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ジョン・デンバーが送った目線のマサカの意味 ~南こうせつさん

コシノジュンコ MASACA

2019年12月22日(日)放送
南こうせつさん(part 2)
1970年にソロデビュー。その直後にかぐや姫を結成し、「神田川」「赤ちょうちん」「芋焼酎」などミリオンセールスを記録。解散後もソロとして「夏の少女」「夢一夜」など数々のヒット曲を発表しています。現在もコンサートを中心に精力的に活動中。今年、音楽活動50周年を迎えました。

出水:南さんは1949年大分県の出身。ご実家はお寺だそうですね?

南:そうです、曹洞宗。禅宗ですね。末っ子に生まれました。兄が2人と姉が1人。

JK:じゃあお経も読めるの?

南:般若心経ぐらいかなぁ? 読めるのは。

JK:でもお経って声を出すから、声の発声練習にもなるんじゃない?

南:あ、そうかもね。あんまり僕は読経とかやってなかったんだけど、葬式なんかがあると子供用の袈裟を着せられて、父についてお参りしてましたね。

出水:こうせつ少年はどんなお子さんだったんでしょう?

南:お寺とは関係なく、田舎に育ちましたから本当に野山をかけめぐって。僕らのころはものすごい人数が多いんですよ。戦後のベビーブームで「団塊の世代」っていうんですよね。だからもう河原でソフトボールするにもものすごく人数が多いから、競争率がすごい!

出水:ええ~!

南:相手が9人、こっちが9人で、なかなか選ばれない。みんな長嶋のサードを守って4番を打ちたいんだけど、ものすごい倍率で!それで僕は応援団長をやってました(笑)

出水:また声を出すほうですね!

JK:それで生まれて初めてコンサートをやったのは?

南:あれは高校のころだったかな? うちの田舎の小学校の講堂でやったんですけど、子供が20円で大人が30円のチケットを作って。とにかくチケットが作りたかったのね! 昔のチケットは全部切符の半券をちぎる・・・のところに税務署のハンコが押してあったんですよ。それで税務署に持って行ったんですけど、ハンコを押してもらうのが嬉しくて! 窓口に持って行ったら「あら、コンサートですね! 頑張ってね~」って。そしたら税務署の人から「これは税金にはひっかかりませんよ、値段が安すぎますから」って同情されちゃって(笑)

JK:1円も取れないわよ、って?

南:それを持って行って、地元のおじさんおばさんや孫たちがみんな集まって、講堂がいっぱいになって、コンサートで歌った。当時大分大学にいた友達のバンドも呼んでね。

JK:けっこう本格的だったわね!

南:そのバンドはベンチャーズとかやってて上手かったの。僕らもエレキで演奏したんですけど、そしたら雷が落ちて電源が止まっちゃって! 真っ暗になっちゃった。そこからが我らの本領。ようするに生ギターっていうのは電気がなくても音が出るからね。「500マイル」を歌ったり、キンストン・トリオとか・・・これはウケましたね!

JK:みんなの反応はどうだったの? そこに来たお客さんは?

南:いやー(^^;) 田舎のおっちゃんは「もう英語の歌はいいから、三橋光春を歌ってくれ」とかね(笑) 「三波春夫の『チャンチキおけさ』のほうがいいな!」とかね。もう賛否両論のコンサートでした(^^;)

JK:でも中にはわかる人もいるのよね?

南:分かる人もいる。10人に1人くらい。「よかったよせっちゃん! ありがとう!」って言ってくれたの。

JK:この番組はMASACAっていうんだけど、いっぱいあるでしょ? 人生のマサカ。

南:ジョン・デンバーっていう有名な歌手がいるんですけどね。世界湖沼会議っていうのが日本で開催されることになって、滋賀県の琵琶湖で開催されたんです。その時に僕もゲストで呼ばれたんですけど、なにしろ世界湖沼会議だからね。「南こうせつさんは日本でしか知名度がない。世界に知名度がある人を誰か知らないか」って相談されて、ポール・サイモンを推したんですけど、スケジュールが入っててダメ。他には?と聞かれたので、「ジョン・デンバーさんがいいと思います」って言ったんです。当時はMr. アメリカって呼ばれてましたからね。グラミー賞の授賞式の司会も3回やりましたし、大統領の就任式も当時はいつもジョン・デンバーが歌ってました。そしたらジョン・デンバーから出演OKが出た!

The Flower That Shattered The Stone

南:僕は会議で初めて会ったんですけど、すごく気が合って、環境問題でいろんな話をしました。ある時2人でご飯を食べに行こうってことになって、タクシーをぱっと捕まえて一緒に乗ったんです。「ジョンはすごいね、あなたくらいのクラスはロールスロイスが迎えに来るのに、東京では僕と一緒にタクシーに乗ってくれた」って言ったら、「私は父から、有名になればなるほど頭を垂れなさいと言われた」って。日本にもそういう言葉があるじゃないですか! だからジョンは大スターなんですよ。それで2人きりでご飯を食べて、ここからが面白いんですけどね。隣に僕が見てもカワイイ金髪の女の子が座ってて、ジョンと一緒にしゃべってた。そしたら何となくジョンが、僕に帰ってくれないかな~っていう目線を送ってきた(笑)男だからわかる! それで「俺、忙しいから」って言ったら、ジョンも僕の顔をろくに見もせず「OK、OK!」って(笑)それがいい思い出です(^^)

出水:Mr. アメリカ!

