現場にアタック

2013年08月12日(月)
担当:白井京子
 
 
 
再び暑い夏がやってきました。外を数分歩いただけでも、汗が吹き出てくる。
こうなると気になるのが汗の匂い。一緒に取材しているディレクターも、
30代半ばになって、汗のニオイが気になりだしたと言います。
そこで、街の皆さんの汗のニオイ対策を伺いましたが、
あるひとつのキーワードが出て来ました。街の皆さんの声です。
 
 
 
 
 
 
★柔軟剤入れてます。洗濯するときに。ニオイの強いのを、
夏なんで。はたいた時に自分がいいニオイします。
汗臭いよりはいいですね
 
★主人が洗濯すると柔軟剤すごくいっぱい入れるんですよ。
本人はいいニオイって言うんですけど、私とかは強すぎて
気持ち悪くなる・・
 
★電車の中では周りのニオイが気になるのでそれなりに。
汗臭いとかタバコ臭いとかよりはいいかなと思いますけど
 
★柔軟剤。着る時にふっと匂うからいいかな。
香水のニオイがこの暑さのなか、すごい嫌ですね。
柔軟剤の香りは、人から香ってくるといいニオイ。
だから自分も周りにそれをまき散らしていたらいいかな、と。
どうかしら?
 
 
 
制汗シートや、香水を付けているという人もいましたが、
圧倒的に多かったのが「柔軟剤」。
洗濯する時に入れればOK、香水と違ってニオイがきつくない、
という手軽さが受けているよう。
2005年のダウニーが火をつけて以来、香りつきの柔軟剤市場は伸びていて、
10年前に600億円程度だった市場規模が、ことし1千億円に達する見込み。
(最近は柔軟剤だけでなく、防虫剤やマスクなど、
  いろんな日用品に香りつきのものが出ている。)
一方で、 最近の柔軟剤ブームを不快に感じる人も増えています。
再び街の声です。
 
 
 
 
 
 
●時々キツすぎるなと、すれ違った時に感じたことがあります。
駅の中とか電車の中とか、混んでいるとどこからかわからないけど、
近くでなんかキツイなっていう。まあ、好き嫌いなんでしょうけど、
あんまり甘ったるいのは嫌な感じがします
 
●電車とかではもうちょっとニオイ抑えてくれればなという感じですね。
最近多いですね。同僚の人とかも多いんで、ちょっと困りますね。
僕は普通の洗剤にしています。嫌なので
 
●今いろんないいニオイが出ていてアロマとか。
ふんわり香るのはいいんですけど、いっぱい入れると、臭い・・
ちょっと気分が悪くなる。
 
 
 
 
最近の柔軟剤は、「着ている間、ずっと香る」
「香りを楽しみたい方は、沢山入れてね!」など、香りのインフレ状態。
周りの人もいるので、使う量には気をつけていただきたいものです。
こうした香りのする日用品、不快なニオイになることもありますが、
一方で、ニオイだけでなく アレルギーのような病気
「化学物質過敏症」
を引き起こす原因にもなっていて、問題が
指摘されています。
化学物質過敏症支援センター、広田しのぶ事務局長のお話
 
 
 
 
 
 
化学物質過敏症の化学物質というのは、身近にある日用品だとか
食べ物の添加物だとか、柔軟剤、香水、それから制汗剤なんか
ありますね、それから農薬です。ガーデニングや植木なんかに
使いますよね。それから合成洗剤だとか、そういう身の回りに
いっぱいあるものに、人間の身体が反応して、呼吸困難になったり、
目眩がしたり、頭痛がしたりするんですよ。
で、それがお医者さんがわからない。殆どの医者がわからない。
この病気、現代医学の中に今まで、例えばお医者さんが医学部で
色々習いますよね、あの中にないんですよ、こういう病気。
だから解ってもらえないんですけど、中毒の分野で
病名登録を認められています。2009年の10月1日です。
だけど、診てくださるお医者さん殆どいない。
 
 
 
例えば香りのする日用品や化粧品のラベルには「香料」とだけ
書かれているが、そのほとんどは、何種類もの化学物質を
調合して作られている。企業秘密で、そこに何が入っているかわからない。
一方で、症状の報告例は出ているものの、こうした香料に
使われる化学物質が、体調不良につながるという因果関係は、
解明できていない。なので、病気として認定されたのも最近。
医者の周知も進んでいないし、当然私たちの認知度もなかなか上がらない。
 
ところが支援センターへの問い合わせは、2001年の400件から、
去年は2000件に増えた。潜在的な患者は、いま、日本に100万人程度
いるのでは、という推計もあります。
 
街の人のなかでも、過敏症の疑いがある人がいましたが
全然自覚がないようでした。
 
 
 
 
香水とかで鼻水がバァーッて出たりするんですよ。
鼻がムズムズして、みたいな。学校とかで前に座っている人が
すごい臭かったりすると、もう風邪引いてんのかなというくらい
鼻が止まんなくって。でもう、席変えたりします、わざわざ。
(もしかしたら過敏症かも)嘘?ちょっとショックですね、それ。
 
 
 
 
化学物質過敏症は、例えて言うなら花粉症のようなもので、
ある日一気に症状が出るし、反応する化学成分もさまざま。
症状もいろいろあるという。
この女性も、席を移動したら鼻水が止まったというので、
可能性はある。(以来この女性は香水を避けるようになった)
 
広田さんは化学物質全部が危険なわけではないけど、
メーカーも配慮してほしいと訴えています。
 
 
 
 
私達は、化学的なものが全てダメで、全部無くすべきだとは
言っていないんです。役に立つ物もありますし、化学の発展で
便利な思いもしてきていますから。だけど、健康を害するような、
そういう形で使ったり存在するのは困るじゃないですか。
とりわけ、子どもが危ないんですよ。発達障害とか自閉症とかが
化学物質でなるということが、ハーバードやエール大学が
データとして出しているんです。だから、業者に安全でいいものを
開発して下さい、とお願いしているんです。私たちの団体は。
 
 
 
現在、日本では香料に関する規制は殆どない。
よりいいニオイを求める消費者のニーズに対応するため、
企業の開発競争がどんどん進んでいますが、危険があることもわかってきた。
因果関係がないから使うというのではなく、安全が担保できないから使わない、
というような考えで、メーカーは開発に取り組んでくれないものか、と思いました。

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