆく、グレゴールへの対応とその気持ち。
妹のグレーテは、兄への家族愛も薄れ対応も希薄なものになってしまっていました。
虫になってしまっても家族を案じていたグレゴールとは全く違うその対応に、私は、ある種の人間らしさを感じました!

中嶋朋子さんは、妹のグレーテとその母を演じられる中で、“驚き”“怯え”“戸惑い“といった細かな感情をこのラジオドラマの中に添える事で、主人公である、虫に変身してしまったグレゴールの悲しさと、人だった頃の”家族の為に身を削る“グレゴールの尊さ両方を引き立てていました。

また、近藤芳正さん演じるグレゴールの、虫に変身してしまったのに淡々としていて騒ぎ立て無い様子に、ユーモアを感じる場面も多く、冷たさや悲しさの他にも、どこかクスッと笑える暖かさが共存していたそんな物語でした!

このカフカの『変身』は、当時この本を販売していた国では表紙に虫を描く事を禁止していた為、グレゴールが変身した虫の姿ではなく、苦悩し頭を抱えている様子の男性が表紙になっていたらしいのですが、様々な方がこの表紙に対しての考察をされているのであくまでその数ある中の一説としてお考えください。

この様に本には一冊一冊、背景や歴史があり昔の文学に触れる時にその背景や歴史にも注目してみると思わぬ発見や驚きがあるかも知れません。

By  西村成忠

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