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【避難生活での注意点】エコノミーの次は感染症!ノロについては誤解がある!そして今後は?

森本毅郎 スタンバイ!

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忙しい朝でもニュースがわかる「森本毅郎・スタンバイ!」
(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)
8時からは、話題のアンテナ「日本全国8時です」
全国ネットで、日替わりゲストとともに放送。
毎週月曜日は、医学ジャーナリスト松井宏夫さんの病気と医療のお話です。

松井宏夫

今日4月25日(月)は「【避難生活での注意点】エコノミーの次は感染症!ノロについては誤解がある!そして今後は?」

エコノミークラス症候群は、車中だけではない!

エコノミークラス症候群では、既に多くの方が病院に運ばれ、51歳の女性が亡くなられたという、残念なニュースもありました。2004年の新潟県中越地震では、6人の女性が亡くなられています。今回も、車の狭い空間で避難生活を送る方が多いので注意が必要ですが、誤解しないようにしたいのは、エコノミークラス症候群は車の中だけではありません。避難所でも、じっとしていると、運動不足から、足の静脈に血栓=血の塊ができます。

  1. 動けない場合は、座ったり寝たりしたままでもいいので、かかとを上げ下げ。
  2. ふくらはぎを「下から上の方へ」マッサージなどをしてください。
    静脈なので、心臓に血が良く流れるように「下から上」へマッサージを。

それから、中越地震でも、今回でも、女性の患者さんが多いのが特徴です。避難所のトイレが不衛生だったり、そもそも数が少なくて並ぶのが大変だったりする中、トイレが近くなるので気にして水分を控えている可能性が指摘されていますが、これからは、気温もだんだん上がりますので、水分補給もなさってください。

気をつけたい感染症その①「春でも流行るインフルエンザ」

暖かくなってきましたが、実は、まだ、インフルエンザも流行ります。これまで10の避難所で、16人の患者さんが確認されています。毎年のワクチンは、この時期に流行したインフルエンザを元に作られるくらいですので決して、軽く見てはいけません。高熱、鼻水、吐き気があれば一度疑いましょう。

気をつけたい感染症その②「あなたも誤解している?ノロウイルス」

南阿蘇村の避難先で、20人以上が下痢や嘔吐を訴え、その内の患者さんの1人から、ノロウイルスが検出されています。集団感染の可能性が高いとみられています。そのほかの熊本県内の11の避難所でも感染者が出ています。気になるのは、ノロウイルスについて、誤解が多いのではということ。被災地では、水道の復旧も遅れているので、水が貴重な状態ですが・・・ノロウイルスなどの衛生対策で、アルコールの消毒液で手を消毒して、それで安心しておにぎりを素手で食べている方もいるかもしれません。ここは、はっきりお伝えしますが「ノロウイルスは、アルコール消毒では死滅しません」。むしろ石鹸で丁寧に洗い流す方が効果がありますので、可能な限り手洗いを。(手ごわいノロ。床などを消毒する場合は塩素系洗剤を使います)もちろん、そのほかの雑菌対策としては、アルコール消毒は有効です。ただ、ノロ対策としては、手が洗えない場合は、ウェットティッシュで手をていねいに拭き取ることでウイルスを少しでもとりのぞきましょう。さらに、素手ではなく、ラップで包んで食べる、あるいは、お箸で食べるなどの対策ができればいいと思います。

気をつけたい感染症その③「避難生活でなくても多発している結核」

避難生活でなくても、集団感染が相次いでいるなど、今、注意が必要な病気です。避難生活が長引くと、体力が落ちていきますので、高齢者の方などは、かつて体の中に入り込んで眠っていた結核菌が、目をさます可能性もあるので、咳が、2週間ほど長引く場合は、結核を疑って、診察してもらう方がいいでしょう。

避難生活の長期化で要注意!の「たこつぼ型心筋症」

感染症の次、さらに避難生活が長引くと要注意なのが「たこつぼ型心筋症」です。この病気は、胸の痛み、呼吸困難、全身のだるさ、などの症状が出る心臓の病気です。中越地震、東日本大震災直後に増えた病気ですが、実は、震災でなくても、身内の死など強いストレスを受けると、特に女性が多くかかりやすい病気ですので、一般の方に向けても、注意を促す意味で、今回、取り上げます。この病気、1990年に日本で見つかったので、英語でもタコツボと呼びます。

なぜ「たこつぼ」という名前なのか?

文字通り、心臓の一部が、たこつぼのような形になってしまう病気なんです。私たちの血液は、心臓の左心室という部分がポンプのようになって、膨らんだり、縮んだりすることで、身体中へ押し出されます。この左心室は、大まかに言うと、ラグビーボールのような形をしていますが、これが「たこつぼ型心筋症」になってしまうと、左心室の先端が極端に膨らんで、入り口が狭く、奥が広い、たこつぼのような形になってしまうんです。こうなると、膨らんだところは膨らんだまま縮まなくなってしまい、ポンプの機能が果たせず、血をうまく送り出せなくなり、心筋梗塞同様、対処が遅れれば命に関わるという、危険な病気です。

たこつぼ型心筋症の原因は「強いストレス」!

人間は、仕事等で緊張したり、危険を感じたときに、特別なホルモン物質が出ます。この時、ストレスが強いと、このホルモン物質が乱れ、うつになったり、さらにストレスがひどいと体に異変が起きて、たこつぼ型心筋症を発症するようです。被災地は、余震が続くので、恐怖感と強いストレスで、この病につながるとみられます。

怖がらなくて大丈夫。たこつぼ型心筋症は治ります!

「たこつぼ型心筋症」は、ストレスを取り除き安静にすることで、治ります。一般的には、1週間から2週間程度で回復すると言われています。被災地での生活では難しいことも多いですが、耳栓やアイマスクをするなど、少しずつできることからやっていくしかありません。あとこの病気は、周囲の人との口論などでストレスが溜まり、発症することがあります。そんな状況を招かないように、環境の整備をすることが大切です。


TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」は月~金6:30-8:30放送中。
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