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4月8日(日)別れの博物館~あなたとわたしのお別れ展(にち10おでかけリサーチ)

安住紳一郎の日曜天国

TBSラジオキャスターの柳沢 怜です。

柳沢 怜

TBSラジオキャスター。車、音楽、お酒、野球観戦が大好き!動物にくわしい。

放送を聴いてから出かけても間に合う!
オススメのスポットから生中継している「にち10 おでかけリサーチ」

日本初開催、別れの博物館 あなたとわたしのお別れ展をご紹介しました。

場所は東京メトロ銀座線「末広町」のすぐ近くにあるアートスペース「3331 Arts Chiyoda」
廃校になった中学校を利用したスペースなので、そこかしこに学校の面影が残っています。

▲アーツ千代田3331

タイトルにもなっている「別れの博物館」クロアチアに実在する博物館。誰かとお別れしたとき、その時間を思い出させるアイテムと、それにまつわるお話を一般の人から募り、展示する博物館です。

▲ここは職員室だったんでしょうか

クロアチアでは観光名所になっていて、世界中から旅行者が訪れているそうです。海外での巡回展もこれまでに29ヶ国で開催。日本では今回が初めてです。

展覧会のタイトルになっている「別れの博物館」を創設したのはクロアチア人のカップル。オリンカ・ヴラシュティツァさんとドラジェン・グルビシッチさんです。

▲創始者のドラジェンさんとオリンカさん

二人がお別れする時に、愛着のある思い出の品を「手元に残しておくのも辛いし、捨てたり忘れ去ることもしたくない」と居場所をつくることを思いついたのが始まり。

こうして世界初の博物館は小さなコンテナに思い出の品々を展示することからスタートしましたが、今では世界中から集まった3000点もの品を収蔵・展示しています。

▲涙なしに見られなかった品のひとつです。

今回のように海外で行われる巡回展では、現地の品が多く集まりますが、必ず創設者のお二人が現地に出向いて、品物の選定から並び順まで考えています。

▲みなさん真剣なので、会場は静かです。

並び順は、なにか共通するキーワードで繋がりを持たせたり国際色豊かに並べたりと、様々な意図があるようですが、順路通りに見ていくと“1本の映画を観たような感じ”になっているそうです。

▲見たことも無い道具を見て、外国の暮らしや文化を知る楽しみもあります

会場では、思い出の品が一つ一つ台の上に並べられ、匿名ですが「提供者の国籍とタイトル、その品にまつわるエピソード」が添えられています。
エピソードは小説のように壮大なものもあれば、2行だけのメモ書きのようなものもありますが、どれも心に刺さります。

▲あまりにもドラマチックな品でした

現物がそこにあるということの説得力、リアリティ、情報量の大きさを感じます。

▲北海道から。青い毛糸の帽子ではなくマフラー

今回の展示品は70点。指輪、マフラー、カセットテープなど失恋を象徴するような品の中で、ひときわ目立っていたのがゴム手袋。広報担当の親盛ちかよさんに解説してもらいました。

▲4年の重み


このゴム手袋は、姑と同居し、家事をするだけの機械のような生活を送っていた韓国人の女性が最後に使っていたゴム手袋。晴れて姑との同居を解消して引っ越す際に「家事労働の証」として「これで、ようやく自分の人生を生きていくことができそうです」というメッセージと共に博物館に送られてきました。

▲展示品の一部

こんなふうに、ここでいう「別れ」は失恋だけでなく、家族、友人など色々な人との「別れ」であり、その意味合いも望まない「悲しい別れ」もあれば、前向きな「嬉しい別れ」もあります。

▲翻訳や広報担当の親盛さん(右)と笠井さん(左)

共感し易かったのは、日本人女性の提供したスニーカー。Nikeのオーダーメイドで踵に名前入りです。こういった「ネーム入りもの」は扱いに悩みますよね。

▲もっとも共感しやすかったスニーカー

よーく観ると、靴底には犬か猫の毛っぽいものが入っていました。サイズはおそらく24cm。きっとペットを飼っていてスポーツ好きの女子、これを履いて贈り主の彼とランニングしていたのでしょう…というプロファイリング風の楽しみ方も個人的におススメです。

▲悪い思い出を消す消しゴムなど、お土産にもユーモアが


見知らぬ国の見ず知らずの人と「別れを共有する」という、どこか不思議で、でも容易にできてしまう体験の詰まった「あなたとわたしのお別れ展」は4月14日までの開催です。