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2008年7月26日

放送後記 第69回


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今週もまた定時スタート!
ホ、ホントにいいんすか?

9時台にオンエアした曲
般若"ホントのコト"(NEWアルバム「ドクタートーキョー」傑作!)と
"崖の上のポニョ"のぞみちゃんデモ・バージョン。

どんな番組だよ!


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しまおさんはこの日、出演時間以外のほとんどは寝てました。
自宅感覚。


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9時45分からの「ちょこっとラボ」では
ゲストである米国在住の映画評論家・町山智浩さんに
「たまには邦画も観て下さいよ!」と
半ば言いがかり的に「ザ・邦画ハスラー」を敢行。
町山さんがサイコロを振り、見事『ポニョ』を引き当てる様子が流されました。


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10時からはサイコロ博打博打型映画評論コーナー「ザ・シネマハスラー」
今週のサイの目映画は、今年最大の大ネタ『崖の上のポニョ』!

「まずこれだけは言っておかないといけないのは、こと興行という面に限って言えば、あの主題歌の時点で<勝ち>! やっぱスゲェって思いますよ。この十年、あんなどいつもこいつも歌ってた曲ってちょっとないんじゃない? 劇場で観に行った時もお客さんが歌いまくってて凄いうるさいんだ! ......けどね、これがね、見終わったあとは水を打ったようにシーンってなってた。それも当然。はっきり言ってこの映画ね、狂ったビジョンが満載なんですよ! アクの強い老人の狂ったビジョンがここに来て全面展開で。ある意味、晩年の黒澤明の『困ったことになってきたなぁ』感と通じるものがあるかもしれない。
 なにが困ったかって、『ポニョ』ってタイトルが示してるとおり、なんかポニョポニョグニョグニョしたものが塊状になったりうごめいたり、その感触をフェティッシュに描写する快感というかね。純アニメ的と言ってもいい気持ちよさ良さそのものがこの映画のメインテーマなんですよ。ポニョの妹だかなんだか知らないけど、あいつらのウニョウニョっとした感じから、子供の肌のプニッとした感触----しかも5歳児の肌と乳児の肌の違いまで----を、フェイティッシュに表現することにこの映画の主眼があると断言していい。
 ただね、宮崎駿監督自身、過去の自分の映画が売れた要因がそこだと思ってるのかもしれないね。『ぶっちゃけみんな、このグニャグニャしたのが見たいんっしょ?』っていう。誤った自己認識ね。
 あと、CM見たときから予感はしてたんだけど、あのポニョって生き物ね、怖いんですよ! 大体なんなのか分からないし、そのなんだか分からない生き物がよく分からない欲望に基づいてグワアアアァァァッ!って追いかけてくるんだよ。その背景は常にグニャグニャしててて安定的なものがひとつもなくて......その中で唯一、なにか力強いものがキーン!って追っかけてくるんです。怖いよ! 貞子的な怖さだよ! なにか得体の知れないものが自分にもの凄く執着してるっぽいていう、これは怖いよ!
 ぶっちゃけ、お話としては本当に滅茶苦茶です。『人魚姫』がベースにあるんだけど、はっきり言ってそこが一番つまらないし、納得も出来ない。そもそもこの話はどの水準のリアリティで語られてるの?っていうのが全然分かんない。あのポニョと普通の大人がどの距離感なのかって大事なことじゃん? でもお母さんはポニョのあの外見を観て驚かないの。あ、あれはアリな世界なのね、と思って観てるじゃない。するとね、途中で衝撃の台詞が出てくるんですよ......ポニョを観たおばあさんが、『何これ? 人面魚じゃないの!?』って驚くっていう。ええ!? それ言っちゃうの!? 終盤では『半魚人』ってセリフも出てくるし。絵も丸っこい描線とリアルに描かれた日用品とかが同居してるんです。そういう無茶苦茶さ加減が、ことストーリーに対してはノイズになっちゃって集中出来ないんですよ。気になっちゃって。
 結論を言うと、そもそも長編向きじゃないんですよ、やろうとしていることが。中盤にクライマックスがあって、後半『人魚姫』的な話の回収をするんだけど、最初からストーリーを語る気がないんならそれはもういいよ! 子供の無邪気な暴走が世界を滅ぼしてしまった、でもふたりは乗って楽しく暮らしました、っていう30分の頭のオカシイ話だったら相当好きな作品になったかもしれない。『パンダコパンダ 雨ふりサーカス』みたいな小品ならちょうどよかった話だろうに、やる気もないのにストーリーテリングに走っちゃったとこがつまんないなぁって思うんですよ。ただこの映画をどうしても全否定出来ないのは、ポニョポニョしたものが本当にヘン!っていう、"フェティッシュななにか"はある映画なんですよ。だから観に行くなとは言えない......観に行ったほうがいいか悪いかと言えば、観に行ったほうがいいかな......という意味で、オススメです!

今週の映画は『カンフーくん』『少林少女』に続くカンフー三部作
『カンフー・パンダ』!



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10時20分過ぎからはJ-POPを生MIXでお送りする「申し訳ないとフロム赤坂」
この日のDJはミッツィー申し訳さん。
匿名希望で日焼け対策に悩むメールをキッカケに
「日サロに憧れるあまり、選んでしまった太陽ソングMIX」。

大ネタも飛び出すキャッチーな選曲でしたが、本人いわく
「今日はトークに集中し過ぎて繋ぎが雑だった」と反省。

いつもそうですが、ミッツィーさんと話してるとなんの話をしているか分からなくなってきます。


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あ、町山さん!


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あ、しまおさんも起きた!


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10時45分からは、駄話界のフジロックフェス「ミューズの引き出し」
今日開けた引き出しは「泥酔」。

お父様の泥酔姿がトラウマになってこっぴどく酔えない、
という話はよく考えたら深刻ながらもどこかトホホで笑えました。


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11時、特集コーナー「サタデーナイトラボ」ではゲスト!
町山智浩さんを迎えての「ザ・邦画ハスラー」!

町山さんの『ポニョ』評。
要点は町山さんのブログに簡潔にまとめてあります。

子を持つ親としての視点から批判的意見。
送り手が「子供のためにつくった」と公言している以上、
非常に真っ当な批判だと思います。



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しかし「世界の底が抜ける」(『ポニョ』より)のはここからだった......!

ポッドキャスト(前編中編後編)では、
映画評論家でデザイナーの高橋ヨシキさんに加え、
小説家の平山夢明さんが参戦!
番組史上最凶のカオスティックな状況に!


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平山さん面白すぎ!

収録中こんなに笑ったのは初めてカモ。


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お疲れさまでした!!!

一年に一回のペースでまたやりましょう!


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「しまおさん全部終わったよー」
「あ、ほんと?」


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「バイバーイ」
「おやすみー」


その後、先に移動していた野獣3人のもとへ宇多丸らも合流。
どんな騒ぎが繰り広げられたかは赤坂の闇夜だけが知る......ってことで。



(構成作家・古川 耕)

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