お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

放送中

放送中


  • コラム
  • 音声あり

おすすめラジオクラウド アトロク「ラジオで読まれるメールのコツ」

ラジオクラウド

こんにちは。文字起こし職人のみやーんです。僕が選んだラジオクラウドのおすすめコンテンツを紹介するコーナーの第26回目。
今回は『アフター6ジャンクション』より「ラジオで読まれるメールのコツ」です。

『アフター6ジャンクション』の締めくくり、ザ・コンサルタントのコーナーでベテラン放送作家で元ハガキ職人の妹尾匡夫(せのちん)さんがラジオ投稿して実際に番組で読まれるメールの書き方とコツについて紹介していました。


妹尾匡夫:今日はリスナーにお話したいなと思って。いま、番組に参加する場合はメールを送るじゃないですか。昔、俺の若い頃はハガキとか手紙だったんですけども。もともと僕は「読まれてやるぞ」っていうところからスタートしてこの業界に入ってきたんですけど。やっぱりみんな読まれたい、紹介してもらいたいでしょう? その紹介してもらえるコツみたいなものを。いままであまりしゃべっていないですけど。

宇多丸:おおっ! これはちょっとすごいんじゃないですか? 伝説のハガキ職人として。

妹尾匡夫:そうですね。もう老い先短いみたいな感じですけども。


放送作家として投稿されたメールを選ぶ立場、そして元ハガキ職人という投稿をする立場の2つの立場を経験している妹尾さん。そんな妹尾さんが紹介していた読まれるメールのコツ、いったいどんなものなんでしょうか?


妹尾匡夫:まず、募集のテーマがあるじゃないですか。そのテーマが発表された時、まず考えるべきことは「他の人はなにを考えるのか? 他の人はどんなのを出すのか?」っていうことです。それを書いてはお終いです。それはもう埋もれるだけだから書いちゃダメ。で、自分でそれ以外のことを考えてネタを書くんですけど、いちばん大事なのはそのいちばん最初に思いついたことは捨てる。

宇多丸:えっ?

妹尾匡夫:いちばん最初に思いついたことは大抵、ロクなもんじゃないです。インスピレーションでいちばんよかったってことはあまりないですね。

宇多丸:これは理屈付けとかありますか?

妹尾匡夫:それも、だいたいみんなも思いつくからです。

宇多丸:ああ、さっきと同じことか。「みんなを考えつかないこと」って考えたのが、その1個目ぐらいはまだ他の人も考えつきそうなことだと。

妹尾匡夫:そういうことです。2個目も危ないです。3つ目ぐらいからです。

宇多丸:でも3つ目ともなるとかなり苦しい段階ですね。

妹尾匡夫:苦しいですけど、そこをがんばって絞り出してこそ、「読まれる」というハードルを突破するコツなんですよ。

宇多丸:これは妹尾さんが実際にそれを心がけながらハガキとかを?

妹尾匡夫:書きました。書きました。みんなが書かないようなことを書く。いちばん最初に思いついたようなことは捨てる。

宇多丸:これはでも、創作全般にある種言えることかもしれないですよね。

妹尾匡夫:そうですね。だから役者の芝居を演出する場合もそうなんですよ。いちばん最初にある役者がやり始めたことを「それは捨ててください」って言ったりします。

宇多丸:前も……欽ちゃん、萩原欽一さんのドキュメンタリー映画『We Love Television?』を見ていても。あれとかも結構念入りにみっちりとリハーサルをやらせておいて、「本番では違うことやってね」って。まさにそのイズムとも言えるかもしれないですね。


たしかにパッと思いつくアイデアは得てして他の人とかぶりがち。そこを捨ててひねり出したものの中に本当に輝くアイデアが生まれるということですね。萩原欽一さんのイズムにも通じるなんて、深い!


妹尾匡夫:あと、次。「手垢のついた表現は避けましょう」。みんながよく書きそうなことってあるんですよ。いちばん有名なのは「○○なのは言うまでもありません」ですね。そういう風に書く人、すごくたくさんいるんですよ。これは放送作家をやっている身からするとさんざんこのフレーズは読んでいるんで。

宇多丸:特にオチとかに使ったりするのかな?

妹尾匡夫:これ、使っちゃダメです。「言うまでもありません」って、言うまでもないなら書くなっていうことなんですよ。

宇多丸:まあ、そうなんだけど……まあまあ、言い回し上。でも、要はそれも、アイデアじゃなくても他の人が……。

妹尾匡夫:目立つために書いちゃダメなんですよ。それを書いた途端に目立たなくなっちゃう。埋もれちゃうんですよ。

宇多丸:ああ、なるほど。


「メールの内容を目立たせる」という目的があるのであれば、他の人が使いがちな表現も使うべきではないというポイント、なかなか気づきづらいですよね!


妹尾匡夫:あとは常連さんに言いたい。常連さん、いますよね。何度も何度も読まれている人。この人たちに言いたいのはその人たちの使っているラジオネームなんですけど、同じラジオネームを読んで紹介するっていうのは僕らもはばかられるんですよ。放送作家的立場から言うと。

宇多丸:はいはい。「ちょっとこの人ばっかり読んじゃっているな」みたいな。

妹尾匡夫:面白いんだけど。たしかに上手い。読みたくなる。だけど、読みたいけどこの人の名前ばかり出せないなっていう。その日の番組で二度も三度も読めないじゃないですか。まるで他の人から来ていないみたいだから。

宇多丸:でも実際にいいんだけどね。

妹尾匡夫:いいんだけど。だからそういう場合はその常連さんに言いたいのは、違うラジオネームを書いてください。で、「こっちを使ってもいいですよ」って一言書いてください。

宇多丸:ああ、つまりそうか。いつもやっている名前だけじゃなくてもう1個。

妹尾匡夫:「僕の名前はこれですけど、こっちの名前を使ってもいいですよ」って言われると、それが使えるんですよ。でも、なにも書いてない場合は勝手に名前を変えちゃうと失礼じゃないですか。ということ。

宇多丸:へー! スゴテク!

妹尾匡夫:はい。覚えておいてください。

宇多丸:すげえ! せのちんさん、お時間が来てしまいました。さすが! さすが、遺言! フハハハハハッ!


この「選ぶ側が何度も同じ名前の人が読まれることをためらってしまう」という気持ち、投稿する側としてはなかなか気づきませんよね。せっかく採用されるぐらい面白い投稿が出せるのであれば、さらに選ぶ側の気持ちに寄り添った心配りをすべきということなのかもしれません。

ということで妹尾さんが紹介していたラジオで読まれるメールのコツ・三ヶ条、実はラジオ投稿だけじゃなくてビジネスなんかにも応用できそうなかなり深いものが含まれている気がしました。宇多丸さん、日比麻音子アナウンサーも感心しまくりの妹尾さんのトーク、ぜひラジオクラウド音源でチェックしてみてください!

アフター6ジャンクション「ラジオで読まれるメールのコツ」

ラジオクラウドアプリ誕生!