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「ビートルズの遺伝子を受け継ぐ名曲たち『ビートレスク』特集」(高橋芳朗の洋楽コラム)

ジェーン・スー 生活は踊る

音楽ジャーナリスト高橋芳朗さんによる洋楽コラム(2019/12/06)

「ビートルズの遺伝子を受け継ぐ名曲たち『ビートレスク』特集」

POWER TO THE POP

ビートルズの遺伝子を受け継ぐ名曲たち『ビートレスク』特集/span>http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20191206123515

radikoで放送をお聴きいただけます(放送後1週間まで/首都圏エリア無料)

【高橋芳朗】
本日はこんなテーマでお送りします! 「ビートルズの遺伝子を受け継ぐ名曲たち『ビートレスク』特集」。先週水曜日、11月27日にビートルズのDNAを継承する楽曲を集めた日本独自企画のコンピレーションアルバム『Power to the Pop』がソニーミュージックよりリリースされました。

【ジェーン・スー】
いまどき懐かしいね、このケース。

【高橋芳朗】
うん、CD2枚組のね。

【ジェーン・スー】
CD2枚組の分厚いケース。そして中には解説がびっしり書かれたブックレットが入っています。

【高橋芳朗】
『Power to the Pop』はCD2枚組で計41曲収録、価格は税抜き3000円。ディスク1は70〜80年代の曲、ディスク2は90年代の楽曲が中心で。収録アーティストはトッド・ラングレン、チープ・トリック、エレクトリック・ライト・オーケストラ、エルヴィス・コステロ、そしてもちろんオアシス。

【ジェーン・スー】
ディスク2の最後がオアシスの「Don’t Look Back In Anger」っていうね。

【高橋芳朗】
やっぱりこの手の企画となると最後はオアシスに飾ってもらわないとね。そんなわけで今日はこの『Power to the Pop』にちなんでビートルズの影響を強く感じさせる曲を紹介していこうと思いますが、こういうビートルズの影響下にある曲、ビートルズのオマージュソングを海外では「ビートレスク」(Beatlesque)と呼んでいるんですよ。「ビートルズ風」みたいな意味ですかね。英語版のWikipediaには「Beatlesque」でページがあるぐらい定着しているワードになります。

まずは、そんなビートレスクな曲をコンピレーション『Power to the Pop』から紹介したいと思います。ビリー・ジョエルの「Laura」。1982年の作品です。こちらは日本でも人気の高いアルバム『The Nylon Curtain』の収録曲。リリース当時、ビリー・ジョエルは「これは僕にとっての『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』みたいなアルバムなんだ」とコメントしていたそうです。

M1 Laura / Billy Joel

【ジェーン・スー】
ビートルズ愛にあふれていますね! ほとばしってる!

【高橋芳朗】
「ビリー・ジョエルにこんな曲があるんだ!」って驚かれている方もいるかもしれないですね。『The Nylon Curtain』には他にもこうしたビートレスクな曲があるので、そういう観点から改めて聴いてみるのも楽しいと思いますよ。

ここからはわたくし高橋芳朗が選んだビートレスクな曲をかけていきたいと思います。ただ、単にビートレスクと言ってもビートルズは時期によって異なるサウンドを打ち出していましたからね。ここではビートルズのキャリアを初期・中期・後期にわけてそれぞれのビートレスクな曲を選んでみました。基本的にビートルズがまだ活動中に発表された曲で統一しています。

まずはビートルズ初期編。1963年の「She Loves You」あたりをイメージして聴いてもらいましょうか。

BGM She Loves You / The Beatles

ここで選んだビートレスクな曲は、ニッカボッカーズの「Lies」。1965年の作品です。ニッカボッカーズはニュージャージー出身の4人組ロックバンド。これは当時のビートルズ旋風の煽りをもろに受けたような曲で。この手の企画があると真っ先に取り上げられるような定番ですね。ビートルズをちょっと荒削りにした感じかな?

