次回の放送予定
lifeニュース版
IPサイマル radikoで聴く
生放送のスタジオの動画をご覧いただけます
ustreamで聴く
twitcastingで聴く
ストリーミング放送で聴く
Life書籍化第二弾ができました!

「文化系トークラジオ Life のやり方」


第一弾はこちら
Life?~番組について~
浅野いにおさんのイラストが待ち受け画面としてダウンロードできます!
access to TBS RADIO 954kHz
詳しくはこちらをご覧下さい。
イラストと番組ロゴは浅野いにおさんに描いていただきました。
radiocloud
TBS RADIO ホームページ

« らじこんコンテンツ「映画『告白』をめぐって」のご案内 | メイン | Life番外編~伊藤聡のシネマハッスル「アウトレイジ」 »

らじこん「クルマ社会の過去・現在・未来」SP番外編

映画『告白』をめぐって」につづくLife「らじこん」コンテンツ第2弾!

BMW 003.jpg

「クルマ社会の過去・現在・未来」 スペシャル番外編 
http://www.radi-con.com/program/40 

出演:宮台真司、柳瀬博一、伊藤暢人

Part1&Part2 各105円の有料コンテンツです。
 上記リンクからご購入ください(番組支援のためよろしくお願いします!)。
 クレジットカード、またはウェブマネーでの決済になります。
 「ご利用ガイド」などをお読みの上、ぜひ聴いてみてください。

Windows Media Player専用です(CDに焼くことは可能)。
 Macについては別途、配信方法を検討中です。

※音声配信ポータルサイト「らじこん」は、2015年4月30日(木)正午をもちましてサービスを終了いたしました。
===

5月23日に放送した「クルマ社会の過去・現在・未来」。
その放送直後に、charlieの師匠でもある社会学者・宮台真司さんがTwitterで、
「このテーマで僕を呼ばないのは失敗だったんじゃないかな(笑)」とのツイート。
ならば、ということでBMWファンという共通項もある柳瀬さん、そして自動車業界
の取材を続けている伊藤暢人さん(日経ビジネスオンライン)を聞き手に、
「らじこん」用スペシャル番外編を収録しました。

内容のレジュメは↓

Part1
○宮台真司的クルマ体験
・なんではじめからBMにしなかったんだろうと思いました(宮台)
 →アクセルを踏んだ瞬間に猛禽類的なものに豹変する(宮台)
 →音聞いてるだけでアドレナリンが出る感じ、これはBMにしかない(宮台)
・クルマを道具でなくプレミアムと考える(宮台)
・BMWのエンジンを持っていれば安泰(宮台)
・かっこよさやライフスタイルで売っていると中国やインドに乗っ取られる(宮台)

○ここ50年間のクルマの存在の変化
・先進国はビークルの時代だったのがこの流れが1970年代に消える(宮台)
 →スーパーカーブーム→情報・スペックを巡る争い→蛸壺化
 →ビークルは「未来」の象徴(宮台)
・80年代、クルマのナンパツール化(ソアラ・プレリュード=女子大生ホイホイ)
・女の子を乗せてカセットテープを作る
 →中央フリーウェイでしょう(伊藤)
・オタクツールからナンパツールへ(宮台)
 →先進国におけるクルマの輝き方の最後の形態(宮台)

○日米の消費の違い
・日本では子供に新車を買ってあげる。
・アメリカは若者がバイトで中古車を買ってカスタマイズ(宮台)
・親が買うクルマ=子供が乗れる車→おねだり市場(宮台)

○90年代のクルマの凋落
・90年代半ばにクルマが意味を持たなくなる
 →ナンパ文化の衰退(宮台)
・オタク=ファッション、メシ、クルマに気を使わない(宮台)
 →クルマのマーケティング上として想定しない(宮台)
・ナンパ系がオタク系と並列化→クルマが下駄化(宮台)
・『NAVI』に「テイストがわかるやつが乗る」って書いてある!
じゃあ俺はゴルフだぜ、ていうのがナンパ系のクルマの利用(宮台)

○ヨーロッパと日本のクルマの位置づけの違い
・ヨーロッパには今もプレミアムカー文化があるが、日本だけ落ちてる?(柳瀬)
 →プレミアムカーはモノが輝いている頃へのノスタルジー(宮台)
 →コミュニケーションの時代が失墜して、ノスタルジーの世代へ(宮台)

