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相次ぐ焼肉店の火災、とっても怖いダクト火災の話

森本毅郎 スタンバイ!

きょうは、最近よく聞く焼肉店の火災の原因と、頻発する背景について、12月7日TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」(月~金、6:30~8:30)の「現場にアタック」で取材報告しました。

12月4日、渋谷のセンター街にある焼肉店で火災が発生し、現場一帯が煙に包まれ騒然となりました。実は一週間前にも名古屋の焼肉店で火災が発生してお店が全焼。今年の4月にも群馬で焼肉店の火災があり、こちらは亡くなった方もいたようです。相次ぐ焼肉店の火災。考えられる要因を、一般社団法人日本空調システムクリーニング協会の花木俊介さんに伺いました。

★焼肉店の火災で多い「ダクト火災」

一般社団法人日本空調システムクリーニング協会 花木俊介さん
東京都内全体では、火災の件数は減少傾向にありますが、「飲食店」の火災の件数は増加傾向にあります。特にこの時期は乾燥で火災が起きやすいのもあるのですが、飲食店が繁忙期に入っていることも原因としてあげられます。 先日の名古屋や渋谷センター街の例などは、焼肉を焼く際に油に引火して火が立ちのぼり上のダクトに燃え移ったり、無煙ロースター(煙の出ない焼き機)の場合は、下に煙が吸い込まれ、そこに落ちた肉の破片や焼きカスに引火する、というケースが多く見受けられます。

東京消防庁によると、東京都内の建物から発生した火災は近年減少傾向にある一方、飲食店からの火災は増加傾向にあるそうです(平成28年は345件で、過去最多を記録しています)。

森本毅郎スタンバイ!

飲食店の火災は増加している(東京消防庁予防部予防課)

中でも最も多いのが、「ダクトからの出火」。焼肉店だと、焼き網の上にある煙を吸い込むダクトや、焼き網の回りからテーブル下に煙を吸い込むタイプのダクトがりますが、こういったテーブル周りのダクトに引火することが、火災の原因として多いそうです(先日発生した、渋谷や名古屋の焼肉店の火災も、これが原因と言われています)。

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火事があった「牛繁 渋谷センター街店」。ビルの3階〜5階のダクトおよそ40メートルと、天井などあわせて15平方メートルが焼けました(TBS NEWS)

森本毅郎スタンバイ!

店のシャッターに出されていた貼り紙(12月6日時点)

★ホルモンは炎が燃え上がりやすい

そこで、焼肉中に炎が大きく燃え上がる経験について、街の人に聞いてみました。

●「結構カルビとか焼いてる時はありますね。肉を並べて焼いてる時に、突然換気扇のあたりまでファーって火が立ちます。焦ります。
●「私も結構バァーって並べちゃって、ホルモンとか油がすごいものだと火が上がっちゃったりする。周りの人の食べる量とか時間制限を考えると、早く食べなきゃって思うので、食べ放題ではたくさん並べちゃいます。
●「油が出る肉とかだと、火柱が立つことがある。網の交換にお金取るお店だと、網が焦げてそこに火がついたりして、危ないと思った経験はありますね。食べ放題は、もっと気軽に網交換とか出来たら良いなと思うことはあります。
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ホルモンは油分が多いので、炎が立ち上りやすい

焼肉をしている時に炎上して焦ったという経験、みなさん多いようです。特に、ホルモンや豚トロなど油分を多く含んだ肉を焼く際に炎が出やすいようです。

★天井裏で密かに燃え広がる…「ダクト火災」の恐ろしさ

ただし、一般的に日頃からダクトの清掃をしていれば、肉の炎で引火することはまずないそうですが、その清掃が行われていない場合に火事が起きる危険性があります。日頃の清掃の難しさと、ダクト火災の危険性について、日本空調システムクリーニング協会の花木さんに伺いました。

一般社団法人日本空調システムクリーニング協会 花木俊介さん
外食のチェーン店でのアルバイト化が進んだことで清掃や火災まで考えが及ばなかったり、人手不足で清掃まで手が回らないことがある。 また、「ダクト火災」は、焼肉店では店の床下にダクトが這わされている場合、そこに火が入ったとしても食事をしている人が気づかないケースが多い。外にいる通行人から「ダクトから火が出てるよ!」と通報されるまで、だんだん燃え広がって店全体に火が回っていく。

ダクトは、一般的にお店の床や天井に張り巡らされており、そこに引火・延焼すると一気に燃え広がり、知らない間に店が燃えているという事態も起こり得ます。特に焼肉店や中華料理店など油を使った料理が多いところでは、ダクトが油や食材のカスで汚れやすく引火しやすいようですし、一旦燃え広がると消火も困難…。

背景には、経費削減・人手不足・営業時間の長さなどがあり、毎日の清掃が徹底できないお店もあるのが実状だそうです。

★油系の部位を焼くときは、手元に氷を

火が上がりやすいお肉の代表的なものとしてホルモンがありますが、実際に、浅草のホルモン焼肉専門店「スタミナ屋」の従業員さんに、日頃からどのような対策を行っているのか、お話を伺いました。

浅草のホルモン焼肉専門店「スタミナ屋」
基本的に、ダクトの掃除を毎日欠かさずやっています。ダクトの中も油がつくので、それを掃除しないと火が上がった時に引火してしまう。それと、油系のものを出す時は、全て“氷”をセットで出していて、氷が無くなってたらすぐに取り替える。油系の「大腸」とか「小腸」を焼いてる時って、やっぱり火が出ちゃうんです。その時は、すぐに対処しないと火事になりますよね。 あと、ホルモンは、皮から焼いてもらうとなるべく火は上がりません。店員がきちんと焼き方を教えたり、目を光らせておく、というのが大事だと思います。
森本毅郎スタンバイ!

ホルモンを扱う「スタミナ屋」では、手の届く部分のダクトの清掃は毎日行っているそうです。実際に見せていただきましたが、油も付着しておらず奇麗でした

こちらのお店では毎日のダクトの清掃を欠かさず、油分の多い食材を出す際には必ず“氷”を一緒に出すそうです。焼き方を理解した上で、安全においしく味わいたいですね。

田中ひとみ
田中ひとみが「現場にアタック」でリポートしました!