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追悼。ムッシュかまやつさん。洋楽との意外な接点とは?

ジェーン・スー 生活は踊る

3月1日にムッシュかまやつさん、かまやつひろしさんが亡くなりました。78歳でした。3日の高橋芳朗のミュージックプレゼントでは、かまやつさんと海外のあるファンクバンドとの意外な接点について紹介しました。

生活は踊る170303

【高橋芳朗】
3月1日に歌手のムッシュかまやつさん、かまやつひろしさんが亡くなりました。78歳でした。かまやつさんというと、もしかしたら若い方たちにとってはテレビのバラエティなんかでご活躍しているイメージが強いかもしれませんが、言うまでもなく60年代から活躍していた日本のロック界のレジェンド的存在で。

【ジェーン・スー】
そうですね。

【高橋芳朗】
僕の実体験としても、40~50代ぐらいのミュージシャンにインタビューしたりお話していたりすると、影響を受けたアーティストとしてかまやつさんの名前が出てくる機会は非常に多いですね。

【ジェーン・スー】
そうなんですね。

【高橋芳朗】
そんなわけで今日はかまやつさんの追悼企画をお送りいたしますが、金曜日のミュージックプレゼントは洋楽コラムですから、あくまで洋楽的な切り口でかまやつさんの曲を紹介していきたいと思います。かまやつさんと洋楽の接点というと、かまやつさん、70年代にタワー・オブ・パワーという現在も活動しているアメリカのベテランファンクバンドとレコーディングしているんです。今日はそのかまやつさんとタワー・オブ・パワーのセッションを聴いてもらいたいと思いますが、まずはタワー・オブ・パワーがどういうバンドか知ってもらうために、彼らの代表作を聴いてもらいましょう。ちょうどかまやつさんと共演したころ、1975年の作品になります。迫力あるホーンセクションが売りのバンドなので、そのあたりに注目して聴いてください。タワー・オブ・パワーで『Only So Much Oil In The Ground』。

M1 Only So Much Oil In The Ground / Tower Of Power

【ジェーン・スー】
かっこいい!

【高橋芳朗】
うん、ちょっとジャミロクワイに通ずるところもあったりしてね。それでは、早速このタワー・オブ・パワーとかまやつさんの共演を聴いていきたいと思います。まずはこちら、名曲中の名曲ですね。『ゴロワーズを吸ったことがあるかい』、1975年の作品です。かまやつさんの代表的なヒット曲の『我が良き友よ』のB面、カップリングだった曲になります。おそらく40代以下、若い世代の方にとってのかまやつさんというと、『我が良き友よ』よりも『ゴロワーズを吸ったことがあるかい』のほうが馴染み深いんじゃないでしょうか。というのも、この曲は90年代にコーネリアスの小山田圭吾さんのバックアップでセルフカバーして再評価されているんですね。演奏はブラン・ニュー・ヘヴィーズのメンバーが務めていたりして。

【ジェーン・スー】
おおっ!

【高橋芳朗】
そのあと、2002年にも小西康陽さんのプロデュースで再レコーディングしているんですよ。そういった意味では、『我が良き友よ』よりもタイムレスな名曲といえるんじゃないかと思います。で、かまやつさんとタワー・オブ・パワーが共演することに至った経緯について簡単に説明しますと、当時かまやつさんはロッド・スチュワートがボーカルを務めていたイギリスのフェイセズというバンドが好きだったみたいで。

【ジェーン・スー】
髪型!

【高橋芳朗】
うん、かまやつさんのあのパイナップルヘアーはまさにロッド・スチュワートからきているんだろうね。で、そんなこともあって、やっぱりかまやつさん的には「下駄を鳴らして奴が来る~♪」みたいな歌をやることにはちょっと抵抗があったんですって。

【ジェーン・スー】
あ、そうなんだ。

【高橋芳朗】
ただ、その代わりにカップリング曲では自分の好きなようにやらせてもらいますってことになったみたいで。それでちょうど来日中だったタワー・オブ・パワーにダメモトで共演のオファーをしてみたら快諾してくれたんだって。

【ジェーン・スー】
へー、すごいね!

