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食物アレルギーの子どもに配慮したレストラン▼人権TODAY(11月11日放送分)

人権TODAY

毎週土曜日「蓮見孝之 まとめて!土曜日」内で放送している「人権トゥデイ」。様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

今回のテーマは・・・『食物アレルギーの子どもに配慮したレストラン』

「原材料表示を一切しない」食物アレルギー対応とは?

今日は、食物アレルギーのお子さんがいる家庭の外食事情について取り上げます。最近はメニューに「卵や乳製品が含まれている」などのアレルギー表記をする店舗も増えてきましたが、今回はさらに一歩先を行くレストランを取材してきました。

世田谷・上北沢のイタリアンレストラン「親子カフェ・イルソーレ」オーナーシェフの辻正博さん
当店では原材料表示を一切行っておりません。ご注文いただいたお客様全員にアレルギーをお聞きしております。アレルギーの方が来て、頼まれたメニューにそれが当てはまった場合、その場でメニュー変更をして提供。例えば豚アレルギーの方がいらっしゃったときに、鶏肉のみでハンバーグを作ってご提供したことはあります。

メニューにアレルギー表示をする方法が決して駄目というわけではなく、当事者にとっては表示があるだけでも十分にありがたいということですが…
辻さんの考えとしては、原材料表示をするとお客さんが自己判断で注文をし、調理をする側が「アレルギーがある人に対して料理を作っている意識が無くなってしまう」と考えていて、必ず来店者全員にアレルギーについて聞いているそうです。

確かにアレルギー情報は一切書かれていません

そんな「イルソーレ」の対応について、常連のお客さんの感想も聞きました。

今までは「食物アレルギー」と伝えても、分かってもらえなかった…

NPO法人アレルギーっこパパの会・理事長で「イルソーレ」の常連客、今村慎太郎さん
食物アレルギーを伝えるって結構面倒なことで、相手が理解がない状況で嫌な思いををした経験が結構皆さんあります。例えば「卵を抜いてください」と言ってあかさらまに卵が入っているとか。気持ちが考えられていないような拒否の仕方をされたり。それをイルソーレにとっては「アレルギーありますか?」と、当たり前の普通のコミュニケーションで聞いてくれるという所が、とても嬉しいことです。

「言ってもわかってもらえない」という経験が重なり、今村さんは、お子さんを連れての外食をあきらめるようになっていきました。細かいアレルギー表示が難しくても「アレルギーの人は一言お申し出ください」という表示があるだけでも、行きやすくなるのに・・・と今村さんは話していました。一方、多いときは月に1回イルソーレに通っていたという今村さん。それでも必ず毎回アレルギーについて聞いてくれているそう。特に今村さんの娘さんの場合、生後間もないころは卵、乳製品、小麦、大豆のアレルギーがありましたが、8歳になった今は卵アレルギーのみになり、以前食べられなかった小麦のパスタも食べられるようになりました。辻さんのように毎回アレルギーについて聞くのであれば、そういった変化に合わせた調理も可能です。

子供が遊べるスペースも充実しています

今村さんはさらに、イルソーレの常連になった理由をこう述べています。

アレルギー対応メニューだけど、十分美味しい!

NPO法人アレルギーっこパパの会・理事長で「イルソーレ」の常連客、今村慎太郎さん
アレルギーが無い人が食べても美味しいというのが他と違うところ。アレルギー対応の食事って味気ないとか、シンプルすぎるとか、あまり美味しくないイメージを持つ方が多い。それはやはり、卵・小麦・乳製品のアレルギーが多くて、それが使えなくなるととってもシンプルになる中で、イルソーレの料理には、アレルギー対応だと言われずに食べた時にびっくりする料理があるというのが特徴だと思います。

例えばハンバーグは、つなぎの卵や牛乳を使わない代わりに、玉ねぎをよく炒めて、通常より多い量を入れるなど、様々な味を工夫をしています。ただ、イルソーレのように、アレルギー対応をしていて、かつ美味しいというレストランはまだまだ少なく、評判を聞きつけて全国からもお客さんが来る状況。辻さんはイルソーレが特別ということではなく、もっとアレルギーの方が食事をしやすい環境を広めていきたいと考え、新たな取り組みを始めようとしています。

イルソーレのアレルギー対応レシピを広めたい!

「親子カフェ・イルソーレ」の辻正博さん
イルソーレのアレルギー対応のレシピやノウハウを、障碍者就労支援施設で活用して頂けることになりまして。アレルギー対応商品は今、スーパーとか身近な所で買えない現実もあって、各地域の障碍者施設でそういったものが売っているという情報と、商品があればもっと認知されていくのではないかと思っています。

オーナーシェフ・辻さんと、常連客の今村さん

障碍者就労支援施設には、お菓子の製作・販売やカフェでの食事を提供している所があります。そういった所に「イルソーレ」のアレルギー対応レシピを配れば、その商品の提供先が増えます。この取り組みが東京都福祉保健財団の東京子育て応援事業として認定されました。こういった動きが広がって、アレルギー対応の食事が、どこでも食べられるようになると良いと思います。

(担当:中村友美)