夏休みがスタートして2週間。計画性のある子は、そろそろ宿題や自由研究に手を付け始めたり、もしかしたら「もう終わってる!」なんてご家庭もあるのかもしれません。これから自由研究に手を付けようと考えている方、そしてテーマに悩まれている方、ぜひ図書館を活用してみてください。図書館では今、自由研究のための様々な取り組みをしています。そのひとつが、ジェーン・スーさんの育った街、文京区にある「文京区立小石川図書館」です。
自由研究の強い味方「調べる学習」
100年以上の歴史を誇る小石川図書館で行なわれているのが「調べる学習」。図書館の大切な機能の一つ、『自分が知りたいことを調べる』、そして『自分の考えのもとを作る』ということを改めて知ってほしいと企画したもので、7月末には小学校3年生から中学生までを対象とした「調べる学習おうえん隊」が行われました。地域の学校図書館や公共図書館に勤務している司書が講師となって調べ方などを教えてくれるもの。
どういうものかというと…
20人程度の子どもたちが各班にわかれて、「植物」「たべもの」「建物」など、くじ引きで決まった大きなテーマの中から自分がイメージする言葉を考えます。「植物」なら「ひまわり」など。そこから、自分が調べたいテーマくを絞り込みます。
例えば先ほど選んだ「ひまわり」からイメージを膨らませ「同じ場所に生えてるひまわりは、なぜ同じ方向を向いているのか」とか。「ひまわりはいつまで咲くのか」「ひまわりには黄色以外にもあるのか」とか。
こうやってテーマを決めて、各自で図書館の資料を使って調べます。それをまとめて、発表するまでを1日かけて行うのが「調べる学習おうえん隊」。
テーマを決めることが難しい自由研究。子どもたちにちょっとしたきっかけを与えることで楽しく、自発的に学ぶことサポートをしてくれます。ここで調べるということの基礎を学んでおけば、大学の卒論にも活用できそうです。
ただ残念ながら、今年の夏休みの「調べる学習」の申し込みはすでに終了してますが、館内には過去の作品もありますので、ぜひ参考にしてみてください。また、多くの図書館で夏休み中、自由研究を助けてくれるような企画が行われていますので、お住まいの近くの図書館でも同じような取り組みをやっているか調べてみてください!
小石川図書館の「育児コンシェルジュ」
小石川図書館では独自の取り組みをしているということで、館長の山田万知代さんにお話を伺ってみました。
「この辺子育て中の方がすごい多いんですが、図書館が古くてエレベーターがないんですよ。ベビーカーを持った方にとってもご不便なってるので週に2日だけですが、育児コンシェルジュという保育士の資格を持った人に来てもらい、簡単な子育ての相談を受け付けています。深刻な悩みじゃないなくてもやっぱり人に話すことで『こんな悩んでたんだな』とか気がつくこともありますし、育児書などをご紹介することで少しでも悩みが解消できればいいなと思っています」
育児コンシェルジュは黄色いエプロンが目印。
図書館は本を無料で貸したり宿題をする場所だけではなく、地域住民に正しく情報にアクセスできるよう手助けしてくれる場所でもあります。ぜひ、この夏はお近くの図書館に足を運んでみてはいかがでしょうか!