
3週連続なのか?

またダメなのか?
と思ったら、野球延長が思いのほか早く終わって10時05分から番組開始が決定。
(ちなみに今回、野球中継の続く9時30分から
ストリーミング放送限定で放送を始めるという初の試みに挑戦。
野球を見ながら番組の進行を考える様をリアルタイムで中継してました。
面白かったんで今後もやるかも)
それじゃ、やるか?
やるのんかー!?

やったー!
そんなわけで、先々週から野球延長のために延期していたこの企画。
「J-POP解体新書! 大ヒット曲誕生の秘密を完全解明!
"LOVEマシーン"とは何だったのか?
----世紀末日本によみがえった "ええじゃないか"旋風」
をついに敢行!
(写真は矢口真里からのコメントを聞いた瞬間の宇多丸)
イントロダクション「"LOVEマシーン"が出来るまで」
庶民派アイドルにして当時(1999年夏)、
前シングル"ふるさと"の惨敗で崖っぷちまで追い込まれていた「モーニング娘。」。
彼女たちが起死回生の一曲として放った"LOVEマシーン"は
どのような経緯を経てつくられたのか?
まずはGEE申し訳さんのコメント。
「当時、つんく♂氏と一緒にアレンジ等の仕事をしていたが、あるとき彼から"ディスコ調の曲をやりたい、カッコよくて楽しいものができるアレンジャーを探している"と言われた。そこで、ピンときたダンス☆マンを紹介した」
そして、結果的に"LOVEマシーン"の編曲家として
あのサウンドを手がけることになったダンス☆マンさんへのインタビュー。
「1999年、夏。六本木でライブをしていると楽屋につんく♂さんのスタッフが来訪。すぐに会いたいと言われ、会った。挨拶があったのが8月8日、そして新曲の発売が9月9日。8月15日には音源をCD工場に送りたいと言われた。つまり、製作期間は1週間! 1993年につんく♂がつくったデモテープを渡され、それをもとにすぐ制作を開始した。曲をつくっている横でつんく♂が歌詞を書いていた。その言語センスに嫉妬!」
第1部「"LOVEマシーン"の<サウンド>」続いて"LOVEマシーン"の元ネタ......ならぬ"奇跡"の元となった曲を紹介。
Earth,Wind & Fire"Boogie Wonderland"、
ダンス☆マン"ダンス部 部長南原"、
The Jackson Sisters"I Believe in miracles"、
BANANARAMAの"Venus" 、
D Train"You're The One For Me"......。
そして引き続きダンス☆マンのコメント。
「それまでモーニング娘。のことを知らず、どんな曲になるのか見当もつかなかった。もちろんヒットするとも思ってなかった。つんく♂さんもあそこまでのヒットは計算していたとは思えない。 ただ、アイドルが好きでその気持ちが結果につながったのでは。自分としては歌入れされたものを聴いて衝撃が走った。集団女性アイドルこそファンク! アイドル界のイメージが変わった。アイドルソングに保守的という言葉はない」
第2部・第3部「"LOVEマシーン"の<歌>、そして<時代>」ここで貴重な"当事者"からのコメント......
モーニング娘。第2期メンバーにして第3代リーダー、
タンポポ及びミニモニ。でも活躍した矢口真里さん!
「全曲の"ふるさと"が売れず、マネージャーに"次の曲が売れなかったら、解散も..."と言われていた。生活もかかっていたので、今度こそ売れないと、という危機感があった。レコーディングはメラメラした雰囲気があり、いい歌に仕上げたいという気持ちがあった。ひとり持ち時間5分。1曲分の時間をブースに入って自由に歌い、それを聞いたつんく♂さんが役割分担を決めていった。曲の最後に"LOVEマシーン"と付け加えたのは自分のアドリブ。CDになってから気が付き、嬉しかった。振り付けは、当初カッコ良いものが当てられていたが、つんく♂さんが最終日にきてすべてが"オモシロ"方向にやり直し。それを信じて歌番組で披露したら、大ウケした。いまだに大事な曲なのでライブで歌うときも盛り上がる。おばあちゃんになるまで大切にしたい」
そして最後は宇多丸のひとり語り。
「いくらいい<サウンド>があっても、いい<歌>があっても、それだけでは国民的大ヒットは生まれない。<時代>というファクターも合わせて初めて大ヒットが生まれる。
まず"LOVEマシーン"の特徴----それは他のJ-POPやモーニング娘。のヒット曲と比べても----に、歌詞の譜割りが非常にのっぺりしていることが挙げられる。1990年代以降、ミスチル、B'z、今ならYUIさんとか、一音に対して言葉数を詰めていくことで日本語ののっぺりさを解消する乗せ方が主流となった。ただ、ラブマ以降のモーニング娘。のヒット曲では逆に"一音一語"になっている。普通の作詞家だったらあまりやりたがらないことだが、つんく♂氏はそれをあえてやってるのではないか。なぜなら、ごく単純に老若男女に歌って欲しいから。SMAPの"夜空ノ向コウ"など、国民的ヒット曲と言われる曲は大抵そういう譜割りになっている。Perfumeが"ポリリズム"でブレイクしたのも示唆的。これによってラブマは誰にでも歌える曲になった。
それから、歌詞の内容について。つんく♂氏はこれまで具象的かつ具体的な情景描写が多かった。ただ、ラブマあたりからより大きなテーマ、抽象的なテーマについて歌うことが多くなっていった。誰が聞いてもコミット出来るようなこと----この曲で言えばそれは不景気なニッポンであり、世紀末の不安多きニッポン。さらにその歌詞をメンバーごとに振り分けて、メンバーが入れ替わり立ち替わりするようなボーカル・フォーメーションを組んでいった。そこから浮かび上がるものはなにか? それは"適材適所のチーム感"。この曲には明確なメイン・ボーカルが存在せず、エースはいるが主役はいない。投手力だけで押さえようとしてるわけじゃない、まさに全員野球の曲!
かように、誰もが参加でき、誰もが輝けるラブマ。それはまさにモーニング娘。イズムそのものでもあった。本来、主役であることから失格してしまった普通の人たち、お姫さまにボロカスに負ける庶民。そんな彼女たちだけでも力を合わせれば勝てる!
もっと言えば、ラブマのカップリングが"21世紀"という、裏"LOVEマシーン"的な名曲。要するにこのシングル1枚で、新世紀を乗り越えられる! 終末感が漂うあの時代に、空から振ってきたのは恐怖の大王じゃなくて"LOVEマシーン"だった!
このように、<サウンド><歌><時代>がマッチして生まれた大ヒット曲が"LOVEマシーン"。だけど、こんな理屈は全部後づけ! 理屈が最初から分かっていれば誰だってヒットが飛ばせる。そうではなく、すべての要素が偶然重なり合って、神の見えざる手が生んだ奇跡がこの曲だった。こういう曲は滅多に聴けないんだから、みんなもありがたく聴いてくおくように。それでは聴いてもらいましょう......奇跡の名曲、モーニング娘。で、
"LOVEマシーン"!」

