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放送中

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米軍属女性遺体遺棄事件。日米首脳は沖縄の声をどう受け止めるのか。

森本毅郎 スタンバイ!

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忙しい朝でもニュースがわかる「森本毅郎・スタンバイ!」
(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)
7時35分からは素朴な疑問、気になる現場にせまるコーナー「現場にアタック」。本日5月26日(木)はレポーター阿部真澄が『沖縄・嘉手納基地前で行われた抗議集会』を取材しました。

阿部真澄

現場にアタックレポーターの阿部真澄

★日米両政府に訴えたい「基地の撤去」

沖縄で起きた、アメリカ軍族の男による女性遺体遺棄事件。これについて、安倍総理とアメリカのオバマ大統領が昨日の夜、日米首脳会談の中で話合いを行いました。この会談に沖縄の声を届けようと、沖縄では昨日の昼過ぎから嘉手納基地前で主催者発表4千人規模の緊急抗議集会が開かれましたので、皆さんの声を取材してきました。まずは、「日米政府に訴えたい」という声です。

「(男性)沖縄では強姦・事件が延々と続いている。私の娘も海兵隊に交通事故でひどい目に遭って重症。何も変わらない。だから、全基地撤去以外にはない。」
「(男性)仕事を抜け出してきた。沖縄の事件は日米間は、見えなくしたい部分だと思う。今回政府の動きは早いように見えますけど、表面上の中身のない対応。とにかく、基地をなくしていくこと!」
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抗議集会の様子

はじめの方が言っているように事件の数は多く、沖縄県によりますと、1972年の沖縄の本土復帰以来、去年までの43年間で米軍・軍属による殺人・強姦などの「凶悪事件」は574件に上ります。県の皆さんは、「43年間何も変わらない」という意識を持っています。さらに、2人目の方のように、昨日のような会談も「表面上の中身のない対応だ」という方が多かったです。

翁長知事が希望したオバマ大統領との面会は実現しなかったですし、オバマ大統領の言う「再発防止のためにやれることは全てやりたい」という発言については、日本の政府もこれまで繰り返していて、先日、翁長知事は「やれないことは全てやらないと言っているに等しい」批判しました。こういった現状を受けて、県民の方達は結局は基地の撤去しかないと、集会で訴えていました。

★沖縄県の人たちが感じる「占領意識」

「(男性)第二次世界大戦で、自分たちが勝ち取った島だという占領意識がアメリカ軍に残っている。残ってしまうと、ここに住んでいる人たちの命の補償とか、人権がないがしろ。安倍政権もそれを重んじているならきちんとしてほしい。」
「(女性)沖縄に全部おしつけるという施策が頭にくる。基地のこと。本当に愚弄している。「うしえんなよ沖縄」は「ばかにするなよ」という意味。ここのことを、日本もアメリカも植民地としか思ってない気配がある。どうして他県並みに扱わないのか! 沖縄に74%の割合で押し付けてるのはどう考えたって占領意識でしょ。日本政府と、もちろんアメリカと。」

先日の会見で翁長知事も「軍人・軍属が占領意識を持って県民を見ている」と批判していましたが、実際、そう感じている方は多く、それどころか、「日本政府にも占領意識が見える」と言う人もいました。そしてこうした声は、戦争を経験した方や、沖縄にずっと住んでいる年配の方に多く見られました。

★若い人達の複雑な心境

集会には大学生や20代の女性2人組みなど、若い人も来ていました。

「(女性26歳)同じ20代として、もし自分だったらと考えると被害者の女性の気持ちを思うと切ない気持ちになる。私も住んでいる地域がすぐそばに基地があって、高校生の頃、学校から家まで歩いて帰る途中に基地がある道を通ってて、基地の中を見たら、訓練していたのか、銃を道のほうに向けて構えてた銃口がこちら側に見えたので、一瞬怖いと思ったけどそういうのも正直・・・そういうもんなのかなと思って。沖縄がガマンしないといけない状況っていうのはあるのかなと思う」
「(男子大学生)僕らと同じ女の子が仕事終わってジョギングしてたら殺されるって。この女の子の死と向きあわずに卒業しても幸せなんてないと思ったし、次はボクや大切な人が犠牲になるかもという現実を突きつけられた感じ。まぁ。難しいですよね・・・怒りはあるし、ずっと基地があって、反対っていう人いっぱいいますけど変わらない現実としてあるんだろうなとか、部分的には容認しないといけないんだろうなと思う。これが沖縄の現実かって感じ」
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20代女性も多かったです

「変わってほしい!」という意志で訴えながら「変わらない現実もある」という複雑な心境だったのですが、「それでも若い人たちが声を上げることが重要だから来た」と言っていました。また、世代を問わず共通していることは声を出して、県外の人に知ってもらうことが大事ということでした。

★事件以降、ある行動に出た女性

6歳くらいの娘さんを連れて来ていた女性にお話を伺いました。

「一番悲惨なかたちで事件がおこってしまって・・怖いですよ。あのあとネットで書き込みがあって「夜中に歩いてたほうが悪い」とか、たくさんバッシングがあるが、夜8時とか9時は、中学生、高校生も塾帰りで歩くなのに、こんなことがあるせいで、普通の暮らしをしちゃいけないって、なんで私たちがバッシングを受けなくちゃいけないんですか・・・普通の生活ですよ。夜走ってた友達は、今走ってないです。私、事件の直後から毎日「黒い服」着ています。こんな悲しいこと起こってほしくないし、このままにしていたらまた忘れる・・・抗議集会やって県民大会が終わったら、また忘れてしまう。みんな子育てが忙しいし、私だって忘れてしまう。だから、忘れないために、毎日何を着ようかなって決めるときに「黒」に手が伸びたら覚えてられる黒を着てください、とネットで呼びかけたら、黒い服を着る人が増えてる。」

この「黒い服を着る活動」を女性はインターネット上で呼びかけていて、今では県外や海外の人も賛同し、広がっているようです。

日米両政府には何を言っても伝わらないから、自分は声を上げる!という人、沖縄にこられなくても、一緒に事件を忘れないという行動が事件を風化させない一つの抗議だという女性、抗議集会ではそれぞれの抗議の仕方が見えてきました。

(取材・レポート:阿部真澄)


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