TBSラジオ
『TOMAS presents High School a Go Go!!』(毎週・月曜夜9時~9時30分)
「High School a Go Go!!」は、「学校」を取りまく
いろいろな話題にスポットを当てて、高校生の興味ある話題や悩み、
そして疑問などを直撃取材する「高校生活応援プログラム」です。
ハイスクール・ア・ゴー・ゴー、通称「ハイゴー」です。
▼メインパーソナリティ:TBSアナウンサー・石井大裕
▼2019年3月11日(月)放送後記
スタジオは、高校2年生の小林萌夏(こばやし・もか)さん、
高校2年生の太田瑞希(おおた・みずき)くんとお送りしました。
<高校生の主張>
毎回、TBSラジオキャスターが首都圏の高校に伺い、現役高校生たちに
学校生活にまつわる話題を取材します。
今週も、神奈川県川崎市、東急・JR武蔵小杉駅近くにある共学校、
「法政大学第二中・高等学校」をお訪ねしました。
「法政大学」の付属校で、「10年一貫教育」を掲げ、
受験にとらわれずに勉強に取り組み、自由な時間を
課外活動、部活動に活用している学校です!
今回も高等学校の「放送部」を、TBSラジオキャスターの
田中ひとみが取材しました。
校内にある本格的なラジオスタジオで、
部長の野口紗梛さん、安田陸くん、齊藤美月さん、
そして本間理央さん(いずれも2年生)にお話しを伺いました。
田中キャスター
- 「学校生活について伺います。変化したことや特色のある授業について教えて下さい」
- 生徒
- 「男子校だったのが共学化しました。さらに新校舎に建て替えられました。僕は入学試験を受けて中学校に入りました。その時は男子校だったのですが、高校1年生になったら突然、新しい校舎で、まわりに女の子がいるようになり、制服や校則も変わりました」(安田くん)「大学進学に向けて『0限授業』があります。大学に進学するため、『TOEIC』の成績を上げることを目的に、朝の8時20分から40分までの20分間を『0限』と言って、英単語の聞き取り、発音などを学んでいます」(齊藤さん)
田中キャスター
- 「将来の目標や夢を教えてください」
- 生徒
- 「放送部に在籍して、映像や言葉など、いろいろな媒体を通して何かを伝えてくることが出来たので、大人になっても何かを通して、自分の気持ちや着想を誰かに発信出来る職業に就きたいです」(安田くん)「もともと、この学校に入りたかった理由が『英語に力を入れている』という点でした。将来は、英語を活かした職業、海外に関する仕事をしたいです」(本間さん)「放送部での経験を活かせる職業に就けたら良いですね。取材に行って、いろいろな方にお話しを伺っているので、そうしたお話しも活かせるような職業に就きたいです」(野口さん)「放送部の活動でアナウンスをやっているので、声を活かした職業、とくにラジオの仕事に就きたいです。ラジオはアットホームな雰囲気がありますね」(齊藤さん)
「Nコン」ドラマ部門で全国優勝した作品の「主演コンビ」です
<なんでも課外授業>
「学校ではあまり教えてもらわないかもしれないこと」を
ゲストを招いて色々と教えてもらうコーナー。
今回は、「言葉のスペシャリスト」をお迎えして、
「日本語の書き方、読み方、使い方」について学びます。
スタジオには、朝日新聞メディアプロダクション校閲事業部長の
前田安正(まえだ・やすまさ)さんをお迎えしました。
「校閲」とは、編集が終わり、印刷する前の原稿について、
誤字や脱字、間違った表現が無いかどうかを確認し、
校正する仕事です。いわば、発行前の「最終チェック役」です。
11日の放送では、面接の際の「言葉遣い」や、
「小論文の書き方」など実践的なことについて伺いました。
前田安正さん。
神奈川県出身。早稲田大学を卒業後、朝日新聞社に入社。用語幹事や校閲センター長などを歴任、2016年に朝日新聞メディアプロダクション校閲事業部長に就任されました。また、日本語や漢字についてのコラムも担当するほか、企業の文書コーチングなども手掛けるなど、活躍の場を広げています。ベストセラーとなった著書も多く、先月には、朝日新聞出版から「ヤバいほど 日本語知らないんだけど」を出されています。
- 石井大裕アナウンサー
- 進学などで、この先、面接を受ける高校生も多いですね。「言葉遣い」などについて教えて下さい
- 前田安正さん
- どうしても緊張しますから、余計にギクシャクした言葉を使ってしまうことも多いですけれども、もちろん、まずは、やはり基本的なところを勉強しておくのは大事ですね。その上で、肝心なのは、相手の心に響くかどうかですから、自分の思いを素直にストレートに伝えること、多少、言葉遣いが間違っていたとしても、自分の思いを、どういうふうに言葉に載せてゆくかを改めて考えてみてはいかがでしょうか。「この言葉を使えば絶対に良いです」というのは無いですね。それがあったら、すべてマニュアル化されて「よろしかったでしょうか」「させていただきます」ばかりを使ってしまうことになる。これは、なだらかではないですよね。ストレートに、素直に持ってゆくのが良いですね。
- 石井アナ
- 「小論文」を書く際のアドバイスをお願いします
- 前田安正さん
- いわゆる「5W1H」、改めてわかりますか?「いつ」「どこで」「誰が」「何を」「どうした」と答えてしまいがちですよね。でも「どうした」は、「DO」や「DID」ですよね。最後の「W」は「WHY=なぜ」なんです。「なぜ」が無いのです。例えば「きのう 僕は 動物園で ライオンを 見ました」という文章があります。その先に進まなくなってしまうのが、上手く書けない人のパターンです。そこで「WHY」を?「いつ」「どこで」「誰が」「何を」「どうした」の全てにかけてゆきます。「なぜ、僕が行ったのか?」「なぜ、その日だったのか?」とかけてゆくと、「その日は家族で動物園に行きました」とか「真っ先にライオンが大好きだったので、そこに行きました」という理由がつきます。そのあとに「なぜ、ライオンが好きだったのか?」と付くと「5歳の時に、ジャングル大帝の絵本を父に見せてもらい、レオが好きになったから」との理由がつきます。さらに「HOW」にもかけてゆくと文章がつながりますね。「状況-行動-変化」と、この循環を書きます。それが人間の動きですから、それを文章に込めれば書けます。
《おまけの一枚》
4月に「論文の提出」を控えている萌夏さん。
前田さんのお話が、とても参考になったようです!