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9月23日(日)世界初の公式展覧会「イグ・ノーベル賞の世界展」(にち10おでかけリサーチ)

安住紳一郎の日曜天国

TBSラジオキャスターの柳沢 怜です。

柳沢 怜

TBSラジオキャスター。車、音楽、お酒、野球観戦が大好き!動物にくわしい。

放送を聴いてから出かけても間に合う!
オススメのスポットから生中継している「にち10 おでかけリサーチ」

今日は東京ドームシティにあるギャラリーアーモで昨日から開催中のイグ・ノーベル賞の世界展をご紹介しました。

イグ・ノーベル賞は裏ノーベル賞とも言われていて“人を笑わせ、そして考えさせてくれる研究”に対して与えられる賞。今月13日に今年の受賞者が発表され、長野県の医師・堀内朗さんが受賞したことはニュースで話題になっていましたね。これで日本人は2007年から12年連続での受賞です。そんなイグ・ノーベル大国・日本で世界初の公式展覧会が始まっているんです。

▲ここからイグ・ノーベル賞の世界が始まります


会場内には、これまでに受賞した55の研究内容や発明品が展示されています。一例をご紹介すると、おならの臭いを消せるフィルターがついた機密性の下着「アンダー・イーズ」の発明

▲右が男性用、左が女性用


トーストの焦げ跡がイエス・キリストの顔が見えてしまう人の脳にしくみについての研究

▲パレイドリアという心理現象で人の顔にみえる!?


痛みを与えられた時、醜い絵をみているか、綺麗な絵を見ているかで痛みの強さが変わるか?という研究

▲どっちが痛い!?


ピカソとモネを見分けられるよう鳩を訓練し、成功したという研究成果

▲見分ける鳩。鳥関係の研究多し。


もし地球より重力の少ない月面に池があった場合、人は池の水面を走って渡ることが可能かもしれないということを発見した研究

▲気持ちのいい月面水面歩行を体験


ガスマスクに変形できるブラジャーの発明などなど、くだらないようで実に真剣で興味深い発表ばかりです。

▲セクシーなブラが安心なガスマスクに早変わり


そんな中、2012年に「話のつまらない人のスピーチを妨害する装置・スピーチジャマー」の発明で「音響学賞」を受賞した津田塾大学 准教授の栗原一貴さんにお話を伺いました。

▲自身の展示パネルにサインを入れる栗原さん


会場には、体験版のスピーチジャマーが展示されていて試せるので、まずは実際に使ってみることに。今日のおでかけリサーチ冒頭部分を喋ってみると、途中で大変なことになりました

栗原さんがスピーチジャマーのスイッチを入れた途端、私の喋りがもっさりしたり、暴走するかのように弾んだり、とにかくおかしくなってしまうんです。これでは、しゃべり続けることはできません。

▲体験版スピーチジャマー。受賞作は銃型でした。


どういうしくみなのか栗原さんに伺うと「実は簡単なしくみなんです。喋る人の発した声を0.2秒ほど遅らせて本人の耳に返しているだけ」とのこと。普通、人は自分の話す声が同時に聞こえているので、遅れて聞こえると脳が混乱して喋れなくなるのだとか。

▲パンダの咀嚼音が鳴り響いていたエリア


ラジオ中継では、機材によっては同じような現象が起きることがあるため想像ができたというのに、スピーチジャマーがばっちり効いた私は、混乱しやすい単純な脳なのでしょうか。栗原さんに訊くと「耳の敏感さが影響します。耳の聞こえにくいお年寄りや、周りの雑音が耳に入らないようなマイペースなトークのできる人、喋りに特化したお仕事の人などには効かないことがありますよ」とのお答え。

明石家さんまさんにも効果がなかったそうです。わかる気がしますよね。話のつまらない人、うるさい人に「うるさい、ストップ」と言えば、言った自分も「うるさい人」になってしまうからそれは避けたい。なんとか自滅してくれないものかと発明したのがスピーチジャマーです。と話す栗原さん、面白い方です。

▲栗原さんと。


でも、イグ・ノーベル賞は面白さを狙ってとれる賞ではなく、むしろ狙いにくい賞なのだとか。「真面目にやっている副作用で面白い」ことが重要なようです。

▲開場前から行列ができました


スピーチジャマーがイグ・ノーベル賞を受賞したあとの変化は、イスラエル軍事関係者から「いくらで売ってくれる?」と連絡を受けるなどスケールの大きなものもあったそうですが、それよりも、周りから「あの人は奇妙キテレツな発明をしている人だよね」と認められたことが嬉しかったそうです。
そんな栗原さんが4人の研究者と立ち上げた、消極性研究会の本「「消極性デザイン宣言」も発売中です。(Kindle版もあり)

選ばれる人もユニークであれば、受賞式もユニークなのがイグ・ノーベル賞。この展覧会では受賞式の映像や、歴代のトロフィーも見られます。

▲トロフィーの展示


トロフィーは毎年違ったテーマで作られているんですが、入れ歯、お皿、ケチャップボトルなど、トロフィーのイメージを覆される素材と手作り感満載です。
世界初の公式展覧会。11月4日までの開催です。