現場にアタック

2012年04月23日(月)
担当:白井京子
LED照明のお話。1年ほど前にも取材をしましたが、
その後、原発事故などで節電に対する意識が高まり、
2011年のLED市場は、前の年に比べおよそ2・6倍と急成長しました。
企業も省エネの一つとしてLEDの導入を検討していますが、
それをビジネスチャンスとして、今年、ヤマダ電機や大塚商会など
幾つかの会社が「省エネサポート事業」に進出しています。
そのなかの一つ、イオンディライトの小林雅弘さんに、お話を伺いました。

 
 
イオンディライトはビルメンテナンスが本業なんですが、
3年くらい前からはイオングループの節電の窓口として、
大型のショッピングセンターとか、スーパーマーケットいった商業施設を中心に
省エネ対策というのを施して参りました。
やっと実績がついてきて、今年の4月からは本格的に外部の皆様に
ご提案していくということで、お勧めをスタートしました。
昨年度は照明関係、蛍光灯をLEDに変えていくとか、冷凍機とか冷ケース、
こういったものの省エネアイテムを投入して、約11億円くらいの削減達成ができました。
そのうち7割くらいが照明ですね。

 
空調や冷凍機などは、既にある程度の省エネ化が進んでいる。
LEDは照明の分野で、これまでのどの照明よりも、大幅に省エネに貢献するものだった。
そこでイオンディライトは、イオングループの実績を活かして、グループ外の一般の会社にも
省エネパッケージを提案することになったんです。
ただ、LED照明は、大手メーカーだけでなく、新規参入もしやすい市場。
いいものもあれば、悪いものもあるし、高いものもあれば、安いものもある。
このためどのメーカーの照明を使うか、22種類の照明を取り寄せて、
安全性や価格などを、比較検討したことが大変だったという。
 
実は私たちが買えるLED照明も、昔の電球と違って、価格もバラバラ、
聞いたことのないメーカーの商品も多数棚に並んでいる。
こうしたなか、一部のLED照明にはとある問題があるといいます。
計測器メーカーの、トプコンテクノハウス 田中博之さんのお話。

実際には光が出ているんですけど、一部の電球で、
チラツキが発生するというような現象があります。このチラツキが発生すると、
目が疲れたりとか、人によっては気分が悪くなるような、体調不良を訴えるような
状態になってきます。
既に使っている方で、例えば最近、目が疲れ出したなとか、
気分が悪いなと思ったら、LEDの照明の可能性もあるので、
交換をしていただくほうがいいと思います。

 
 
チラツキ、と呼ばれていますが、実際にはその点滅が早いので、
人間の目では確認できない。なので、一見問題なさそうに見える照明でも、
影響のあるものかもしれない、という問題がある。
LED照明は技術が確立してからまだ10年と日が浅く、今でも進化を続けている商品で、
これまで明確な規格が存在していなかった。このチラツキが問題視され、
最近では多くの商品で改善が進んだが、ちょっと前に買った電球だと、
チラツキのある電球の可能性も。
この「規格がない状態」にはこれまで国が進めてきた政策も関係しているという。
LED光源普及開発機構の小林治彦・代表理事のお話。

 
世界の基準を100としたら、日本の基準は70くらいなんですよ、今。
それは100にすると値段が高くっていまの電球と比べられないから。
国は、2015年までに、LEDの完璧な体制を取ろうとしています。
いま、省エネという観点からすると、LEDというのは優先課題じゃなくて、
例えば蛍光灯であればHf管という技術の高い蛍光灯に変えましょう、
高速道路のナトリウム灯とか、ああいうものもメタハラ電球にしましょうという、
LED以外の政策が先にできているんですね。
ただし、震災があったことでかなり前向きに動き始めていますけどね。
ですからこの7月1日からも、電気安全法の改正がありますし、
工業規格も補正されて直ってきます。

 

 
もともとLEDが普及価格帯でなかった2009年頃に
今後の省エネ照明について検討され、LEDは普及にもう少し時間がかかると思われていた。
が、LED照明は急速に普及した。
これを受けて、ようやく一部の規格を決めることになり、7月1日から
「チラツキのあるLED照明は売ってはいけません」と法整備されることになった。ようやく。
しかし、今既に買ってしまった人は、もしかしたらチラツキのある照明かもしれない。
これについて、チラツキの見分け方と、もしそうだったらどうしたらいいかの対処方法を
トプコンテクノハウスの田中さんに伺いました。

 
携帯電話のカメラがあると思うんですけど、携帯電話のカメラを起動した状態で、
LED照明を見ていただくと、ちらつきのあるLEDだと、横に筋が入ります。
この筋が入るかどうかで、点滅しているかどうかが、簡易的には判断できると思います。
ちらついた時に目が疲れたりとか、気分が悪くなるというのは、
事務所であったりとか、家庭の中でいつもいるような場所に
長時間いる場合に起きることが多いので、そういった電球は、
トイレの照明とか長い時間いないような場所に使っていただければ、
特に体調不良が起きるようなことはないとは思うんですよね。
(一部メーカーでは取り替えに対応しているところもあります)
 
 
いま量販店の棚に並んでいるものは、ほとんどがチラツキのない商品だと言われている。
ただ、7月1日に法整備がされるということで、現行の商品の在庫を抱えているメーカーは、
大特価で売りだすかもしれない。そうしたものの中に、チラツキのある照明がある可能性も。
場所を選べば使えないこともないが、これから、安いLED照明を購入する際にはご注意を。

 

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