M2 Lies / The Knickerbockers

【ジェーン・スー】
ビートレスクですねー。

【高橋芳朗】
フフフフフ、ビートレスクですね。1965年リリースというのがまた興味深いですね。全米チャートで20位まで上昇するヒットになっているから、きっとビートルズのメンバーの耳にも入っているのではないかと。

【ジェーン・スー】
コーラスワークがまたビートルズっぽいんですよね。重ね方とか。

【高橋芳朗】
ちょっとガレージロック風というか、荒々しさがあるところがニッカボッカーズ独自の魅力になっているんじゃないかと思います。

続いては、ビートルズ中期編。サイケデリック時代ですね。ここでは1966年のアルバム『Revolver』のオープニングを飾る「Taxman」をイメージしてもらえますと。

BGM Taxman / The Beatles

【ジェーン・スー】
私、小学生のころ家でこの曲かけてひとりで踊ってたよ。

【高橋芳朗】
おー、センスのいい小学生ですね。

【ジェーン・スー】
親が持っていた数少ないビートルズのレコードで。

【高橋芳朗】
ビートルズの中でもとりわけファンキーな曲ですよね。そして、ここで選んだビートレスクな曲はビージーズの「In My Own Time」。1967年の作品です。ビージーズは映画『サタデー・ナイト・フィーバー』でおなじみのあのビージーズ。

【ジェーン・スー】
へー、ビージーズにビートレスクな曲なんてあるんだ!

【高橋芳朗】
ビージーズのインターナショナルでのデビューアルバムに収録されている曲ですね。ビージーズにもこんな時代があったということで。

M3 In My Own Time / Bee Gees


【高橋芳朗】
では最後、ビートルズ後期編です。参考音源としては、1969年のホワイトアルバムから「Blackbird」を用意しました。

BGM Blackbird / The Beatles

ただ、これから紹介する曲は「Blackbird」に似てるといえば似てるんですけど、どちらかというとトータルでの後期ビートルズ感といいますか。もっと言うならポール・マッカートニーの初期のソロ作品のイメージでしょうか。

選んだ曲はエミット・ローズの「Somebody Made For Me」。1970年の作品です。エミット・ローズはイリノイ州出身のシンガーソングライターで、よくポール・マッカートニーと比較されることの多いアーティストですね。前の2曲が割とストレートなビートルズのオマージュだったのに対して、この「Somebody Made For Me」はビートルズからの影響をエミット・ローズならではの良さに見事に昇華しています。

M4 Somebody Made For Me / Emitt Rhodes

【ジェーン・スー】
思わず堀井さんも私も聴き入ってしまいました。

【高橋芳朗】
これは素晴らしいでしょ? しっかりとビートルズ感がありながら、エミット・ローズ独自の良さもちゃんと発揮されているという。

【堀井美香】
いい曲ですね。これはひとりのアーティスト?

【高橋芳朗】
ソロアーティストですね。その流れで紹介すると、YouTubeのこの曲のコメント欄におもしろいことが書いてあって。「The guy didn’t have his John Lennon」(この男には彼にとってのジョン・レノンがいなかったんだな)と。確かに、そういう才能を感じさせる曲なんじゃないかと思います。

そんなわけでわたくしの選曲で3曲聴いていただきましたが、興味を持たれた方はぜひコンピレーション『Power to the Pop』もトライしてみてください。2019年は『Abbey Road』のリリース50周年や映画『イエスタデイ』の公開などもあってビートルズの話題が非常に多い一年でしたが、2020年も解散50周年ということでまたいろいろなビートルズ関連の企画が組まれるんじゃないかと思います。

―― ◇ ―― ◇ ―― ◇ ―― ◇ ―― ◇ ―― ◇ ――
当ラジオ番組では「日々の生活に音楽を」をコンセプトに、音楽ジャーナリスト・高橋芳朗さんによる洋楽選曲を毎日オンエア。最新1週間のリストは以下です。

12月2日(月)

(11:07) You On My Mind / Swing Out Sister
(11:24) Say it’s Not Too Late / Matt Bianco
(12:15) Astrud / Basia
(12:51) Sugar Finney / Everything But the Girls

12月3日(火)

(11:04) The Weight / The Band
(11:24) Lay Lady Lay / Bob Dylan
(11:37) Get to You / The Byrds
(12:17) I Am a Child / Buffalo Springfield
(12:49) Sunlight / The Youngbloods

12月4日(水)

(11:05) Goody Two Shoes / Adam Ant
(11:25) Stand By / Roman Holliday
(11:36) Rebels Rule / Stray Cats
(12:15) Pretty Neat Come On / The Shakin’ Pyramids
(12:50) Ice Cold / Restless
The Impressions – It’s Alright (1963)

12月6日(木)

(11:05) It’s Alright / The Impressions
(11:26) Love Train / Jackie Wilson
(11:36) Would You Love Me / Barbara Lewis
(12:15) Let’s Turkey Trot / Little Eva
(12:51) Rhythm / Major Lance

12月7日(金)

(11:03) You Fooled Around / Sister Sledge
(11:25) If You Feel Like Dancin’ / Kool & The Gang
(11:35) I Don’t Know If It’s Right / Evelyn Champagne King
(12:14) Give Your Love a Chance / Narada Michael Walden