【高橋芳朗】
でも急な話で曲も歌詞もなにもできてなかったから、時間のないなかで適当にオケの雛形をつくってさらっと歌詞を書いて突貫工事でこしらえたのが、あの『ゴロワーズを吸ったことがあるかい』。

【ジェーン・スー】
うおー、でもそういうことってあるよね。

【高橋芳朗】
じゃあ、聴いてみましょうかね。かまやつひろしさんで『ゴロワーズを吸ったことがあるかい』。

M2 ゴロワーズを吸ったことがあるかい / かまやつひろし

【高橋芳朗】
『ゴロワーズを吸ったことがあるかい』は曲はもちろん歌詞も素晴らしくて。タイトルの『ゴロワーズを吸ったことがあるかい』という問い掛けの答えが「君はたとえそれがすごく小さなことでもなにかに凝ったり狂ったりしたことがあるかい?」というフレーズで始まる3番にあるんですよね。今日はちょっと時間がなくて聴いてもらうことができないんですけど、皆さんぜひチェックしてみてください。

【ジェーン・スー】
かっこいいねえ!

【高橋芳朗】
では、かまやつさんとタワー・オブ・パワーのセッションをもう1曲。この『ゴロワーズを吸ったことがあるかい』と同じアルバム『あゝ、我が良き友よ』に収録されている『サンフランシスコ』という曲です。タワー・オブ・パワーの出身地はサンフランシスコの対岸にあるオークランド、いわゆるベイエリアだから、そのへんも踏まえてサンフランシスコを題材にした曲をつくったのかもしれないですね。これも本当にかっこいい曲です。

M3 サンフランシスコ / かまやつひろし

【高橋芳朗】
というわけで、かまやつさん追悼としてタワー・オブ・パワーとのセッションを2曲聴いていただきましたが、ボーナストラックとしてもう1曲紹介したいと思います。実は、かまやつさんとのセッションを終えたタワー・オブ・パワーは、その足で別のスタジオに赴いてある日本の有名バンドとレコーディングを行うことになるんです。そのバンドとは、当時アルバム『シングル・マン』の制作を行っていたRCサクセション。どういう経緯でこのコラボが実現したかは定かではないんですけど、おそらくタワー・オブ・パワーがかまやつさんとセッションをするという話を聞きつけたRCサクセションのスタッフがオファーしたのではないかと。というのも、忌野清志郎さん自身はバンドのスタイルとタワー・オブ・パワーとの相性については疑問があったみたいなんですよね。だから清志郎さん的にはちょっと不本意なところもある作品なんですけど、これもめちゃくちゃファンキーでかっこいいのでこの機会に紹介したいと思います。日本ロック史に残る大名盤、『シングル・マン』のオープニングを飾る曲です。RCサクセションで『ファンからの贈りもの』。

M4 ファンからの贈りもの / RCサクセション

【高橋芳朗】
ただこれ、契約の関係なのかもしれないですけども『シングル・マン』にタワー・オブ・パワーのクレジットは記されていないんですね。その代わりに「このレコードは世界的なスタジオ・ミュージシャンを豊富に使用しております。安心してご利用ください」との一文が添えられています(笑)。

【ジェーン・スー】
なんじゃそれ(笑)。

【高橋芳朗】
で、そのタワー・オブ・パワーなんですけど、実は来日が決定しています。5月21~23日の3日間、会場はビルボードライブ東京。このタイミングですから、もしかしたらかまやつさんへのトリビュートもあるかもしれないですね。そういえば、先ほど番組スタッフに聞いたところによると堀井さんは以前TBSラジオでかまやつさんと一緒に番組をやられていたそうで。

【堀井美香】
そうですね。もう15年ぐらい前だと思いますけど、1~2年ずっとご一緒させていただいて。約2時間、音楽を聴きながらムッシュがトークする番組だったんです。
【ジェーン・スー】
贅沢!

