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ゲスト・長野里美さん、名のない花が見つめる純愛とは…【椅子直しの女】

ラジオシアター~文学の扉

毎週日曜、夜9時からお送りしている
【ラジオシアター~文学の扉】

今週はゲストに女優の長野里美さんをお迎えして、モーパッサンの短編「椅子直しの女」をお届けしました。

今回の作品で長野里美さんは、❝椅子直しの女❞ ❝侯爵夫人❞ を演じられました。
その中でも椅子直しの女は、徐々に少女から女性へ、女性から老女への変遷、声色の使い分けに泣き方、声のトーンなど、はっきりと椅子直しの女の歳の変化が表現されていて、物語と共に実際に長い時間が流れたのではないのか?と思うほど物語の中に引き込まれました!

物語の中の椅子直しの女は初恋の相手❝シューケ❞を思い続け、苦しい中でも働いて彼に何かを遺したい、そんな美しく純度の高い恋心を持っていました。
しかし、その恋心を実らせる事が叶わずとも負の感情をぶつけず、ひっそりと遠い所から
シューケを想うその在り方は、庭先にそっと静かに咲く花を彷彿とさせ、美しさがわかる人にしか伝わらない名のない花の様に儚くも美しい登場人物でした。

中嶋朋子さん演じるシューケは、薬屋の息子で良い家柄の出身です。シューケも少年から青年、青年から老人へと歳が移り変わります。それぞれの年齢で、無邪気な一面、誠実な一面、差別的な一面を感じ、椅子直しの女とは対照的な人のある種の成長と変貌を強く感じさせる役所でした。

お二人の役の年齢に合わせた声の変化や交わる事のない役同士の心の距離など、繊細に表現され目を閉じるとまるで情景が浮かぶ様な素敵なラジオドラマでした!

今回のラジオドラマではお二人ともシューケと椅子直しの女以外のキャラクターも演じられていましたが、年齢に合わせた声を出すだけでなく、メインでは無い同性のキャラクターにどの様に個性をつけるかが楽しかったと仰っていました。

By 西村成忠

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