終ワッタ......

終ワッター

<今まで応援ありがとうございました>
このあとポッドキャストを1時間ほど録って(
前編・
中編・
後編)、
宇多丸は三宿WEBへと向かいました。
いやそれにしても、この日は本気で凄かった!
こんな放送を出来るのは日本中でもこの人だけでしょう。
お疲れ!

そんな宇多丸の初著書『マブ論CLASSICS アイドルソング時評2000〜2008』も
現在絶賛発売&サイン中。
名著です。
【本日のじまんTシャツ】

ご存知
オプティミスティック。
Sugar Hill!
【イベント告知】
今週末の放送後、小荒井D a.k.a Kit Koala-IがDJをするイベント『W.I.T』があります。
ラウンジで筆者もDJするよ!(90年代洋HIPHOP中心)
お時間ある方は遊びに来てください。
『w.i.t』@渋谷Lounge Neo / 東京都渋谷区道玄坂2-21-7.5F/6F
7/12(土)23:00~5:00
料金>>¥3000/1d
INFO>>03-5458-2551 (CULTURE OF ASIA)
出演者>>
MAIN FLOOR DJ : TARO (J-WAVE), Akira Ishii, SU★3, Kit Koala-I, MIKAN, KAMITAKE
LOUNGE FLOOR DJ: FULL♂CAN, marinx, TOTTI, YU-KI, HALF, NARI, MOE, TERU, KONATSU
LIVE: MASTER TEMPO, fucchiE
【今週のポッドキャスト告知】
先日あたくし、「ブッキ野郎の夏フェス」こと
第19回国際文具・紙製品展
『ISOT2008』へ行ってきました。
そのレポートをちょっことお届けします。
ブッキ!
(構成作家・古川 耕)