お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

放送中

放送中


  • 放送ログ

人前での食事が苦痛と感じる「会食恐怖症」を知る▼人権TODAY(2019年6月29日放送分)

人権TODAY

毎週土曜日「蓮見孝之 まとめて!土曜日」内で、8:20頃に放送している「人権トゥデイ」。様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

人前で食事ができない・・・

 「会食恐怖症」をご存知でしょうか。人前でご飯を食べる時に耐えがたい不安や恐怖を感じて様々な症状が出てしまう病気です。神経症の一種である社交不安症の1つに分類されていて、精神科や心療内科で治療対象となる精神疾患になります。
 先日、港区内でその当事者が集まる会合があったのですが、お話をされた山口健太さんは、学生の頃に会食恐怖症になった経験があり、薬を使わずに克服されたということです。現在は日本会食恐怖症克服支援協会を立ち上げ、カウンセラーとして活躍されています。

山口健太さん

「会食恐怖症」は、どんな症状が出るのか。山口さんは・・・

症状の出方は人それぞれなんですけど、例えば飲み込めなくなっちゃうとか、吐き気がものすごい収まらなくなってしまったりとか、震えが止まらなくなってしまったりとか、そういった症状が出てしまいます。例えば、こうやって人前で話すのが苦手な方も結構多いと思うんですね。人前で話す時に手が震えたりとか、すごい汗をかいて緊張して、動悸がしてドキドキしたりとか、そういったことが会食の場面で起きてしまうみたいな、そういう風なイメージを持っていただくと何となくわかりやすいんじゃないかと思います。

会合には30人ほどの当事者らが集まった

きっかけは、行き過ぎた完食指導

 山口さんが「会食恐怖症」になったきっかけは、高校時代の部活での出来事にあります。野球部の合宿で「食事もトレーニングのひとつ」という考えのもと、大量のご飯を食べなければならなかったそうで、実際には食べることが出来ず、顧問の先生に怒鳴られてしまったのです。その後、食べることがプレッシャーになってしまい、食堂に入るだけで吐き気がこみ上げ「いただきます」のタイミングで、もどしてしまったこともあったということです。

 こうした、残さず食べる「完食指導」が原因のひとつなんだそうです。参加した人からはこんな声も聞かれました。

参加したお母さんの声

娘が給食が食べられなくなってしまって。先生からの「給食を完食しなきゃいけない」っていう圧力がすごくて。その先生が給食をひっくり返したり、「ごちそうさま」をさせないっていうのをやっていて、それで食べられなくなってしまったというのが原因ですね。そこからだんだんひどくなって、家以外では食べられなくなってしまって。今はお弁当を食べてる
。お弁当は残してもいいし、私が作ってるので気持ちが楽になるみたいで、囲いがある所で1人で食べてる感じです。

 給食の完食指導についても山口さんに聞くと、先生側の指導が問題視されがちだけれども、先生も被害者だといいます。学校で「残さず食べよう」という取り組みがあるものの、先生はどうしたら残さずに食べられるようになるか研修を受けているわけではない。どうすればいいかわからないから、「食べなさい!」と強く言うことになってしまっている。そこが問題だとしています。

 そして、原因は家庭にもあるというのです。

横山真香さん

母娘関係改善カウンセラー・横山真香さんの話

例えば小さい頃から夫婦間の仲が悪くて食事の時になるとケンカばっかり。自分の頭の上を罵声とかひどい時はお皿が飛んだりとかっていう中で食事をしていた。またはだんだん大きくなると、その夫婦関係の冷ややかな冷たい空気の中での食事に、自分がピエロとして笑わせたりとか、道化をやってなんとか食卓を盛り上げてた人が結構いるんですね。そういう方たちって、食卓=緊張、怖い、トラウマとして記憶に刻み込まれているんですね。

症状を克服するには?

山口さんはこんなアドバイスをしているそうです。
 ●タイプに合わせた行動を提案。
 「残しちゃだめ」と思っている人には「残してみる」ぐらいの気持ちで会食に行ってみる。
 ●前向きな考え方に変える。「疲れて最悪だった」→「疲れたけど頑張れた」
 ●環境・自分の状態を高くする。 普段の嫌なこと、ネガティブなことを取り除く。

 そして周りの接し方も重要です。「食べなよ」とあおるような言葉はNG。「無理しなくていいよ」と一声かけてあげるといいそうです。また、会食恐怖症は見えるものではないので、当事者が周りに伝えないと理解されません。しかし、病気の知識のない人に「会食恐怖症」と言っても理解されにくいですから「人前で食事をするのが苦手なんだよね」と分かりやすい言葉で伝えるといいそうです。

 ほとんどの人はみんなで食事をすることは苦痛ではないし、逆に何が苦痛なのかと思うはず。「会食恐怖症」を知ることで、少しでも食事は苦痛というイメージを減らしてあげたいですね。

(担当:進藤誠人)

■日本会食恐怖症克服支援協会

fr

■横山真香さんによる母娘問題専門カウンセリング
https://shinkos.jimdo.com/