○クルマに乗るよろこび
・俺にとって、クルマに乗ることはコミュニケーションなんかじゃない!(宮台)
・クルマって運転するヤツにとって快感なんだな。(宮台)

○バブルとクルマブーム
・大型セダンプレミアム市場、ジャパニーズスーパーカーの勃興、
 日本発のニューオープンカーマーケット、デートカーとしての4WD(柳瀬)
 →世界の流れにつながっているのに日本市場ではフォローできていない(柳瀬)
 →体感の時代になった(パジェロ、ロードスターが開発した市場)(宮台)
・BMWには音の専門家。日本のメーカーは音を消すほうへと向かった(宮台)

○クルマとクルマ作り
・日産・ゴーンは役員が運転しないことに激怒(伊藤)
 →作り手が乗るということが、本田総一郎から継承されていない(柳瀬)
・BMWデザイン統括責任者クリス・ヴァングルの動画
 →車のデザインの歴史・・・
  船のメタファー→ジェット機→冷蔵庫→有機体へ(宮台)
 →クルマに非日常性を取り戻す(宮台)
 →クルマは家電であってはいけない(宮台)
 →先進国が車を作ることの終焉を意味する(宮台)


Part2
○日本でクルマを買うこと
・近隣の視線を気にしながらクルマを買っていた(宮台)
・日本のメーカーが生き残るには、プレミアム市場しかない。
 しかしそのためには教育が必要。(宮台)
・プレミアムカーを持つのは自分のための快感になる(宮台)
・実用としてのクルマと悦楽としての車を分ける必要(柳瀬)
 
○プレミアムカーのマーケットを作るには?
・プレミアムなマーケットを作るには?(柳瀬)
・ヨーロッパメーカーは車のアイデンティティをイメージできる(宮台)
 →大衆市場は中国に任せる(宮台)
・ブランドの再生は、スイスの時計業界・ルイヴィトンの試みに学べる(柳瀬)
・日米はプレミアムブランド作り下手(柳瀬)

○ブランドづくり 
・オーディオ業界の系譜
 →作り手の伝承がうまくいっていない
 →「細かな違いがわかる」という体験をさせる「差異から体感へ」
   というメーカーのメッセージ
・ヨーロッパのメーカーのクルマの先進デザインは日本人が作っている(柳瀬)
 →結果として人材流出を招いたメーカーのマネジメントが悪い(宮台)
 →好きなものを作らないマネジメントが原因(柳瀬)
 →デザインと技術の力関係をマネジメントできない経営者が多い(伊藤)
・BMWは4つのデザイン踏襲(宮台)
 →4つさえ踏まえればいいから実は自由度が高い(宮台)
 →多様性を可能にするためのアイデンティティ(宮台)

○ブランドを感じる感覚作り
・体感・音が重要になっている(柳瀬)
 →自分の感覚をどれだけ信用できるか(柳瀬)
・世代による感覚差がある。(柳瀬)
 →若い世代は体感を得ることについてダメ(宮台)
 →モノとは違うレベルで何かを享受するのには敏感だが、
  モノから何かを享受することについて期待値が低い(宮台)
 →僕らの期待値が高いのはかつてモノ自体がかっこよかった
  とか未来を意味したという経験があるから(宮台)
・モノとの身体的感覚の訓練がされてない(柳瀬)
・iPadを見て感じたジョブスの私が欲しいPCだという思いがある(柳瀬)
 →最初馬鹿にしていたけど初めて手にしてみて
  「モノに神が宿っていると感じた」(宮台)
 →アップルはPCメーカーだけど一貫して
  「モノとしてのPCにこだわっている」
 →触った瞬間に快感を感じるかどうか(宮台)
・wiiとかDSといった日本のゲームを作っているクリエイターたちも
・自分のフィジカルな体験に基づいている(柳瀬)

○本当の幸せとは何か
・かつて日常の中に非日常にアクセスできる扉がすぐ近くにあった。
 そこにモノが存在していた(宮台)
 →いまはどこまでも日常が広がっている、取り戻すのは難しい(宮台)
 →ある種の自己責任性を教育していく必要(柳瀬)


Copyright© 1995-2021, TBS RADIO,Inc. All Rights Reserved.