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こんにちは機能?電波が届かなくても使える!海と山の遭難対策

森本毅郎 スタンバイ!

大型の台風10号が、今日にも西日本に上陸する見通しとなっていますね。数日前から、この台風の影響で高波が発生し、海で死者や行方不明者が出る事故も相次いでいます。今回は、そういった海の事故を減らすための画期的なシステムを開発している企業に取材してきました。8月15日TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」(月~金、6:30~8:30)の「現場にアタック」で取材報告しました。


★海の中でもみちびき

M・S・K株式会社 代表取締役、水野尚淑さん
私ども今回開発しましたのは、救命胴衣に「みちびき」の受信機に対応した位置情報の発信システム。海におぼれた時に、「塩分センサー」ですとかボタンを押すと、自分の現在の緯度・経度がそこの近隣に発信をすると。それを受けた漁船ですとか、プレジャーボートの組合の人たちが、それを発信した位置情報を基に救助に向かうというシステムで、従来ある携帯電話の届かない所でも、利用料金発生しないで自由に使えるようなシステムです。

名刺ケースくらいのサイズの発信装置を救命胴衣の肩の部分につけることで、その人の位置情報がグーグルマップ上に表示されるというシステムです。

去年から運用開始された日本版GPSの衛星「みちびき」を活用することで、海の中の、携帯電話の電波が届かない場所でも、位置情報が伝えらえれます。

しかもこの装置には「塩分センサー」がついていて、そこが淡水か海水か感知して、海だと判断した場合、自動的に位置情報を起動させるという仕組みです。

★コストがかからない!?

この装置のさらに画期的な点について、再びMSK株式会社の水野さんに聞きました。

M・S・K株式会社 代表取締役、水野尚淑さん
日本の製品って高くていいものはあるんですけども、みんなが普及するにはそこそこの機能で、そこそこの価格で買えないとなかなか普及はしないんでね。私どもは海という所と衛星を通して使うという事であれば、対象は全世界に広がると思っているんで、日本だけが普及するのではなくて衛星を通して世界中の人たちが、その利用に預かるといいますか。利用できる。そのためにはコストを低くしないとなかなか普及しないという現状の下、この機能で安くした次第です。

今ある救難信号の発信装置は、衛星電話などを使うため利用料金が高く、なかなか普及していないという現状があります。そこをなんとか解消するために余分な機能を全部省いて、自分達で安くできる方法を考えたそうです。

またMSKは社員8名の小さい会社で、管理コストもかからないという点でもメリットが大きいということです。こちらの装置は、年内に完成予定だそうです。

★ヤマップの新機能 みまもり機能!?

そしてこの時期は海だけでなく山でも遭難事故が相次いでいますが、そこで今度は、山での画期的な遭難対策を取り上げます。

登山用の地図などが利用できるアプリ「ヤマップ」が、先月から新たに搭載した「みまもり機能」。どういうものなのか。株式会社ヤマップの森脇誠智さんに聞きました。。

株式会社ヤマップ 森脇誠智さん
去年、何件か、ヤマップを使っているご家族の方とかから「山で遭難したみたいなんですけど、居場所分かりませんか?」というようなお問い合わせが何件かあったんですけど、ヤマップの当時の機能では位置をお伝えすることが残念ながらできず、どうにかしたいという所が開発に至ったきっかけとなります。まず山の中で活動中に自分の位置をヤマップのサーバーに送ることができて、かつ他の人とすれ違ったときに、すれ違った地点での位置を交換して、すれ違った地点がたとえオフライン、電波が届かない場所であっても、お互いどちらかが電波が届く場所に移動すると、すれちがった人の位置を送れると。

山の中も海と同じく、電波がつながらない場所が多いので、遭難した時になかなか位置が分からないという問題があります。ですがヤマップのアプリをスマホにダウンロードしている人同士がすれ違うことで、自動的にその場所が記録され、すれ違ったどちらか一方が電波の届く場所にたどり着いた時に、位置情報が予め登録してある家族や友人のメールアドレスに届くという仕組みです。

この、すれ違いを発生させるためのシステムの名前が「こんにちは機能」という可愛らしい名前なのですが、これは、山の中ではすれ違った人とあいさつする文化があって、その構図がこのアプリにも反映されているということなんです

★価格は…無料!?

ヤマップの「みまもり機能」。さらなるメリットについて森脇さんに聞いたところ、先ほどの海の遭難対策との共通点も見えてきました。

株式会社ヤマップ 森脇誠智さん
現状、衛星を使った通信を使って、電波が届きにくい位置の情報を共有するという方法も考えられるんですけども、コストという意味だと、今のヤマップのアプリに組み込むと、そもそもユーザーさんにとってみると、アプリだけで完結する機能ですし、ヤマップの場合価格も無料で提供できるということで、今回実装した見守り機能のほうが、ユーザーさんにとってはメリットが大きいのではないかと考えております。

山の遭難対策も海の遭難対策も、今考えられている方法は「コストがかかる」という課題があり、そこを解消するための方法が、小型で安い発信装置や、無料で使えるアプリ、ということなんですね。