南:その後ジョンから「一緒に歌いたい」って言われて一緒に歌った。それがジョン・デンバーのアルバムの中にも、デュエットしたのが入ってるんです。「この歌が大ヒットしたら、お前と一緒にグラミー賞の舞台に登ろうね」「いいね!」って話をしたんですけど、その後に死んだんです。飛行機事故で。そういう運命の人。それがマサカですね。知り合ったのもマサカだし、一緒にデュエットしたのもマサカ。

JK:でも素敵な思い出を胸にしまって。それが財産になりますよ。

出水:古希を迎えた今もコンサート活動を行っていらっしゃいますが、年間何本ぐらいコンサートをやっているんですか?

南:今は60本ぐらいですかね。前は本当にずーっと70~80本やってましたけど、今は50~60本ぐらい。

出水:毎週どこかしらに行ってコンサートをしていることになりますね! お客様は同世代の方が多いんですか?

南:そうですね、圧倒的に同世代が多いですね。「神田川」のころに青春時代を過ごした人たちが、今は定年退職している。やっぱり青春時代の歌を聴くと、みなさん血が騒ぐと言うか、思い出がよみがえってくるんですね。本の中にも書いたんですけど、懐かしい歌や青春時代の1曲を歌うと、それが明日を生きる薬になるんです。過去を振り返るっていうことじゃなく、明日に向かう薬。

JK:青春時代の若さが、今もあるから大丈夫! って感じになるのね。歌って不思議。見えないのに、何かが生じるもの。

出水:南さんって表情も、お顔つきも、すごく若々しくいらっしゃって。これも歌の効果かなって思ったんですけど、ご自身ではいかがですか?

南:いやぁ~、出水さんからそう言ってもらって、今日は来てよかった!!

JK:今日最高のお土産ね(笑)

出水: 現在もツアー中でいらっしゃいますが、50周年ということで特別な企画はあるんですか?

南:何も特別なことはないんですけど、今回は新しく出したアルバムを中心にやって、当然ながら「神田川」とか「妹」とか「夢一夜」とか過去のヒット曲を織り込んで歌うんですけど、すごく印象的だったのが、コンサートで前のほうのお客さんが遺影をもっていらっしゃる。あれは歌いづらいですね(^^;)

JK:ああ、たとえばご自分のご主人とかに聴かせてるのかしらね?

南:こんな正面で、見えるところに遺影を持っていられるとね(^^)

JK:やっぱりコンサートで新しい歌ばっかりだと、ちょっと物足りないっていうか、最後にやっぱりこれを聴かないと帰れない!っていうのがあるじゃない?

南:そうなんです! それは歌わないとだめよね。本当にそう思います。お金だまし取られた感じになっちゃいますからね(笑)「神田川」は入場料金の中に入ってるんですよ! だから歌います!

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デビュー50周年記念
南こうせつコンサートツアー2019 ~いつも歌があった~

スケジュール、チケット情報はこちらから
http://www.kosetsu.com/schedule/

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出水:振り返って、この50周年はどんな1年でしたか?

南:たしかに、50周年ツアーコンサートをやり、本も出し、9月28日はそれを記念してサマーピクニックっていう野外コンサートもやり・・・サマーピクニックは1981年からずーっとやってきたコンサートなんですけど、それを再現したコンサートを福岡県の海の中道っていう海辺でやったら、全国から大勢の方がお越しくださって。今までいろんなゲストの方に来てもらったんですよ。井上陽水さんとかサザンオールスターズとかBOOWYとか。今回も森山洋子さんとか長渕剛とかビギンとか森高千里さんとか、ももクロだったり加山雄三さんだったり、いろんな人が来て盛り上げてくれました。

出水:来年に向けて目指しているビジョンはありますか?

南:・・・オリンピックがありますからね! オリンピックがややもするとビジネス化してしまっているところもあるんですけど、第一線でスポーツする人たちはみんな真剣にやってるからね。

JK:でもスポーツって文化でしょ。だからスポーツだけじゃなくて、文化の面でばあっとやらないと。スポーツは勝ち負けだけど、文化は勝ち負けじゃないもの。

南:すごいよくわかります。歴史が動いていくっていうときは、政治家があっち向け、こっち向けと言ったり、いろんなヒーローが出てきたりしましたけど、まず先行するのはアートなんですよ。必ずアート。その人たちのインスピレーションを作っていくものが先行するんです。だからそういう意味で、オリンピックというひとつの国際的な行事がある中で、何か出来たらいいですよね。

=OA楽曲=

M1. カントリー・ロード / ジョン・デンバー

M2. 満天の星 / 南こうせつ

「コシノジュンコ MASACA」
TBSラジオで、毎週日曜17:00-17:30放送中です。ラジオは、AM954kHz、FM90.5MHz。パソコンやスマートフォンでは「radiko」でもお聴きいただけます。