【堀井美香】
そう! で、これが生放送だったんですよ。曲を聴いている間もずーっとムッシュが「これも聴いた方がいいよ、あれも聴いた方がいいよ」って教えてくれて。昨日からずっとその同録を聴きまくっているんですけど……(カセットテープを取り出して)これはスティーリー・ダンを特集した回ですね。

【高橋芳朗】
うおー! それ、聴きたい!

【堀井美香】
テープレコーダーもあるからいま流してみますね。

<カセットテープ音源スタート>

生活は踊る170304

【ムッシュかまやつ】
ご機嫌いかがですか? ムッシュです。

【堀井美香】
そして、TBSの堀井美香です。

【ムッシュかまやつ】
いやもう先週の木曜日ね、久しぶりに深酒しちゃって。寒い夜だったんですけどね。お酒を飲んでいるとあんまり寒さを感じないもんで。結構外を歩いていて風邪を引いちゃいましてね……。

<カセットテープ音源おわり>

【堀井美香】
この回ではスティーリー・ダンをすっごく熱く語っていて。もう毎回おしゃれでしたね。勧めてくれるものがぜんぶ。

【高橋芳朗】
堀井さんはセルジュ・ゲンスブール好きとして知られていますけど、それもかまやつさんの影響が大きいみたいですね。

【堀井美香】
そう、ムッシュに教えてもらってからなんですよ。

【ジェーン・スー】
いやー、でもなんかそういう時代になってきちゃったね。人がひとり、またひとり、堀井さんもどんどん同録を……。

【高橋芳朗】
うん、棚から下ろしてきて。

【堀井美香】
そうなんです。野坂(昭如)さんのラジオの同録を出してきて、永(六輔)さんのを出してきて……今度はムッシュ。

【ジェーン・スー】
昔の同録を棚から下ろしてくるような年齢になってまいりました。というわけでヨシくん、今日もありがとうございました。

【高橋芳朗】
ありがとうございました!

高橋芳朗のミュージックプレゼント 追悼。かまやつひろしさんhttp://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20170303112107

radikoで放送をお聴きいただけます(放送後1週間まで/首都圏エリア無料)

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当ラジオ番組では「日々の生活に音楽を」をコンセプトに、音楽ジャーナリスト・高橋芳朗さんによる洋楽選曲を毎日オンエア(稀にかかる邦楽はディレクター選曲)。最新1週間のリストは以下です。

2/27(月)

(11:03) I’ve Got My Second Wind / Al Johnson
(11:44) Why I Came to California / Leon Ware & Janis Siegel
(12:15) Help Is On The Way / Average White Band
(12:49) Undecided / Sweet Comfort Band


2/28(火)

(11:03) A Hazy Shade of Winter / Simon & Garfunkel
(11:44) A Little Bit Me, A Little Bit You / The Monkees
(12:15) Don’t You Care / The Buckinghams
(12:24) Windy / The Association
(12:52) I Wonder What She’s Doing Tonite / Tommy Boyce & Bobby Hart


3/1(水)

(11:03) (The Angels Wanna Wear My) Red Shoes / Elvis Costello
(11:45) I Love the Sound of Breaking Glass / Nick Lowe
(12:17) I Want to Show You / NRBQ
(12:51) Tempted / Squeeze


3/2(木)

(11:02) Fancy Meeting You Here / Bing Crosby & Rosemary Clooney
(11:14) Two Ladie in de Shade / Chris Connor
(12:18) Too Close for Comfort / Mel Torme
(12:51) And The Angels Sing / Cathy Hayes


3/3(金)

(11:02) Shake Your Groove Thing / Peaches & Herb
(11:14) Boogie Oogie Oogie / A Taste of Honey
(12:14) Every 1’s a Winner / Hot Chocolate