現場にアタック

2015年03月05日(木)

担当:阿部真澄

 

 

今日は今後注目が集まりそうな、あるゲームについてのお話です。
シリアスゲームという物なんですが、日本語で言うと「真面目なゲーム」。
※シリアスゲーム...エンターテイメントだけでなく、教育や医療を目的に作られているゲーム
実はいま各地の大学などでシリアスゲームの研究や開発が行われているそうなんです。
そんな大学の1つ、九州大学大学院・准教授の松隈浩之さんにどんなシリアスゲームを研究・開発しているのかお話を伺いました。

 

 

 

 

 


今回私達が作ったのはリハビリウム起立くんなんですけど、起立着席運動で椅子を使ったスクワットみたいなの物で実際に立って座ってモニターの前でする。
センサーで利用者の動きを検知してゲーム中は音楽やアニメーションや励ましの声等があり、回数も表示されて目標回数まで頑張ってやる。
終わった後には自分がどれだけ続けたとか、1週間で誰が一番頑張ったなどのランキングも楽しめる。

 

 

 

 

 

「リハビリウム起立くん」は介護施設向けのゲームソフトで、立って座っての起立運動をするためのゲームです。

パソコンにデータ化する事で利用者がどれくらい続けているかや運動回数などを記録できます。
利用者同士で起立運動の回数を競い合ったり、日本地図や世界地図をスゴロクの様に巡るスタンプラリーが表示されるなど辛いリハビリを少しでも楽しんで行って貰う為のシリアスゲームとなっていています。

 

私も昨日実際にゲームを見てみました!
「ヨーイスタート!」という掛け声で始まり、画面上にはかわいらしいタケノコのアニメーションが映っていて、1回起立運動をする毎に、そのタケノコが成長していくというもの。
時々「がんばれー!」などの応援もあって、見ているだけでも楽しいゲームでした。

 

そんな起立くんなんですが、開発をした松隈先生は医療関係が専門家と思いきや実はアニメーションやCGの専門家。
5年程前に医療関係の方から何かリハビリに役立つゲームを作れないかと相談を受け、医療関係・介護関係者のアドバイスを受けながら研究・開発を続けて2年前に商品としての販売にこぎつけました。
今ではデイサービスなど全国およそ50の施設で利用されているそうです。
そこで起立くんを導入した、目黒区にある
医療法人財団 日扇会・デイサービス・リハビリ工房の錦織勲実さんにお話を伺いました。

 

 

 

 

 

起立運動は廃用症候群や脳卒中の方には効果が大きいというデータがあるので、起立運動を結構多めに入れているが運動として退屈な事が多いので導入をした。
ゲームであるメリットは動作が明快で分かりやすいところ。
あとは他の利用者さんと回数を競い合えるので運動量を増やせるので分かりやすくて良い。
一緒にやるが百回は辛い。
多い人は1時間で3百回の人もいて、元々その人は百回なので3倍と凄い数値に。

 

 

 

 

 

デイサービスなので利用者さんが週に何回来るかによって起立くんの利用回数は違うそうなんですが、半年ほど前から起立くんを導入してリハビリに取り入れたところ個人差はありますが、導入前に比べて起立運動の1日の回数が3倍から5倍になったそう!
そこで、実際に起立くんを使ったリハビリに取り組んでいる方に感想を伺ってみました。

 

 

 

 


(男性)
結構自分に合う。点数やスタンプで何処に行ったりだとかそこが面白い。
椅子に座ったりやってると腰が伸びる感じがして痛くない。結構良く効いて調子いいドンドンやろうと思える。

(女性)
前より体力が出て外に出て随分歩ける距離が伸びたように感じる。
競争心がゲームにあるのでモットやろうという気にさせる。
画面も無く黙々と何十回とやるのは辛いがゲーム感覚で楽しい。前より億劫じゃなく家でも立ち上がろうと。家にもあったら良い。

 

 

 

 

お話を伺ってみるとやはり運動回数のランキングが競争心を煽ったり、目標になっていて、お二人とも半年間で週に1回のリハビリにも関わらず辛い腰の痛みや足の痛みが和らいでいて日頃の日常生活でも効果が出ているようです。
お話を聞かせてくれた女性の利用者さんは「家にも起立くんが欲しい!」と言っていましたが起立くんはまだ介護施設用のみ。
ただ、松隈先生は今後、起立くんのようなリハビリ向けのシリアスゲームは広がりを見せるのではないかと最後にこんなお話を聞かせてくれました。

 

 

 

 

 

凄いゲーム会社が沢山ありゲームが強い日本と言われる一方で医療業界や介護業界とリンクしてる所がそんなに無かった。
そこが今はセンサーが優秀になったり技術の進歩、社会の状況が変化して少しずつ変わっている。
高齢社会もあるがゲームやネットが昔に比べると一般化してる。
今の高齢者の方はあまりゲーム世代ではないがもう少しするとゲームで何かやろうという事に抵抗がない人が高齢者になり結構身近になる。

 

 

 

 

 

今後は家庭用のシリアスゲームも続々と登場するかもしれませんね!

 

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