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放送中

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日本中を悩ますムクドリ。学習させない撃退方法は切り札になるか!?(現場にアタック)

森本毅郎 スタンバイ!

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忙しい朝でもニュースがわかる「森本毅郎・スタンバイ!」
(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)
7時35分からは素朴な疑問、気になる現場にせまるコーナー「現場にアタック」。本日3月9日(水曜)はレポーター近堂かおりが『日本中を悩ますムクドリ。学習させない撃退方法は切り札になるか!?』をテーマに取材しました!

現場にアタックレポーター:近堂かおり
取材の着眼点とインタビューでの表現力に定評あり。

今日は日本中の街が困っている「ムクドリ」について。
商店街や駅前などの大きな木に群れで集まってきて、もはや鳴き声とは言いにくいほどのすごい声、というかすごい音で住民の方の騒音になったり、糞害で悪臭などの問題があったりしますよね。 今までやってきた対策もさまざまありますが、いずれも学習されてしまい、これだ!という対処法はなかなか見つからなかったんです。そんな中ついにムクドリ対策の切り札か!?という新しい方法が出てきました。

★学習させないように本当に生きている鷹を使う!?

どんな方法なのか?印西市 環境保全課の成田勝也さんに聞きました

成田勝也さん
ムクドリがたくさん来ていた時期に、鷹匠さんにお願いして、ムクドリが集まってきたところに鷹を飛ばしてもらったら、効果はあって数はかなり減りました。色々な対策は過去にしてきたんですが、試してもなかなか効果が出ないというのがムクドリの対策。その中で緊急でやらせていただいたという形です。
むくどり退治に参加した鷹

むくどり退治に参加した鷹

ムクドリの天敵であるタカを、いわゆる鷹狩りのように放って、ムクドリの追い払いをしてみたところ、効果が高かった、というのです。印西市のほか我孫子市でも、鷹匠さんにお願いして、7月末1万3300羽いたムクドリが9月に100羽。かなり減り、繁殖期のため姿を消すこの時期まで増えなかった(戻ってこなかった!)。ムクドリからすれば天敵の鷹が本当に飛んでくるので、学習なんて言ってる場合じゃなくかなり遠く郊外まで逃げたと思われる。それにしても、街のど真ん中で鷹を飛ばしても大丈夫なの??

★鷹にとっては、ごく簡単なミッション!?

我孫子市、印西市の作戦に参加した鷹匠の遠藤 圭一郎さんのお話。

鷹匠の遠藤さん

鷹匠の遠藤さん

遠藤 圭一郎さん
こちらがその木にとめたいなというところに飛ばすと、とまるようになってます。ムクドリを獲れないようなタイミングで飛ばせば木にとまって帰って来る。もしくは接近したり追いかけっこになるようなタイミングで飛ばす場合もあります。そういう場面を何度か追い払いの中で真剣に追いかける場を作ってあげる、そうするとあとで猛禽類の姿を見ただけでも恐怖する。鷹狩りは日本では昔から人が多い環境でしていたし、今でもそうなので、人に攻撃するというのはありえないです。

すごく難しい技術かと思いましたが、鷹匠ってものすごく細かく鷹をコントロールできるものなんですね!鷹にとっても普段の鷹狩りに比べてかなり楽なミッションだ、というのにはびっくり!遠藤さんの仲間内でも街中で鷹を飛ばしてほしいという依頼が増えているそうで非常に期待されているムクドリ対策なんです。が!実は、長野県・静岡県でもムクドリを追い払っている話題の作戦があるんです。

★絶妙のタイミングで鳴き声を流す作戦!

浜松市役所 中道路保全グループの山田泰弘さんのお話です。

山田泰弘さん
浜松駅北の広場に5~6000羽のムクドリが来ていまして、非常に困っていました。
そこで中村先生を紹介されて、先生の方法は鷹とか猛禽類の剥製を木の上におきまして
それにプラスして鳴き声を絶妙のタイミングで鳴らして追い払う。
いま一番迷惑かからない場所に追い込んでいたので。失敗して変なとこに居座られるようになったら困りますけど
駅周辺2キロくらいパトロールしたんですけどいないんですよね。作戦成功だと思います。

困った浜松市は、信州大学名誉教授の中村さんに相談して「剥製と鳴き声を効果的に使う」作戦を立ててもらいました。するとこちらも効果抜群で、先月の5~6千羽が全くいなくなったのです。なんだじゃあ生きた鷹じゃなくても良いのか。と思いますがそうでもなかった。作戦を立てた本人に聞いてみました。

★ただ置けばいいってもんじゃないんです!

40年研究を続けている信州大学名誉教授の中村浩志さんのお話。

中村浩志さん
今までもいろんな場所でやってるんですが、剥製とか猛禽類の声の使い方がよくない。
ただ置けば良い、そんなもんじゃないんです。タカは木の一番高いところにとまりますし、フクロウはまた違う。
それから昼間明るいうちはタカの声を使って夕方暗くなってきたらフクロウの声を使う。鳥の習性をわからない人がやってもうまくいかないんです。

もちろん中村先生は、ムクドリと人間は共生するのが良い、と考えています。ところが、長野県内の小学校の校庭でムクドリのフンが10センチも積もり、子供達が遊べなくなっている事を知って、これはもう限界だと動き出したのです。そして、40年研究してきた知識を生かして、剥製を置く場所や鳴き声を出す絶妙のタイミングをつくりアタマの良いムクドリに「本当に鷹がいる」と錯覚させた。(最も大きな群れで動く冬の1~2月に対策を行うのも、新しいポイント!)

ただ、去年から今年にかけての対策の効果が、来年まで続いているかはまだわかりません。来シーズン、つまりこの5月くらいになるとムクドリたちは繁殖期を終えて山から出てきます。2つの方法がどんな影響を与えているのか・・・。

(取材・レポート:近堂かおり)

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