トークパレット水曜日「ものめぐり」

2012年03月07日(水)


 今朝はオーラルケア商品について。

 今、歯ブラシによるブラッシングに加えて、口のなかをきれいにするオーラルケア商品が結構売れています。オーラルケアで定番と言えば、液体のマウスウォッシュですが、糸ようじ=デンタルフロスや歯間ブラシ、最近では舌を磨くブラシも結構出ています。ドラッグストアのオーラルケアコーナーも、この1~2年でかなり印象が変わりました。さまざまなケア商品が並び、また売上を伸ばしている商品分野だといいます。そんななか今日ご紹介するのは、フィリップスの「ソニッケア エアーフロス」という商品。値段は実勢価格で9000円前後。

 電動歯ブラシのような形をしていますが、手にする柄の部分がやや太めで、柄の先っぽのブラシがあるはずの部分は、小指の先くらいの直径のちいさくて丸いノズルになっています。で、なにをする道具かというと、歯の間の歯垢を取ってくれる。ノズルを歯と歯の間にくっつけてスイッチを押すと、水と空気がものすごい勢いで出ます(時速70キロ)。本体は充電式で、太めの柄の部分にあらかじめ水を入れて、この水と空気の勢いで、歯垢やら食べかすやらが取り除かれる、という仕組み。昨年の秋から歯医者さんやネット通販で販売が始まり、今月初旬からは家電量販店や大手雑貨店でも取り扱いが始まりました。

 これまで、水圧のみで歯を掃除する商品はありましたが、こちらの特徴は「圧縮された空気で取り除く」。スイッチを押すと、1秒弱空気を圧縮して、それでビュッ!とノズルから水と空気が一緒に勢いよく飛び出す。飛び出すのはビュッ!と一瞬です。で、また違う歯と歯の間にノズルをあてて、ビュッ!という感じ。メーカーは、ブラッシングより2倍の歯垢を落とせる、と謳っています。ということで、実際に試してみました。チェックしたポイントは3つ。使った感触や使いやすさ、歯垢は本当に取れるのか、コストパフォーマンスは見合うか。比べる相手は、糸ようじ=デンタルフロスと、歯間ブラシです。どちらも20~30本で400円程度。


●使用感

 電動のエアーフロス、最初はビュッ!と、水と空気が飛び出すたびに、ビクッとなります。けっこうな勢い。慣れるまでにそれほど時間はかかりませんでしたが、最初は、水と空気が舌に触って、ちょっと痛かった。歯を洗う時間は1分ちょっと、こすらない歯ブラシのような使い方。デンタルフロスや糸ようじと比べると、非常に楽です。また、歯グキや歯への負担は、これらに比べて明らかに少ないと実感できます。これまでのフロスやブラシで、歯グキから血がにじんだ経験のある方は少なくないと思います。私もそうです。

 エアーフロスはもともと水と空気なので、傷つく心配がありません。メーカーの臨床試験でも、歯茎や歯のエナメル質に対して影響が出ない結果が出ているということ。ただ、エアーフロスにも欠点はあります。歯の裏側から洗えない。歯間ブラシだと歯の裏側からも掃除ができますが、エアーフロスは水と空気が勢い良く出るので、口からそれらが出てしまい、あたりをビショビショにしてしまう。できなくはないが、現実的には使えない。また余談ですが、「歯垢を落とせたな」という直感的な感覚は、手作業のフロスやブラシのほうがあります。エアーフロスのほうは水と一緒に流れてしまうからだと思いますが、今落とせた、という感じはありません。


●歯垢はしっかり落とせるのか

 歯に塗ると、歯垢が残っているところが赤くなる、あの液体を使って、比べてみましたが、結果を言いますと、今回私が使った限りでは、両者で変わりはありませんでした。(もともと手作業でも十分落ちているので、実際にブラッシングより2倍落ちているかというとわかりませんが)


●コストパフォーマンスはどうか

 電動のエアーフロスは、本体価格が8千円~9千円。半年に1度替えるノズルが1本千円。20~30本で400円の歯間ブラシと比べると、初期投資がかなりかかります。何年使うと元が取れるのか、計算してみました。2日に1本使う計算だと、5年までは歯間ブラシに軍配。1日に1本なら、3年使うとエアーフロスに軍配が上がる。ちなみに私はこれまでY字フロスを2日に1度くらい使っていましたが、1回ですべての歯の間を磨く間に糸が切れてしまうことがしばしばで、1回で2本3本と使うこともあります。こういう使い方をする人は、2年もすれば元が取れる計算になります。



結論。

 エアーフロスの一番の魅力は「ラク」、「早い」、それと「歯グキから血が出ない」の3点。これらの点で、このエアーフロスは、従来のフロスや歯間ブラシとはまったく異なる使用感を得られます。歯茎を傷つけない、というのは非常に大きいと思います。オーラルケアに気を遣っている方には、そうした点で十分購入動機になると思います。歯の間の掃除はごくたまにしかしない、という方であれば割高になってしまいますが、1~2日毎に、こまめに掃除してすっきりしたいんだという方であれば、先ほどもお話ししたように、2~3年で元がとれますから、このラインを軸に検討する、ということになるかと思います。また、電動歯ブラシのように、ノズルを替えることで、本体を家族で共有できますから、一家全員でオーラルケアに気を使う家庭であれば、まさに「買い」ではないでしょうか。

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